ＦＯＸＹ
(エルフ)
1990年3月／ＳＬＧ／6800円
「ドラゴンナイト」で多くの反響を呼んだエルフが、
それに続けとばかりにリリースした戦略ＳＬＧ。
ゲーム内容は「大戦略」でお馴染みのユニットを移動させて
相手の陣地を占領するか全滅させるとクリアというもの。
見るべきポイントは、このゲームが“気軽に楽しめる戦略ＳＬＧ”である点。
「大戦略」は楽しいが、１ＭＡＰをプレイするだけでも長時間を要する。
つまり“気軽さ”が無い。
「あそこまで本格的じゃなくていいから、
ちょっと空いた時間に戦略ＳＬＧが楽しめないか？」
そんな要望を見事に満たしてくれているのが「ＦＯＸＹ」なのだ。
西暦２００１年。
宇宙移民計画の為に作られた都市ＮＥＯ－ＴＯＫＹＯ。
都市を管理するコンピュータ「ＦＯＸＹ」が暴走。
それと同じタイミングでクリスタル・アイズという女性が結成したレッド軍が
ＮＥＯ－ＴＯＫＹＯを侵略し占領。独立を宣言した。
ＮＥＯ－ＴＯＫＹＯ管理局はブルー軍を組織し、これに立ち向かった。
ブルー軍のオペレーター、ユキ。
ここで情報を得て進軍したり、セーブ＆ロードを行う。
ＮＥＯ－ＴＯＫＹＯの全景。
ここで占領されたエリアを順番に取り戻していくキャンペーンタイプの構成。
序盤はユニットの生産は無く、
最初から配置されているユニットでいかに攻めていくかを思考する。
ユニットにカーソルを合わせて移動と攻撃を選択する。
ユニットの攻撃特性、地形効果、相手ユニットとの相性・・
などを考慮して行動を決めよう。
全ての行動が終わったら、ESCキーを押して命令終了を選ぶ。
このようにして交互にターンを繰り返して削り合うというわけである。
全１６ステージで、クリアごとに使えるユニットが増えていくので
戦略も徐々に広がり、飽きさせない工夫になっている。
(途中のステージで工場の要素も加わる)
また、ユニットの特性(長所と短所)がわかりやすく、
この手のゲームをかじった事があればマニュアルは不要だろう。
「大戦略」というより「ファミコンウォーズ」だな。
戦略ＳＬＧの旨味だけを抽出した感じの。
「ファミコンウォーズ」の発売は、このゲームの１年半前であるから、
おそらくは影響を受けているのだろう。
まあ、ＳＬＧガチ勢から見たら設計の甘さが気になるかも知れないが、
そんなにストイックなユーザー向けのゲームじゃない。
ゲーム進行中に味方と遭遇し、アドバイスを与えてくれることもある。
ステージクリアすると、ちょっとエッチなビジュアルシーンが始まる。
捕虜になった兵士が全裸で捕まっていたり、相手の士官を裸にしてお仕置きしたり。
ストーリー進行ってほどのものじゃなく、頑張ってクリアしたご褒美程度のものだ。
でも絵はさすがエルフで、良く描けている。
「ＦＯＸＹ２」は残念ながら８８では発売されなかった。
