アーケードゲーム一期一会(1)「コンバットライブス」

俺様が足繁くゲーセンに通っていた頃。
あの頃のゲーセンは最新のビデオゲームとの出会いの場であった。
家庭用ゲームと違い、ゲーセンはわずか100円で最新ゲームを体験する事が出来る。
各メーカーが試行錯誤したゲームが毎週のように新登場する。
それを片っ端からプレイしていく。
まだ家庭用ゲーム機ではそれを完全再現出来ない時代である。
ゲーマーにとってまさに夢のような空間であった。
だがその反面、過当競争は激化。
出会ったゲームをもう一度遊びたいと思っても、翌月には撤去されている。
そんな事はザラであった。
まさにアーケードゲームとの出会いは一期一会。
これはそんな出会いの記憶を、
現代のゲーム機で復刻された同ゲームをプレイして記録していくものである。

 


コンバットライブス
テクノスジャパン
1990年


熱血硬派くにおくん」「ダブルドラゴン」など
ベルトスクロールアクションゲームの老舗であるテクノスジャパンが、
(当時としては)大容量の80メガのROMを使用して作成した
新たな世界観のベルトスクロールアクション
バーサーカー、プローヴァ、ブリッツという
ゴリゴリマッチョな3人の男から使用キャラを選択。
最大で同時3人プレイ可能。
なお、3人同時プレイ設定はディップスイッチを変更する必要があるので、
ゲーセンによっては2人同時までしかプレイ出来なかった。

 


8方向レバーとパンチボタン&キックボタンという構成。
こういったゲームにありがちなジャンプは存在しない。
状況や位置関係によって、
馬乗りになって殴る、前後の敵を掴んで二人を叩きつける、
ジャイアントスイング、倒れた敵の顔を地面に叩きつける、バイクを投げる・・
といった派生アクションを起こす事が出来る。
だが特に必殺技のようなものはなく、ゲーム自体は作業感が強い。
また、ボスキャラなどは間合いを的確に取ってくるなど嫌らしいアルゴリズムで、
爽快感は薄い。

このゲームは珍しく、
課金によって体力が増える「ガントレット」みたいなシステムになっている。
初期設定だとワンコインで150増える。
ところがこの体力、
9999を越えると0にカウンターが戻ってしまう(^◇^;)


つまり6600円以上の課金が無かった事にw
当時ゲーセンでそんな事する奴はいなかっただろうけど。

 


このゲームの舞台は現代のアメリカだと思うが、
全身兵器のサイボーグ軍人が登場するなどオーバーテクノロジーも見受けられる。

 


舞台がアメリカの割には街中のテレビで
浅香唯が映し出されたりするw
米国進出してた?(^◇^;)

 

全6ステージ。
5ステージに思わせぶりに登場する黒幕風の男だが、
最終ステージの最後に背後から射殺される。


そして背後の車から女子登場。

なんだか女サイボーグらしい。
このゲームは展開を説明するデモや演出がほとんど無いので、
キャラの動きで推測するしかない。
射殺された黒幕風の男も実際には何者なのか最後まで不明だw

女サイボーグを倒すとゲームクリア。


闘いは終わった。
彼らは何処へともなく去り、その行方は誰も知らない。
しかし・・・街に再び暴力の嵐が吹きあれる事があれば、
彼らは必ず戻ってくるだろう。


彼らこそは『闘う種族(コンバットライブス)』なのだから!

 

SOFT WARE
N.NISHIMURA
T.SAITO
I.KANAKUBO

HARDWARE
K.NISHIKAWA

CHARACTER DESIGN
K.OGATA
H.SHIBATA
T.ANDO
T.OHSHUMI

BG DESIGN
S.SAITO
M.KATAGIRI
T.IZUMIYAMA
H.SAKAMOTO

MUSIC
K.YAMANE

SOUND EFFECT
K.MORI

MUSIC SOFTWARE
M.HIRASAWA

SPECIAL THANKS TO
H.SATO
S.MORI
A.DONNALOIA
K.IWAMOTO
M.UCHIDA
R.ASHWORTH

DIRECTED by
A.TANIMOTO
N.TOMIYAMA

 

こちらクレジットによると、
ダブルドラゴン」チームが開発を担当した模様。


本作の2年後に発売されたスーパーファミコン移植版は、
ステージや演出が省略されている反面、バランスが調整されていたり、
キャラがアーケード版よりも大きくダイナミックになっていたり、
単なる劣化移植にはなっていない。


▲こちらスーパーファミコン版の画面

また、説明不足だったアーケード版をフォローする形で、
ゲーム中にキャラクターのセリフなどが追加されている。


ルッキズムを気にする時代では無かったw