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シャイニング・フォースCD
セガ
1994年7月22日
7800円
メガCD専用
前回に引き続き、
「シャイニング・フォース外伝II 邪神の覚醒」のシナリオログを記録していこう。
「シャイニング・フォースCD」の場合、外伝Iをクリアすると、
読んで娘に指定する本に「外伝II」のものが追加される。
外伝Iとは主人公が違うので、改めて名前を決める。
また、外伝Iの登場キャラクターのデータを引き継ぐかどうかも選べる。
ガーディアナ、サイプレス両国の合同軍による
イ・オムとの戦いから2年の時が流れようとしていた。
「それではこれよりイ・オムに生贄を捧げるとしよう!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240721/20240721230922.png)
「わが暗黒神イ・オムよ!
あなたの下僕ワードラーが気高き血筋の生贄をここに捧げ申し上げーる!」
「やっ、やめろ!やめんか!
私は捕らえられたとはいえ、一国の城主なるぞ!
こっ、これが王たるものに取る行動とは無礼なり!
ええい!この戒めを解かぬか!」
「静かにしろ!見苦しいぞ!
イ・オムは王族の者こそを生贄に望まれるのだ!
イ・オムの神の一部となれるのだ。喜んで死ぬが良い。カーッ!」
王が宙に浮く。
「偉大なる暗黒神イ・オムよ!今こそ生贄を捧げん!」
「やめろ!やめてくれ!やめて・・ウワーッ!」
王、溶岩の中へ。
「さて、サイプレスの話だったな。バーバラから話してみるがよい。」
「ワードラー様の作戦通り、まんまとその気になっております。
今や、わがイ・オムに遠征すると準備を進めておりますわ。
ホホホ・・罠とも知らずに!」
「して、ガーディアナ軍はどうだ?」
「ご心配には及びません。サイプレス軍の出発にはまず間に合いません!」
「そうか、予定通りか。してソロ!お前の方は!」
「はっ!アルカム平原に建造中の砦は間もなく完成致します。
他に溶岩洞窟など、あらゆる罠を張り巡らせて、サイプレス軍を待つばかりです。」
「うむ、よくやったぞソロ!
・・あとは破邪の剣か。ううむ・・どうしたものか。
ゴードン!ゴードンはおらぬか!」
「ワードラー様のお召により、ゴートンこれにまいりました。」
「うむ・・聞きたい事がある。サイプレスのニック王子だが
サイプレス軍のイ・オム遠征にガーディアナが間に合わずとも
ニック王子は出発するか?」
「大神官ウォルドル様に右手を石にされたとはいえ、責任感の強い男です。
間違いなくやって来るでしょう。」
「奴の右手が使えない今、あの剣は持ってくるまい!
ゴードン!命令を与える!
サイプレス軍が城を出たら、サイプレス城を襲うのだ。そして破邪の剣を!」
「なるほど、そういう事ですか。かしこまってございます。」
ゴードン去る。
「バーバラ!ソロ!お前達もゆくがよい!」
「はい!」
「御意!」
「ところでヒンデルよ、そなたも哀れよのう・・」
「は?哀れとは?」
「弟の事よ・・下賤の者の刃にかかり、命を落としたと聞いたが?」
「・・その事でしたか・・しかし致し方ありますまい。
自分を守る力の無い者は生きていく資格も無いというもの、
それが今の世の習わし・・」
「そうだ!その通りだヒンデル!
やはり世の睨んだ通り、そなたは大した男よ!
今の時代に必要な物、それは力だ!力なのだ!
ウワッハハハハハーッ!」
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「我々サイプレス軍は!本日ニック王子とともにイ・オムへ向かう事になった!
わがサイプレス国の平和のため、必ずや悪しき邪教を!イ・オムを倒そうぞ!」
「ワァー!ワァー!」
「さあニック王子!準備がよろしければそろそろまいりましょう。」
「メイフェア!あとは頼んだよ!僕たちの留守中は君だけが頼りだからね。」
「ニック王子・・・わかりました。どうか、お任せ下さい。
テディ!王子の事、くれぐれもお願いね。そしてあなたの事も…
決して無理しないようにね。」
「わかってるって!」
「よし、行こうか!」
「もう僕からは何も言う事はない!
本当の平和を掴むためみんなの力を貸してくれ!」
「オーーー!」
「橋を下ろせーっ!」
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「どうしたんだ?ナターシャ!」
「ニック王子、大変です!
じ、実は崖下の方で呻き声がしたので行ってみたら…人が!」
「この少年が倒れていたのです!」
「なんだって、それはいけない!
さあ城に運んで手厚く看護してあげなさい。」
「はい、かしこまりました!」
「あの…ニック王子様、
とうとうイ・オム討伐に行ってしまわれるるのですね…」
「ああ…ハハハどうした?そんなに深刻な顔をして!
この遠征はサイプレスにとってどうしても避けられないんだ!
あとの事は頼んだよ。さあ横にどいておくれ。」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722004855.png)
「心配しなくても大丈夫よ!
あの人達は大丈夫。あなたが思っているよりもずっとずっと強いんだから。
きっと元気で帰ってくるわ。それを信じていましょうね。」
「はい、そうですね!きっと無事に戻りますよね!」
第1章 留守番部隊の冒険
ニック達サイプレス軍がイ・オム遠征に向かってから3月が過ぎようとしていた。
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722004932.png)
「みんな!ちゃんと警備に付いてるわね。関心関心。
ナターシャ!大丈夫?
あなたのような女の子に警備を手伝わせるなんて申し訳ないんだけど…」
「大丈夫です!ご心配なさらないで下さい。」
「そうそう、もう1つお願い!あなた…あのシュウと一番仲が良いでしょ?
素直で良い子なんだけど、口数が少ないものだから、みんなに馴染めないでいるわ。
どうか今まで通りに仲良くしてあげてね。」
「はい!任せておいて下さい。」
「クレイド!まさか…今日は真面目にしてくれているよね?」
「そんなー…メイフィア様!僕はいつも真面目ですよ。」
「そうだったらいいんだけど…
あなたとあの二人が一緒だと何かしでかしそうなのよね。
とにかくサボらないで真面目に頼むわね!」
メイフィア去る。
「メイフェア様はいないな!あーあ…ついてないなあ。
警備なんてまいるよ。そうだろ?アーロン!」
「ああ、全くだよなあ。
こんな事ならニック王子と遠征していた方がマシさ!
なあシュウ!君もこっちに来ないか?」
「・・・・・」
「シュウを悪い仲間に引きずり込まないでちょうだい!
シュウはあなた達と違って真面目に警備についているのだから。」
「アンジェラまで…女はうるさくていけないぜ。」
「やっぱり!3人揃ってる!ビル!アーロン!クレイド!
持ち場を離れるなんて最低よ!」
「かたいこと言うなよ!どうせ何も起こらないさ!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722012525.png)
「あっ!敵よ!」
「敵襲よ!敵襲!みんな気をつけて!」
*** BATTLE ***
「キャーッ!どろぼうー!」
「みんな!聞いてちょうだい!破邪の剣が盗まれたの!
きっとイ・オムの仕業だわ!」
グラハムは破邪の剣を持って身構えた。
「あっ、あそこを逃げて行く!早くあいつを捕まえて!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722012607.png)
「あっ、あそこにいるわ!」
「しまった!やはり追ってきたか!こうなったら仕方が無いな!ドワーフッ!」
「おーどうした。おおっ!あれはサイプレス軍ではないか?
グラハムよ!つけられたな!
まあ良い!ここは我らに任せて先を急ぐがいい!」
「わかった!あとは頼んだぞ!」
「ああっ!みんな急いで!あいつを追ってちょうだい!」
「ちょっと待ったーっ!グラハムを捕まえるつもりらしいが…
そうはいかないぜ!ここから先は一歩も通さない!
子分どもーっ!奴らを蹴散らしてしまえ!」
*** BATTLE ***
「みんな、よくやりました!しかし…あいつを見失ってしまったわ…
でも…破邪の剣は何としても取り返さなきゃ!
みんなこのまま行きましょう!私も軍師としてまいります!
この先にはたしか…ティムスの町がありました。
そこで手がかりを見つけましょう。」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722012723.png)
「ここがティムスの町ね
なにかわかるかも知れないから町の人に聞いてみましょう。
シュウ、あなたもついてきて。」
「あの…すいません。ちょっとお尋ねしたいんですが」
「へい、いらっしゃい!いい品物ばかりだよ!ゆっくり見てってくれよ!」
「あ…結構です。またあとで寄りますわ!」
「ありがとう、また寄ってくれよ!」
「ああ、びっくりした…他の人に聞きましょう。」
「誰もいないわ」
「ここにも誰もいないわ。変ね…おかしいわ。どうして誰もいないの?」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722012834.png)
「待って下さい!どうして逃げるんですか?」
「私が余計な事を言えば、町の者が命に関わる。だから何も聞かんで下さい。」
「……ひょっとしてイ・オムに何か脅されているの?」
「………」
「ハッ!町の人がいないのは、人質に取られたからなのね。」
「………」
「やっぱり!そうなんでしょ…
ひょっとして破邪の剣は町の人と引き換えね!
でも…聞いてちょうだい!卑劣なイ・オムの者達が約束を守るとは思えないの。」
「奴らの言いなりになる以外に
町の者を救う手立てがあるとでも言うのですか?」
「あるわ!私達がいる!私達とともに戦うのよ!」
「あなた方を信じましょう。
どうかイ・オムの奴らから町の者を助けて下さい。
町の者が破邪の剣を盗んだ罪滅ぼしとして私も一緒にまいります。」
僧侶のセインが仲間になった。
「グラハムは平原の向こうのアルバート谷に向かっています。
みなさんの準備が整ったらさっそく出発しましょう!」
ここで本陣にお店がオープン。
ミドルソード(180G)
ブロンズランス(250G)
ハンドアックス(200G)
レザーグラブ(180G)
ブロンズロッド(140G)
てつのや(110G)
やくそう(10G)
かいふくのみ(200G)
どくけしそう(20G)
てんしのはね(40G)
「アルバート谷は…
あの山の方角にあります。さあ、急いで参りましょう。」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722013105.png)
「サイプレスの奴らがティムスの町に来たと聞いて念の為に張っていたのだが、
やはり裏切り者がいたか!バカめ!蹴散らしてやるわ!」
*** BATTLE ***
「私達が下手に動いたら罪のない人達まで巻き込んでしまうわ。
シュウ!あなたがいいわ!リーダーになってちょうだい!
そして注意して進むのよ。」
「みんな!あそこを見て!やっとグラハムに追いついたみたいね。」
「ギョッ!あれはサイプレス軍!
あのイ・オムの防衛ラインを破ってきたというのか!?」
「待ちかねたぞ!グラハム!ダークメイジ様が待ちわびているぞ!
で…破邪の剣は手に入れて来たろうな?」
「ああ!ここに持っている!
しかしサイプレス軍がそこまで追ってきているんだ!」
「なんだと!おお!なんと小癪な!
サイプレス軍などは我々が食い止めようぞ!早く登ってくるのだ!」
「みんな!急ぐのよ!グラハムを捕まえて!」
*** BATTLE ***
「ふ、不覚をとったか…だが、もはや手遅れだ!
今頃ダークメイジ様が破邪の剣を手に入れて、
ティムスの連中を始末している事だろう…グフッ」
「なんという事でしょう…ぐすぐすしていられないわ!
まだ…きっと間に合うわ!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722013437.png)
「はっ離せ!これでは約束が違う!」
「何を血迷っているのだ?まずつるぎを渡してくれれば約束を守ろうというのに!」
「バカな!ティムスの人々を解放する方が先だ!さあ、早く解放しろ!」
「ほほう…この私に命令しようというのか?」
殴られて倒れるグラハム。
「バカめ!大人しく渡せば痛い目を見ずに済んだものを!」
ダークメイジは破邪の剣を手に入れた。
「これでお前も用済みだ。ティムスの者達とともにあの世に行ってもらうとしよう!」
「お待ちなさい!」
「なっ、なに!?サイプレス軍か!こんなところまで来るとは!」
「サイプレス軍を見くびっていたようね。
グラハム!今よ!小屋の人々を守って!」
「アッ!ダークメイジ様!だめです!中からカギをかけられました!」
「くそー!どいつもこいつも!こうなったらサイプレス軍を最初に料理してやる!」
*** BATTLE ***
「ふっ、不覚だった!まさかサイプレスごときに敗れてしまうとは…しかし……」
「あっ!シュウ!やつが逃げるわ!
みんな!あいつを探して!」
「あっ!あんなところにいるわ。」
「逃げはせぬ!しかし、このつるぎもお前らには渡さん!ガーゴイル!
ガーゴイルよ、このつるぎをゴードン様に届けるのだ。」
ガーゴイルは破邪の剣を咥えた。
「大変よ!破邪の剣が持ち去られてしまうわ!」
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グラハムは弓を放った。
「ギャピーッ!」
「私はレンジャーのグラハム。皆さんのお力のおかげで町が救われました。
…なのに私はイ・オムに手をかして、ご迷惑をおかけしました。」
「大丈夫よ!私達あなたを恨んでいないわ!」
「どうか、この罪滅ぼしとして
破邪の剣を見つけるためのお手伝いをさせて下さい!」
レンジャーのグラハムが仲間になった。
「ガーゴイルが墜落したのはエルミドの城の近くです!
一刻も早く参りましょう。」
第1章 留守番部隊の冒険
-終-
第2章 イ・オムの策略
「おかしいですね…ガーゴイルが落ちたのはこのあたりだったんですが…」
「でも‥‥ガーゴイルの影も形も見えないよ。」
「見当たらないわねえ」
「やはり…エルミド国の者がつるぎを持ち去ったのでしょうか?」
「お待ち下さい。」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722013826.png)
「お前もしつこい男だな!お前達はしばらくの間、警備に当たらずとも良いのだ。
それのどこが気に入らぬのだ。」
「いいえ!気に入りません。
我らエルミド兵の代わりにあのような輩に守らせるなど
もっての外だと言っているのです。
これは王様の命令ですか?それとも…まさか!」
「まさか…俺の一存なのか!か?
キヒヒヒ…俺の一存!だったとしたらどうする!
おっと!待っていたものがやってきたようだな!」
「あっ!何をするつもりだ!」
「うるさい!話はあとだ。
待ちかねたぞ!サイプレス!」
エルミド兵になりすましてサイプレス軍を倒すはずが、とんだ計算違いだ。
しかし結果が同じならばゴードン様も許してくれよう!
グハハハッ!皆殺しだ!」
*** BATTLE ***
「何ていうことだ!警備隊長が‥‥モンスターだった…なんて。」
「サイプレスの方々ですね?
まさか我らエルミド軍が魔物に乗り移られていたとは!
驚かれた事でしょう?」
「いいえ!エルミドの方…あなたこそ驚いたでしょう。
あれはイ・オムの軍隊です。
‥‥我々を待ち伏せし、騙し打つつもりだったのですわ。」
「なんですって!イ・オムですか!あの…悪しき邪神の国!
どうりであの破邪の剣を欲しがっていたわけですね!」
「えっ!それではやっぱり…。お願い!破邪の剣を我々に返して下さい!」
「いま…あのつるぎは王様がお待ちです…そうだ!こうしましょう!
エルミドの町にいてください!その間に私は王様に話しておきます。」
*** BATTLE ***
「エルミド王に申し上げます!
ただいまサイプレスの方々がこちらにお見えになりました!」
「うむ…破邪の剣を取りにみえたのだったな!」
「はい!そうでございます」
「サイプレスの方々よ!そなた達の探しものはこのつるぎに相違ないか?」
エルミド王は破邪の剣を掲げた。
「ああっ!あれに間違いないわ!あれこそ破邪の剣だわ!
エルミド王様!それに相違ございません。」
「ならば良かった!さあそれではお返しするとしよう。
ささ、取りにまいられよ!」
「ワッハッハッ、残念ながらつるぎを渡すわけにはいかぬ!
なぜならば…オレは…」
「オレ様はイ・オムのゴードン!」
「ああっ!王様じゃないぞ!すると…王様は一体?」
「エルミド王は我がイ・オムに盾突き過ぎたのでなぁ…
イ・オムの生贄になったわ!」
「なんだと!キ・サ・マ‥‥わが王を生贄だと!なんてマネを…ゆるさん!」
「我らイ・オムに歯向かう者は、全て葬られるのだ!
しかしそれだけでは済まぬぞ!国までも滅び去るのだ!」
城が崩壊していく。
「我がイ・オムの力!思い知ったか!さて座興も終わったようだな。」
「待て!ゴードン!敵に背中を見せるか!」
「クックックッ、早まるな!
お前達の相手をするのは我が下僕達だ!さらば!」
「王様を殺され…城までもこんな有り様だ!
イ・オムめ…許さんぞ!私にも助太刀させて下さい。」
アーチャーのチェスターが仲間になった。
「さあ、ザコ共を始末してゴードンに追いつくのです。」
*** BATTLE ***
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722014320.png)
「ゴードンが入っていったのはこの穴だったわねぇ…
この穴はいったいどこへ通じているのかしら…」
「その穴はポルトベリヨに通じているのですわ。
申し遅れましたが、わたくしはマリアン。王宮魔導士ですわ。
お城が崩れだしたので、王様を救い出そうと慌てて参りました。」
「残念だけどエルミト王はイ・オムの生贄になったわ…」
「ええっ!なんですって!?」
「エルミド城を破壊したのも、
王様に成りすましていたイ・オムのゴードンの仕業だわ!
その穴から逃げたのよ…」
「そう…そうだったのですか…
それで全てがわかりましたわ。王様がおかしかったわけも!
その…ゴードンの後を追うつもりですね?」
「もちろんよ!奴の奪われたサイプレスの宝である破邪の剣を取り戻すの!」
「あんたに優しかった王様を生贄にするなんて許せない!
どうかお願いします。私も連れて行って下さい!」
魔術師のマリアンが仲間になった。
「穴の中は迷路になっています。どうか私についてきて!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722014439.png)
「それではシュウどの!私はこの先の様子を調べてまいりますわ!
誰?そこにいるのは!」
「やはり追ってきたか!サイプレス軍め!」
「その声はゴードンね!
もちろん逃がしはしないわ!
そのつるぎを取り戻すまではどこまでも追い詰めてあげるわ!」
「そうか…どこまででもこのつるぎを追ってくるか?
ならば二度と追って来れないよう。この私が地獄に案内してやろう!」
*** BATTLE ***
「罠にハマったな!サイプレスのバカどもめ!
このゴードンが何もせずにお前達のやって来るのを待っていたと思ったか!
いでよ!我が下僕達!サイプレスの奴らを叩き潰すが良い!」
マップ中に複数体のゾンビが現れる。
*** BATTLE ***
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722014513.png)
「…ワードラー様!残念ながらつるぎはサイプレスの手に渡りました…
油断!めさるな!ぐふっ!」
ゴードンは破邪の剣を落とした。
シュウは破邪の剣を手に入れた。
「やったわね!シュウ!やっと破邪の剣を取り戻す事が出来たわ!
これでサイプレスに戻る事が出来るわね!」
「喜ぶのは早いな!」
「フフフ…探したところで見つかりはしないぞ!」
「あなたは誰?どこにいるの?イ・オムの仲間ね!」
「まだ…私の名を明かす事は出来ない…だがイ・オムの者ではない!」
「喜ぶのは早いとは一体どういう事なの!」
「サイプレスの遠征軍がイ・オム軍に敗れたのだ!
ニック王子も今やイ・オムの捕虜になっている。
ニック王子を助けたければ、
このままポルトベリヨに向かって船でイ・オムに渡るがいい。」
「ウソよ…ウソに決まってるわ!
そんな根も葉もない事を信じる事は出来ないわ!」
「根も葉もない事かどうか。ポルトベリヨに行きさえすれば全てわかるだろう。
さあ、行け!…そして破邪の剣の力でイ・オムを倒すのだ。」
「ポルトベリヨに行きましょう。事の真偽を確かめるのよ!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722014722.png)
「まいった。イ・オムの手下だわ。」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722014743.png)
「やや!あれはサイプレス軍!…という事はゴードン様が倒されたという事か!
ええい!皆の者!ポルトベリヨを守れ!船を渡してはならんぞ!」
「残念!見つかったわ。こうなったら強行突破よ!」
*** BATTLE ***
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722014806.png)
「教えてちょうだい!サイプレスのニック王子はイ・オムに捕まったの?」
「そうだ…その通りだ…。イ・オムのアルカム砦は無敵の要塞なのだ…。
ワードラー様、バンザーイ!グフッ!」
「そんな…まさか…サイプレス軍が敗れたのは本当の事だったの?
きっとニック王子達はヤツの言ったアルカム砦に捕らわれているに違いないわ。
船を手に入れましょう!アルカム砦に向かうのよ!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722014827.png)
「来おったな、サイプレス軍!我らがイ・オムの船を渡してなるものか!
ええい!者共かかれ!!我らの船に近づけるな!」
「シュウ!みんな!あれがイ・オムの船よ。注意して戦って。
奴らも船を守るために必死になって向かってくるわ!」
*** BATTLE ***
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722014852.png)
「イ・オム軍を倒して船を手に入れたのは良いけど、この船…おかしいわ!
錨を解いたのに全然動きそうもないわ。一体どういう事かしら…。」
「それにはわけがあるのですわ」
「えっ!誰が言ったの?」
「オーイ!メイフェアーッ!」
「やっぱりメイフェアだ!俺だ!ランドルフだよ。
みんな!来てくれると思ったぞ!」
「えっ?あなたはランドルフ!それにサラもいるじゃない!
あなた達はニック王子とイ・オムに向かったはずでは?」
「その通りですわ…しかしアルカム砦の戦いで敗れてしまったのです。」
「私とサラにもう一人、バードラーのバリーとでここまで逃げ延びて来たのだ。
詳しい話は後だ。早くその船から降りろ。」
「ちょっと見て!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722015117.png)
「大変!ひとりでに動いている。」
シュウ達は幽霊船によって部隊を引き裂かれてしまった。
この先、シュウ達を待つものは、シュウ達の運命は…
第2章 イ・オムの策略
-終-
第3章 アルカム砦の死闘
部隊を引き裂かれたシュウ達は、船の上で途方に暮れていた。
「あーあ、まいったなあ。この船は一体どうなっているんだ…。」
「ほんとにまいったなあ!ナターシャ達とも別れてしまったし…。
あいつらは一体どうしているだろうか?」
「仲間の事よりも取り敢えず僕らの事さ。
ひょっとして…これはイ・オム軍の罠かも知れない!」
「えっ!だったら大変よ!どうにかしてこの船を止められないかしら…」
「無駄な事はしない事だ!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722015231.png)
「ヒャヒャヒャ、愚かな奴らだ!確かにその通りだぜ!
この船が動き出したのは、お前達を引き離すためさ!
しかし気づくのが遅かったな!おのれの愚かさをあの世で悔やむがいいぜ!」
*** BATTLE ***
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722015244.png)
「ふう…追いついたか!ランドルフに頼まれて慌てて追いかけてきたんだぜ!」
「まあ、あなたはバリー!
そう、ランドルフがあなたの事を応援に寄こしてくれたの…
ポルトベリヨに残ったみんなは大丈夫なんでしょうね?」
「ああ、心配いらないよ。今頃きっと彼らもイ・オムに向かっているはずさ。
僕らもイ・オムに向かおう。僕は君達と行動をともにするとしよう。」
バードラーのバリーが仲間になった。
「幸いにもこの船は目的地に向かっている。
この先のデミスの港からアルカム砦はすぐ近くさ。
あそこで装備を整えて先を急ぐとしよう!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722015259.png)
「この平原を抜けるとアルカム砦に着くのね。
でも…この辺りは随分地盤がゆるいみたい。」
「ああ、そう言えばこの辺りは火山地帯なんだよ。気をつけて進んでくれ。」
「おい!サイプレス軍!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722015319.png)
「やはり…そのようだな!密かに近づいたつもりか?バカめ!
お前達の行動はヒンデル様がお見通しよ!まとめて引導を渡してやる!」
*** BATTLE ***
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722015333.png)
「な、なんという事だ。オレ様がやられるとは…
しかしお前達をこれより先には行かせんぞ。思い知れ、ヒッヒッヒッ、ウグッ。」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722015345.png)
一方その頃ナターシャ達一行は…
僧侶のサラを軍師とし、ニック王子を助けるために、アルカム砦へ急いでいた。
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722015401.png)
「サラ!このあたりだったよな」
「ええ…間違いないわ!あの村が見えるもの!
あの村の向こう側に隠し砦があるはずよ!さあ行きましょう!」
「えっ!なんですって!このガケを登るんですか?
とんでもないですよ!ランドルフさん、見て下さい。
敵があんなにいるのに、こんなガケを登ったら、奴らの思うつぼだ!」
「みんな聞いてちょうだい!
我々の軍がやられたのは、アルカム平原の真ん中で挟み撃ちにあったからなの。
ナターシャ達の一行がアルカム平原に着く前に隠し砦を叩きましょう。」
「そう!みんなに追いつくためにも、
ここを登らなければならないってわけなのさ!」
*** BATTLE ***
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「イ・オムの兵士達がいなくなってるぞ?」
「あなた方がイ・オム軍を倒して下さったのですね!
「えっ?ええ、そうですわ。」
「おかげで助かりました…もう少しで村人全員が葬られるところだったのです。
私達はこの向こうに“ある砦”を作るために借り出されたのですが、
それがいけなかったのでしょう。
隠し砦の弱点をサイプレスに知られるのを恐れて、皆殺しにしようとしたのです。」
「まあ、そうだったの…
あの…お願いがあるの!その隠し砦の弱点を私達に教えてくれない?」
「…」
「私達はサイプレス軍!イ・オムを討伐に来たのよ。
そのためには隠し砦をどうしても叩いておきたいのよ!」
「やはりそうだったのですね!喜んでお教え致しましょう。
私もイ・オム軍には返したい借りがあります。どうか仲間に加えて下さい。」
ウォーリアーのガメスが仲間になった。
「村で疲れを癒やしたらさっそくまいりましょう。」
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「イ・オムの隠し砦は正面は強いのですが、上からは脆いのです。
この人数でもここから攻めれば必ず破れるはずです。」
「しーっ!静かに…誰か来るわ…」
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「…ここだけの話だが…ワードラー王の事だけれども、残酷な方だと思わないか?
色んな国を征服するのは、その国の王族の人達をイ・オムの生贄にするためで、
ワードラー王はそれによってイ・オムに近づくのだそうだ。」
「ハハ…それでか!なんでもサイプレスの王子もイ・オムの生贄にするってよ。」
「なんですって!」
「なんだ!お前ら?くそっ、サイプレス軍か!敵だっ!敵襲!」
*** BATTLE ***
「ソ、ソロ…様、て、敵…が…グフッ」
「ソロ?きっと砦のボスね。この中にいるに違いないわ。
みんなソロを探しましょう。」
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「まっ、まあ…なんなのここは!先がまるで見えないわ!
ソロは一体どこ?出口はどっちなの!」
「困っているようだな?サイプレス軍!」
「誰?誰なの!どこ?どこにいるの!
わかったわ!ソロね!卑怯者ーっ!姿を見せなさい!」
「ソロ?フフフフ…ソロ様が出向くまでもない!お前達の相手など我らで十分だ!
どうしてもソロ様に会いたいのなら、まず我らを倒してからにしてもらおう。
もっともそれはできまい!ソロ様の結界で守られたこの砦で貴様らは死ぬのだ!」
「ソロの結界?」
「フフフ…お前達には見えない。
我らの姿が!しかし我らは見える!お前達の死に行く様がな!
隠し砦はソロ様の力そのものなのだ!その恐ろしさを思い知らせてやる。」
*** BATTLE ***
「こんな奴らにまさか俺様がやられるとは、ソロ様…ウグッ」
「フウ…なんて恐ろしい砦だったんでしょう…
さあ、みんな!出口だわ!アルカム平原へ急ぎましょう!
ナターシャ達に追いつかないと!」
同じ頃、シュウ達は地下の火山洞窟の中を北に向かって急いでいた!
偶然の事ながらも…アルカム砦の方角に近づいて行くのだった。
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「本当に…アルカム砦はこっちの方角なんでしょうね。
それに洞窟の出口がどうしても見つからないわ。
待って…奥の方で人の話す声がする!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722020348.png)
「いいか!お前ら!サイプレス軍はこの洞窟を必ず北上してくる。
ここで食い止めるんだ!」
「ホークマン様!向こうに人影が!」
「なに!ややっ!あれこそはサイプレス軍だ!
かかれ、かかれ!奴らをここより先に行かせてはならんぞ!」
*** BATTLE ***
「…まいったわねぇ…ここで行き止まりだわ。
イ・オム軍が待ち伏せしていたし、どこかに出口があるはずよ。
でも…見つからないし…。
あっ!あそこを見て!光がさしているわ。」
「サイプレス軍よ、よくぞここまでやってきた!」
「その声はあの時の…」
「フフフ…その通りだ。いまロープを降ろしてやる!
それを使って登ってくるがいい。」
「一体あなたは誰?どうして助けてくれるの?
誰でもいい…そらっ、ロープを降ろすぞ!それで登れるな!いずれ相見えようぞ!」
「行ってしまったようね。とにかく登りましょう。シュウが最初に登って!」
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「あっ、あれは!シュウ達だわ!」
「あいてっ!」(駆け寄ろうとしてコケる)
「あなた達がどうしたか心配していたのよ。みんな一緒ね!
ひとまずキャンプを張って態勢を整えましょう。」
「サイプレス軍はこの平原でイ・オムに負けたのだわ…
でも…サラ達のおかげで挟み撃ちになる事は無いわ。
自分達の力を信じて行きましょう。アルカム砦へ!」
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「クックックッ…バカものが!
ニック王子達のように挟み撃ちにしてくれる!」
「大変です!隠し砦が潰されて挟み撃ちに出来ません!」
「なんだって!くそっ!我らの手の内を読まれていたのか…
バーバラ様とソロ様にこのことを知らせるのだ!」
「わかりました!」
「奴らを食い止めろ。
アルカム砦で奴らを迎え撃つための準備を整える時間を稼げ!」
*** BATTLE ***
「…隠し砦さえ潰されていなければ、我らが勝っていたものを…
だが我らの無念は砦のバルーンが晴らしてくれるぞ!ぐふっ!」
「…砦のバルーン?一体何の事かしら…。気をつけて行きましょう。
アルカム砦の中には罠が潜んでいそうよ!」
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「サイプレスもやゆるわね。ソロの自慢だった結界の砦を破るとは!
それとも…ソロのちからが落ちたのかしら?ホーッホッホッ」
「なっ、何を言うのだ!
私の力を疑うのなら、お前自身で試してみるがいい。」
(戦う二人)
「やめんか!ばかものどもが、仲間割れしてなんとする!」
「フン!あまりにもソロが不甲斐ないせいですわ。
「口が過ぎるぞバーバラ!ソロとて歴戦の勇士だ。
このままで終わるはずがなかろう。」
「・・・」
「ところでワードラー王!
エルミド王で試された復活の実験の成果はいかがだったのでしょうか?」
「フフフ…大成功だ!奴は見事に蘇りおった。
それよりヒンデルよ…。ひとつ気がかりな事があるのだ。」
「は?気がかり…と言いますと。」
「イ・オム軍の幹部の中にサイプレスに内通している裏切り者がいるのだ。」
「そっ、それは…一体誰ですか!」
「いや、確証はない。余のカンなのだが…」
「ややっ!奴らです!サイプレス軍が来ました!」
「ソロよ!サイプレスの者共をもてなす準備は良いな?」
「キヒヒ…ご安心めされよ。もはや整ってございます。」
「うむ、この場はソロに任せた!他の者は神殿へ。余についてまいれ!」
「あっ、あれは…?あの一番奥にいるのがきっとイ・オム王に違いないわ。
早くアルカム砦を落とし、奴らのあとを追いましょう!」
「キヒヒ…そうはさせんぞ。
お前らサイプレスなどバルーンで木っ端微塵じゃ。」
*** BATTLE ***
「気をつけろ!サイプレス軍!その先にはデスバルーンが隠されているのだ!
デスパルーンとは機雷の事だ。無闇に近づかなければ突破できるはずだ!」
「誰だ?お前は!ワードラー王の言われたわが軍の裏切り者だな!
姿を!姿を見せよ!
ちっ、逃げられたか!まあよい、サイプレス軍には空中機雷は破れまいて。」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722021219.png)
デスバルーンが現れた!
*** BATTLE ***
「ふっ、不覚…。こうなれば一人でも道連れにしてやる…
おおおーっ!きっ、貴様は…」
「・・・・」
「そうか、そうだったのか!それでわかったぞ!裏切り者は奴か!
裏切り者の名は…」
(爆発するソロ)
「アルカム砦を落としたわ!みんな早くイ・オム王の後を追ってちょうだい!」
(シュウを残して去っていく仲間)
「みんなは気づかなかったみたいね。
だけど私には聞こえたわ。…どうしてなの?
ソロはシュウの事を知っているみたいだった…。
シュウ!教えて!イ・オム軍の裏切り者って一体誰の事なの!」
敵将ソロだけを残し去っていったワードラー王達。
アルカム砦を落とし、イ・オムの王ワードラーを追いかけるサイプレス軍。
生贄にされるというニック王子の運命は!また、イ・オムの裏切り者とは?
ここに最後の決戦を迎えようとしていた。
第3章 アルカム砦の死闘
-終-
第4章 イ・オム覚醒める
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「いそげ!急がんか!サイプレス軍が来る前にニック王子を運び出せ!
先に行かれたワードラー王が神殿でお待ちかねだぞ!」
「あっ、あれはサイプレス軍!
ヒンデル様に申し上げます!遥か彼方にサイプレス軍が進軍してきております!」
「そうか…わかった。
バーバラよ!聞いた通りだ!お前はニック王子を連れて先に神殿に向かってくれ!
俺はここでサイプレス軍を迎え撃つ!」
「それは出来ないわ!」
「なんだって!」
「私はワードラー王からじきじきに命令されているのよ。
あなたから目を離すなと!」
「なっ、なんだと!・・・・・それは・・・一体どういう事だ!」
「さあ?どういう意味かしら?
おかしな行動を取ったら殺せって事かしらね!」
「・・・・・」
「でもニック王子の護送にはついて行けって言われているし、
困ったわねぇヒンデル!」
「一体どうしろと?…そうか、わかった!
俺も一緒に行けばいいんだろう?バーバラ。」
「あーら。聞き分けが良くってよ。そう言ってくれて助かったわ。
敵や部下の見ている前であなたと争わずに済んだわ。
ヒンデルと私はニック王子を連れて神殿に向かう!
お前達はサイプレス軍を力の限り食い止めるのよ!」
「ねぇ、一体…メイフェアと何があったの?
それに…メイフィアもあんなにシュウを頼りにしていたのに…
お互いに口も聞かず、絶対におかしいわ!」
「あっ!イ・オム軍がニック王子を連れて行く!みんな後を追うのよ!」
*** BATTLE ***
「おーい!メイフェアー!」
「あっ!テディ!あなた生きていたのね!」
「誰がやられるものか!この通りピンピンしてるよ。」
「実はニック王子が生贄に連れて行かれたの。」
「うむ…わかっている…」
「それならば、早く行きましょう。ニック王子を救い出すのよ!」
「まあ、待てって!
みんなを見てみろよ。戦いの連続で疲れ切ってるじゃないか!
町で一息入れて英気を養うんだ。」
「そんな場合じゃないわ!」
「護送軍は本道を行ったが、それよりも速い道があるんだ。
その道を使えば先回り出来るさ!」
「テディには負けたわ。
みんな町に行きましょう。」
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「近道を急いで来たが、こんな谷を通るとは!
こんな場所で待ち伏せされたら苦戦を強いられるだろうな。」
「でも進むしかないわ!引き返していたら奴らに追いつけないもの。」
「おい!サイプレス軍!何を戸惑っている?」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722021511.png)
「そこで迷っているうちにニック王子は生贄だ!」
「なんだと!クソーッ!そこで待っていろよ!
その首をへし折ってやる!」
「おい!お前達!我々の命に代えても奴らを石像に連れ込め!
サイプレス軍を一網打尽だ!」
*** BATTLE ***
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722021535.png)
「石像までもが破れるとは!もはやイ・オムもこれまでか!
いや、そんな事はない…あの方がいたではないか!復活を果たしたウォル、グフッ」
(爆発するデーモンマスター)
「…奴は一体…何を言おうとしていたの…復活を果たしたって?
いいえ、どうでもいいわ。急ぎましょう、みんな!ニック王子が先だわ!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722021603.png)
「ニック王子はまだか!」
「むむ、イ・オムの神が生贄を待ち切れぬと怒っておられるぞ!
おお、イ・オムの神よ!今しばらくお待ちあれ!
サイプレスの王子の体を生贄に捧げますぞーっ!」
「ワードラー王!ご覧ください!ヒンデル様を先頭に護送軍がやってきます!」
「ワードラー様!お待たせしました!」
「待ちかねたぞ!バーバラ!」
「…サイプレス軍に手を焼いていたものですから…」
「なに!サイプレスだと!」
「しかし、ご安心下さい!
今頃は古代の谷でイ・オム像の餌食となっておりましょうほどに…」
「そうか!古代の谷か!あそこに誘い出したか!でかしたぞ!バーバラ!」
「そう簡単にはいかないわ!」
「な、何者だ!」
「ゲッ、サイプレス軍か!谷を無事に通過したのか!」
「ニック王子を迎えに来たわ。さあ、返してちょうだい!」
「バカな!誰が返すものか!」
「ワードラー様!この上は私が奴らを叩きます。ワードラー様は神殿に!」
「うむ、わかった。
ヒンデルネはニック王子と一緒にまいるのだ!バーバラ!後は頼むぞ!」
(神殿の奥へ去るワードラー達)
「おいでサイプレス軍!イ・オムの将軍、バーバラの力を思い知るがいい!」
*** BATTLE ***
「私の負けね…
でもワードラー様の持つイ・オムの力を使えば、サイプレスなどものの数ではない。
ニック王子を取り戻すなど、所詮できはしないのよ…
イ・オムの前にひれ伏すがいいわ。」
(爆発するバーバラ)
「さあシュウ急いで!ワードラー達の後を追うのよ!」
「待て!」
「あっ!シュウ、うしろに敵兵が!」
「お前達を神殿に行かせるわけにはいかん。
ここで勝負をつけてやる!サイプレス軍かかって来い!」
「ちょっと待った!お前の相手はガーディアナだ!」
「なんだと!」
「あっ!あれは…ガーディアナのルースだわ!」
「よお!メイフェア!なんとか間に合ったろ!」
「ガーディアナ軍が…ですぎた真似を!」
「サイプレスのニック王子は今や俺の親友だ。
親友の一大事に黙っていられるかっての!
メイフェア!急げ!ニック王子を救い出せ!」
「ルース!ありがとう!恩に着るわ!
さあ、ここはルースに任せて先を急ぎましょう。」
「ハアハア…なんて広い神殿なの!ここにもいないみたい。
ほかを当たりましょう。」
「待って!あれを見て!きっとあの奥にいるに違いないわ。
みんな行ってみましょう!」
「グフ、グフ、グフフフフ、ここまでやってきたか!サイプレスの精鋭たち。」
「…?この声は聞き覚えがあるわ?この恐ろしい響きは…」
「グフフフフ…私か?」
「私は元サイプレスの大神官ウォルドルだ!」
「まさか…うそよ!ウォルドルは死んだわ。」
「その通りだ!お前達に敗れてから、私の魂が泣いている!
つらい!苦しい!とな!
それを晴らすために地獄から蘇ったのだ。その苦しさを味あわせてやる!」
*** BATTLE ***
「私が負けたのか…力で劣るわけがないのに、
一度ならず二度までも負けたのか?
グォォォォォーッ、溶ける!体が溶けていくぞ!ワードラー様!おだずげを
がらだがどげで…」
「…ゴクン…邪神を崇拝した者の末路だわ…恐ろしい。
さあ時間が無いわ。中に突っ込むわよ。」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722021851.png)
「やはり貴様だったのか!
幼い時に拾ってから、ここまで育ててやったのにヒンデルめ!この恩知らずが!」
「危なくニック王子を逃されるところでした。
ここはひと思いにヒンデルにトドメを刺しておいた方が!」
「いいや!それはならんぞ!
ひと思いに楽になったのでは、余の気持ちがおさまらんわ!
まずニック王子を生贄に!」
「待って、そうはさせないわ!」
「うぬぬ…サイプレス軍、
バーバラどころかウォルドルまで敗れ去ったというのか!
ヒンデルのおかげで余の計画が全て狂ってしまったわ!」
「…そうだったんだわ。
あのヒンデルという人がイ・オムの裏切り者だったのね。
でも…どうして?なぜサイプレス軍に手を貸してくれたのかしら?」
「!!」
「どうしたの?シュウ!もしかしてあなたヒンデルを知っているのね!」
「ええい!しゃらくさい!そんな茶番劇など付き合っていられるか!
こうなったら余が自ら貴様らサイプレス軍を成敗してくれるわ!」
「シュウ!話はあと!ワードラーを倒しましょう!」
*** BATTLE ***
「グオオッ、サイプレスめ!
イ・オムの王である余をやぶりおったな…。しかし…見ておれよ!」
「あっ、ワードラーが消えたわ!どこに?どこに行ったの!」
「余はここだ!ニックを生贄にして、
いまいちど力を増やし、サイプレスを成敗してくれるわ!」
「わが王!ワードラー様!」
「むう…。貴様…ヒンデル!またしても余の邪魔をするというのだな…」
164
「・・・・・」
ニック王子は戒めを解かれた。
「ヒンデル…ありがとう!君のおかげで助かったよ。
それに…君の言った通りだ。僕の右手を見てくれ!」
ニック王子の右手が動くようになった。
「サイプレスの方々がデスウォルドルを倒したので、
ヤツの呪いが解けたのです。
さあ、早くみんなのもとへ。破邪の剣を受け取るのです。
イ・オムの力に守られたワードラー王を倒すにはあのつるぎしかありません!
あれで早く!早くとどめを!」
「よし!わかった!」
「ニック王子…よくぞご無事で…」
「メイフェア…みんな…苦労をかけたね…。
でもヒンデルのおかげで辛い思いはしなかったよ。」
「ひょっとして…?テディはこのことを?」
「もちろん知っていたとも!でも敵を欺くにはまず味方からというだろう。
だから言わなかったのさ。
シュウとは君だね?やっぱり思った通りだ。ヒンデルにそっくりだ!」
「・・・」
「えっ?シュウはヒンデルと?」
「彼はヒンデルの弟さ。
ワードラー思いのヒンデルはイ・オムを裏切れなかった。
しかしイ・オムの行いも許せなくて弟をサイプレスに送り込んだんだ。」
「死ねーっ!ヒンデル!」
「しまった!ヒンデルが!」
「もはや勝ち目はない!ならばヒンデルと余を最後の生贄としようぞ!
そしてイ・オムを呼び出し、サイプレスを倒すのだ!」
「ヒンデル!ヒンデルーッ!」
「ニック…王子…シュウを…弟を、た…の…む…」
(ヒンデルをマグマに落としたあとに自分も飛び込むワードラー)
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722022240.png)
*** BATTLE ***
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722022258.png)
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722022316.png)
「イ・オムの力が消えて行く。体の力が抜けて行く。
寒い…寒い…。死ぬのか?余が死ぬのか?
はっ!呼ぶのは誰だ。余を呼ぶのは誰だ!
お前はイ・オム!余を魔界へ連れて行く気か?嫌だ!嫌だ!嫌だーっ!」
サイプレス軍は全員蘇った。
「奴は…ワードラーは死んだのだろうか…
イ・オムは魔界に戻ったみたいだし…ワードラーも死んだんだね。
だけど、ヒンデルはもう…戻らない…
「・・・・・」
「やめろよ…シュウ!探したって無駄だよ…
ヒンデルは死んだんだ。」
(地震が起こる)
「なんだ?一体…そうか!きっとそうだ!
イ・オムの力が去った事で、
このイ・オム神殿そのものが力を失ってしまったんだ。
逃げよう!シュウ!神殿が崩れるぞ!」
「・・・・・」
「どうしたんだシュウ!ここで死のうっていうのか!
「ニック王子!どうしたの?ここにいては危ないわ!早く逃げなければ!」
「それが…ダメなんだよ!シュウがシュウが!
あそこを離れようとしないんだ!」
「ああ…シュウ…あなた…あなた…シュウ。
行くのよ!シュウ!ここにいたらヒンデルどころか、あなたまで危ないじゃない!
何よ!この意気地無し!
あなたが死ぬ事で…悲しむ人間はどうなってもイイっていうの!
あたしは、どうなってもイイの!」
「・・・・・」
「わかったろう…シュウ。ナターシャだけじゃないんだよ。
みんな君が心配なんだ。
行こう、シュウ。君の兄さんの分まで…ヒンデルの分まで生きるんだ!」
「・・・・・」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722022503.png)
「みんな!ちゃんと警備についてるわね。関心関心。
「メイフィア様!シュウはどうなるのですか?」
「メイフィェア様!アローンだけじゃありません!みんな心配してるんですわ。
どうか教えて下さい!シュウはどこか遠くに行ってしまうのでしょうか?」
「ナターシャ…」
「・・・・・」
「いまニック王子とテディがシュウを説得しているわ。
ここに留まるようにと…
でもダメみたいなの。シュウの決意は固いわ。」
「一体どういう決意ですか!
僕達は今度の戦いで心から解り会える仲間になれたはずなんです…なのに!」
「…行っちゃえばいいじゃない!
心配するみんなの気持ちが解らない奴なんか…どこへでも行けばいいのよ!」
「メイフェア!」
「テディ…どうだったの?」
テディは力なく首を横に振った。
「そう…ダメだったの。
「王子とシュウがいま出てくるよ。」
「やはりどうしても行くのか?みんなの顔を見ても気持ちは変わらないのか?」
シュウは小さく首を縦に振った。
「これ以上引き止めても無駄だったようだね…
仕方無いな…みんな!シュウの旅立ちだ!見送ってやってくれ!」
「寂しくなるな…シュウ。たまには思い出してくれよ。
サイプレスにいた仲間の事を。」
「俺達も決して忘れないぜ!イ・オム育ちの兄弟を!勇敢な剣士の事をな!」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722022741.png)
「シュウ!ちょっと待って!
ナターシャ!これでいいの?シュウが行ってしまうわ!
このまま別れてしまったら、あなたは一生後悔する事になるわ!」
「・・・・・」
「ナターシャ、頑張れよ!」
「グスン…ひどいよ…私をおいて行くなんて。あんまりじゃないの…
シュウが嫌だといっても、私、ついて行くわよ。」
シュウは小さく首を縦に振った。
「見せつけやがるぜ!シュウ!
俺達の事も忘れるなよ。俺達はいつでも友達だぜ。」
「ニック様…シュウは上手くやっていかれますかなあ。」
「大丈夫さテディ、きっと逞しいく生きていくよ。
そして…いつか…サイプレスに戻ってくるさ。」
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722022818.png)
こうしてシャイニング・フォースは、壮絶な戦いの末、
イ・オムという悪しき邪教の国を撃ち破り、
ついにサイプレス国には真の平和が訪れたのです。
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/g16/20240722/20240722022837.png)
そしてまた、サイプレスを出発した二人は、
新天地を目指し遥かな旅路に着きました。」
the Another Story of SHINING FORCE part2
G.G. Original Staff
Programmers
HARUKI KODERA
KENJI NUMAYA
YUTAKA YAMAMOTO
AKIRA TAKASAKI
YASUHIRO TAGUCHI
Subscript
SHUGO TAKAHASHI
HIROYUKI TAKAHASHI
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Directed by
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Produced by
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Special Thanks to
MASAYUKI HASHIMOTO
KOKI TAMAI
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RIT'S
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