ラスタンサーガ
(タイトー)
1988年/MSX2/アクション/5800円
~ストーリー~
神の支配を受けていた頃、人々の生活は荒んでいた。
掠奪、殺戮が日常茶飯事に起こり、
又、そうしなければ生きてゆくのが難しい時代だった。
ラスタンも例外ではなかったが、勇敢ではあった。
その頃、唯一平和を保っていたセーム国も、魔神の手に陥り妖魔に脅かされていた。
苦心の末セーム国の姫は、
魔神であるヒュドラーを倒した者に、国中の財宝を与えると告示した。
勇敢なるラスタンは、姫と約束を取り付け、
ヒュドラーの首を得る為、妖魔達の住処へと旅立っていった。
1987年にアーケードに登場したタイトーの「ラスタンサーガ」。
俺様はこのゲームが大好きだった。
当時好きだった映画に「コナン・ザ・グレート」というタイトルがある。
アーノルド・シュワルツェネガー主演で、あのムキムキの筋肉を躍動させながら、
中世ヨーロッパの重そうな剣をブンブン振り回す、
令和の現代ではなかなか無い感じの濃い口映画である。
この「ラスタンサーガ」はそんな「コナン・ザ・グレート」を模倣していた。
特に主人公のラスタンは映画のコナンにそっくりの容姿だった。
そんなコナンそっくりのラスタンを操作して
ブンブン剣を振り回すアクションゲームがこの「ラスタンサーガ」だったのだ。
ところが本作はなかなかコンシューマ機に移植されなかった。
1990年。
同じ時期にタイトーからPCエンジンとメガドライブから発売されたのは、
あまり評判の良くなかったシリーズ2作目の「ラスタンサーガII」だった。
最新スペックのゲーム機でいきなりIIが出るという事は、
前作が登場する事は絶望的に思えた。
俺様は仕方なくすでに1988年に発売していた
MSX2版「ラスタンサーガ」を購入したのだった。
なぜ仕方なくなのかというと、
雑誌などで見たその画面がショボかったからだ。
この画像を見て頂ければ一目瞭然であるが、
敵キャラクターが単色で表現されている。
MSX1向けゲームならば
スペック的にスプライドが単色になる事は仕方ないと思うのだが、
これMSX2専用ゲームだぜ?
「悪魔城ドラキュラ」とか似たようなアクションゲームは
ちゃんと色ついてるじゃんよー・・
と俺様は単色の敵キャラ達を見て嘆いた。
ところがプレイを進めてみると、このゲーム、
意外と遊んでいて気持ちいい。
ラスタンがキビキビ動く!
ジャンプしての下段突きが決まって敵を一撃で倒したときの快感・・
ラスタンのリアクションもちゃんとグラフィックで再現されてるし、
単色の敵のグラフィックもよくみると味のあるドットの置き方をしている・・
そして意外や意外。
このゲームは当時のパソコンゲームにしてはユーザーライクな設計をしていた。
ゲームは1ステージが前半エリア、後半エリア、ボス部屋と分かれているのだが、
ゲームオーバーになってコンティニューすると、
それらの最初から遊べるのだ。
ちなみにコンティニュー回数の制限は無い。
また、敵を倒していると回復や強化アイテムを落とすのだが、
画面を切り替えて戻ると敵が復活しており、
ランダムで再度アイテムを落としてくれるのだ。
なのでボス部屋直前で体力が少なかったり、強化が足りないと思ったら、
前の画面に戻るなりして良好状態でボスに挑むのが基本戦略となる。
逆に無策でボス部屋に入るとツライ事になる。
ボス攻略に失敗したとして、コンティニューすると丸裸でボス部屋から始まるので、
アクションが上手くいかないと煮詰まるのだ。
5ステージを駆け抜けると最終ステージヘ。
最終ステージは今までのボスが復活して自分の部屋で待ち受けている。
これらのボスで死ぬと、前のボスを倒した直後から始まる。
なんて親切なんだ・・。
最後のヒュドラーを倒した直後にスタッフロールが流れる。
CONGRATURATIONS
STAFF
PROGRAMMER
N SANTA SATOU
TED AONO
M M ATSUJI
K H KUME
CONVERT DESIGN
S IWABUCHI
CHARACTOR
S IWABUCHI
MR NISHIMURA
SOUND
SPRATTER AIZAWA
YAG YAGISHITA
PRODUCER
S TAKAHASHI
SPECIAL THANKS TO
TMR WIN
ちなみに「ラスタンサーガ」は1991年に携帯ゲーム機ゲームギアで発売。
それからアーケードとほぼ同じ移植状態で家庭用に登場するのは、
プレイステーション2の「タイトーメモリーズ上巻」に収録される2005年まで
待たなければならなかった。
さて、最後にオマケとして、
ネットを検索しても出てこない敵キャラの名称をご紹介。
ギーガー
キマイラ
ゴーゴン
ヴィザード
マンティー
スパルトイ
ソルジャー
グラトン
スレイ
シュムプレーガデス
ラーイオス
ヒュドラー