88ゲーム回想録(65)「野球狂」


野球狂
ハドソン
1984年7月
6800円
メディア:テープ

ハドソンは当時、スポーツやテーブルゲームパソコンゲーム化したものを
「○○狂」というタイトルでシリーズ化していた。
一番最初が「ジャン狂」。
そして「トランプ狂」、「花札狂」、「ゴルフ狂」と続き、
最後に登場したのが本作「野球狂」であった。
余談ではあるが、ハドソンは当初
「ジャン狂」のファミコン版を売ろうとしていたが、
紆余曲折あってタイトルが「4人打ち麻雀」に変わり、
任天堂タイトルとして発売されている。

本作「野球狂」を俺様が遊んだのはPC-6001mkⅡ版だった。
今回は60mkⅡ版の思い出も織り交ぜつつ、
88版を再プレイしてレビューして行きたいと思う。

 


タイトル画面で「1PLAYER」「2PLAYER」「COMPUTER」からモードを選択する。
「1PLAYER」はCOM相手に試合をするモード、
「2PLAYER」は人間同士で対戦するモード、
「COMPUTER」はCOM同士の試合を観戦するモードだ。

 


モードを選ぶとスターティングメンバーを登録する事になる。
最初から入っているのはセ・リーグパ・リーグのオールスター選手で、
なんと全員実名である。
おそらく実名使用の許可は取っていない(爆)
まだ当時は「ビデオゲームでどこまでやると著作権侵害になるのか?」
などはあやふやな時代であり
「同じ名前がカタカナで出るぐらいは問題無いだろう」
という認識だったのだと思う。
このゲーム最大の特徴は、
このとき選手一人一人のデータを書き換えられる事だろう。
交代できる選手を含めた16名の
名前、打率、防御率、左バッターor右バッター、守備位置が変更出来る。
さらに変更したデータは保存する事が可能だ。
つまりどういう事かというと、本作は登録さえすれば、
プロ野球全球団のリアルな最新データで遊ぶ事が可能なのである。
(当時のプロ野球10球団分の数値表が同梱されている)
また、当然オリジナル球団を作って遊ぶことも可能だ。


今回は4番バッターに打率9.99、防御率9.99のG16をパ・リーグに加えて、
セ・リーグ相手に1試合してみようw

 


先攻と後攻はランダムで決められる。

 


攻撃時はスペースキーでバットを振る。
短く押すとバント。テンキーの2468で走塁だ。
1塁の選手を2塁に走らせたければ6を押す。


打った打球が外野まで飛ぶと画面が切り替わり、球場全体の画面になる。
守備時はまず球種とコントロールをテンキーで選択する。
テンキーは12346789が何かしらに対応している。
つまり2回キーを押す事で投げる。
野手の守備はオートで、補給したら送球する塁をテンキーで選ぶ。

 


ホームランを打つと飛行船が飛び・・


チアリーダーが踊る。


さぁーて、今回の試合結果は・・。


7対3で負けたぁ~・・orz

試合終了演出はあっさりだ。

 

ファミリーコンピューターで「ベースボール」が発売されたのが1983年12月7日。
本作はそんな「ベースボール」のゲーム設計にとても類似している事から、
おそらく「ベースボール」を参考に作られたゲームではないかと思う。
当時俺様は両方とも遊んでいたが、
本作は何と言ってもエディット機能があるのが凄かった。
最初は12球団のデータを作って観戦モードを使ってペナントレースをやったり、
条件を決めて友達同士でオリジナルチームを作成し、
どっちのチームが強いか観戦したりしていた。
だがテープメディアの場合、
1球団のエディットを保存するたびにカセットテープが一本必要だったので、
「野球狂」だけで恐ろしい数のテープを消費していたし、
チームを変えるたびにテープの読み込み時間がかかるので面倒だったな。
キャラクターがコロコロしていてカワイイのと、
表裏が変わる度にそれらのキャラが
ベンチから守備位置へと散らばって行くのが軽快で好きだった。

 

余談だが、水島新司先生の漫画「野球狂の詩」は1972年から1977年の連載で、
アニメも1979年まで放送していた。