発売元:ボーステック
発売時期:1984年
定価:4800円
機種:PC8801
~紹介~
ボーステックという会社は一風変わった誕生をした会社だ。
1984年2月に設立されたのだが、設立してゲーム開発を始めたわけではない。
設立していきなりゲームプログラムコンテストを開催したのだ。
何の実績もないソフトウェア会社がそんなコンテストを開催して、
応募者なんているのか?
結果として応募作品は集まった。
そのときの最優秀作品に選ばれたのが本作「妖怪探偵ちまちま」である。
(ちなみに優秀賞に選ばれたのが「EGGY」だ)
ボーステックはゲームを開発して売り出すのではなく、
コンテストで優秀なゲームを集めて、
それを売り出すという戦略を元に設立した会社だったのである。
「妖怪探偵ちまちま」のオリジナル版はSMC-777。
その移植がPC-6001版、PC-8801版、FM-7版、MSX版として登場している。
(今回プレイしたのは88版である)
作者はアレックスブロスさん。
大浦由貴さんと宗石浩一さんという方の共同名義である。
大浦さんはマジカルズゥの「黄金の墓」の作者でもある。
(「黄金の墓」はマジカルズゥが開催したコンテストの最優秀作品だ)
なお、同じアレックスプロス名義では
ボーステックの「超時空要塞マクロス カウントダウン」でもクレジットされている。
~解体~
「ゲゲゲの鬼太郎」の目玉の親父に似たキャラクター“ちまちま”。
彼は妖怪探偵らしい。(妖怪探偵はどんな存在かは謎w)
ゲームの目的は妖怪に誘拐された小百合ちゃんを助ける事だが、
特にその描写はゲーム内では描かれていない。
まず始めに「日本のお化け」と「西洋のお化け」のどちらか好きか聞かれる。
選択によって敵のグラフィックが変化する。
自機じゃなくて敵が選べるゲームって珍しいね。
ステージは一画面で墓場にルートが作られている。
プレイヤーはテンキーでこのルートを移動させる。
スペースキーを押すとちまちまから火の玉が発射される。
発射された火の玉はテンキーで操作可能。(一緒にちまちまも動いてしまう)
もう一度スペースキーを押すと火の玉が爆発する。
爆風に敵妖怪を巻き込むと倒す事ができるが、
ちまちまも爆風に巻き込まれるとミスになる。(「ボンバーマン」みたい)
この火の玉だが、一度1つしか発射できない。
また、火の玉を爆発させたあとすぐに次の火の玉は出せず、
5秒ほど待つ必要がある。
20体の妖怪を倒すとステージクリア。
また、一度に3体以上の妖怪を倒すと「妖怪カー」が出現する。
この妖怪カーに乗って特定の条件を満たしてもステージクリアとなる。
・・ようなのだが、俺様は一度も妖怪カーでのクリアに成功した事が無い。(^^;
素直に20体倒して進んだ方が良さそうだ。
▲クリア時に喜ぶのがカワイイ
ステージを進めると一度に出る妖怪の数も増えるので、
すぐに挟み撃ちにあったりしてガチで難しいのだが、
妖怪が群れている場所で一度に火の玉に巻き込むのは気持ちイイ!
途中、ボスステージみたいなのもある。
ボスステージは何度か登場するのだが、
いずれも爆風で一撃死する。弱い。
だんだん敵のロジックを覚えてくると、
敵が大量にいても安全な位置で遠隔撃破が出来るようになってくる。
こうなるとこのゲームの面白さがわかってくるぞ。
全9ステージクリアで小百合ちゃん救出成功。
この画面を見たあとにステージ1からループ。
ステージクリアに必要な残り妖怪数と、
現在のステージ数は表示されてて欲しかったかな。
最後に「西洋のお化け」編のグラフィックをご紹介して解体を終えよう。
タイトル画面まで変わるのは凝ってるね。