
電脳学園Ⅲ トップをねらえ!
発売元:ガイナックス
発売時期:1990年3月24日
定価:8800円
対応機種::PC88SR以降
ディスク4枚組

「電脳学園」のコンセプトは明確で、
「脱衣ゲームの女の子を本職のアニメーターが描く」という点で、
その一点集中の内容に絞り込む事で、コストを抑えつつ、
ファンの訴求に応えるタイトルを生み出す事に成功したってわけだ。
そして2作目ではその女の子のキャラクターデザインを
3人の有名クリエイターが描くという売りを追加した。
その流れでの3作目。
ガイナックスはついに禁断の一手を放った。
アダルトアニメではなく、
一般向けにリリースしていた「トップをねらえ!」を原作とし、
その登場人物達を脱衣させるというのを売りにしたのが本作なのだ!
例えば「鬼滅の刃」や「ワンピース」のアダルトゲームを販売しようとしても
原作者や権利者が許可を出すわけがないが、
権利を持っている作った本人達なら、
許可無く主人公達を脱がせる事が可能
というわけである(^^;
いやそれにしても、ガイナックスやそのメンバー達がノリノリで作ったにしても、
製作に名を連ねていたバンダイがよく黙っていたなと思う・・。

宇宙中心ノ大重力源、グレート・アトラクターカラ伸ビル、
全銀河ヲツナグ“宇宙ノ紐”切断ノ危機。原因不明。
警告!!
地球時間384時間以内ニ
グレート・アトラクターへ向カイ
“宇宙の紐”修復セヨ。
警告、警告… …。
宇宙絶対ノ危機ナリ。


「よく聞け!お前たちも知っているのように、この地球、いや、宇宙全体が、
未曾有の危機に立たされている!
この危機を救う手段はただひとつ!!
人類究極にして最後の兵器、
グレートガンバスターで宇宙の紐を修復する事だけだッ!!
しかしィ!この任務には全宇宙の命運がかかっている!!
失敗は決して許されないのだ!!
そこで今からお前たち4人をテストする!
一番ふさわしい搭乗者を決めるために!!
このエクセリオン館内のどこかに、3つの電子鍵が隠されている。
その3つの鍵は、グレートの操縦に必要な三つの要素に従い、
それぞれ名前が付けられている。
よく聞け、努力のキー、根性のキー、知力のキーの3つだ!!
この3つの鍵全てを集めた者が、この超作戦の全てを担うとともに、
グレートガンバスターの操縦者となるのだ!!
さあ行け!!
この大宇宙をこの世界を救うために!
お前たちの力をみせてみろ!!」
… … そして君の、全宇宙を賭けた戦いが始まるのだ!!

前作同様、最初にジョイスティック、マウス、キーボードの
どれで操作するのか選択する。
イラストが「トップをねらえ!」のキャラクターに変わっており。カワイイ。
この操作についてだが、前作、前々作までは
「マウスで遊ぶ意味が無いほどキーボード操作が快適」であったが、
本作はその点が大きく改変されている。
前作まではテンキーで選択できるコマンドを瞬時に切り替える事が出来たのだが、
今回はカーソルを移動させる方式になっている。
また、決定が0キーではなくZキーに変更になっている事で、
片手操作でプレイ出来なくなった。
キーボード操作を改悪させる事でマウスでのプレイを促進しようとしたの?
ありえない・・。
ちなみに88ではマウスはまだ普及しておらず、
持っている人はグラフィックツールなどを使うごく一部の人だった。

ここがエクセリオンのメインブリッジです。
オペレーター達が、あわただしく行き交っている……。
コマンドも前作同様。
LOOK、TALK、MOVEでゲームを進める。
SAVE、LOAD、HELP、PANICも並列でまとまっている。

タシロ艦長「頼んだぞ。地球の、いや、宇宙の未来のために!」

副長「セリフの最後に▼がある時、何かキーを押すと・・・
このように、次のセリフを見ることができるのです」

コーチ「すでに他のメンバーは出発した。何をしとる!?」

イルカ「ナニシテイルカ?ウチュウノヒモ、キレルマデ アト350ジカン。
ハヤク!コノセカイ、コワレテシマウ!」

MOVEコマンドでMAPを開く事も出来るが、
何の役にも立たないw

今、公園の入口にいます。
アンドロメダ焼きの屋台が出ている。のどかな場所だ。

キミコ「ここのアンドロメダ焼き屋、いい仕事してるわぁ。
え?ノリコ?知らないよぉ。あ、あたしももうひとつ追加ね!」

売り子「ハ~イ。何になさいますか?え、違う?なんでしょう?
スマイルですかぁ?ハイ。0円になりまぁす!」

館内プールに入ってみました。
波の出るプールだ。
なぜか女の子しかいない。

リンダ「ウララ、ウララ、ウラウララ!ウララウララ!
ウララ!ウララ!ベッカンコー!リンダヤマモトですッ!」

ここは、中央格納庫の前です。
扉が開いている。格納庫内に進めそうだ。

女子トップα「よく来たわね。この先にユングがいるわ!
でも、このまま行ってホントにいいの?もっと情報集めたら?」

格納庫の中に入りました。
ズラリ並んだRX-7。なかなか壮観だ。

ユング「待っていたわよ、天才さん。あなたは危険すぎる・・・
ここで潰させてもらうわ。覚悟!
ジャコビニ流星クーイズ!!」

「わが帝政ロシアの力、あなたにトクと思い知らせてあげるわ!」
前作同様にクイズは2択。
カーソルをYESかNOに移動させてZキーで決定する。
25問回答し、正解数が80%未満だったらゲームオーバーだ。


80%以上正解だったら脱衣シーンへ。


4ラウンドまでクリアすると全ての脱衣シーンを見た事になりエピソードが続く。
なお、本作でクイズ対決をする事になる3人は出題ジャンルが異なる。
こちらユング・フロイトは主にロシア関係の問題が出題される。

プレイ中に親御さんが部屋に入ってきたときのPANIC機能。
テトリスもどきのゲームを遊んでいる風の画面になる。
これユングだからテトリスなのかな?と思ったが、
他の対戦相手でも同じ画面だった。

「遊びは終わりよ。さあ、心の準備はいい?ここからが本当のホンバンよ!」

「フ、やるじゃない。さすがね、天才さん。でも、ホントの天才は私よッ!」

なお、もう一つお馴染みのHELP機能だが、
いつものように役に立たないw

「たとえあなたが勝とうと、北方領土は返還しないわよ!」

「フ、完敗だわ。やはりコーチが見込んだだけの事はあるわね。
はい!努力のキーよ。あなたに託すわ。
地球の、いえ、宇宙の未来もね。
でも気を付けて。あとの二人は、もっと手強いわよ!」
君は、ユングから『努力のキー』をもらった。

メインブリッジは騒然としてます。
宇宙のヒモは、かなり危うい状況にあるという報告がはいった。

タシロ艦長「おお君か。努力のキーを入手したようだな。
しかし時間がない。宇宙のヒモの動きが、悪化してきたのだ」

副長「観測艦アレクシオンの報告によると、銀河崩壊まであと308時間。
一刻の猶予もならない状況です・・・」

コーチ「ブあッかもーん!急げ!グレートガンバスターが、お前たちを待っている!
努力と根性を見せてみろ!!」

イルカ「空間曲線湾曲率、10%から12%ニ上昇シマシタ
知ッテイルカ?コノママダト、銀河系ガ四次元ノカナタニ・・・」

ここだけは静かだ。女の子がノンキにたわむれている。

キミコ「んぐんぐ。え?ノリコ?さっきアンドロメダ焼きを一緒に食べてたんだけど。
そういえば、何か鍵持ってたなぁ」

売り子「ハイいらっしゃいませ。え?違う?なんでしょう?
アンドロメロス焼き?それともアンドロ梅田焼きですか?」

水着ギャルがあふれている。絶好のナンパスポットだ。

リンダ「こまっちゃうな。ユングが負けちゃって」

格納庫に続く扉がある。中にはRX-7が並んでいる。

女子トップα「強いのね、あなたって。ところで・・・
ノリコとおねえさまが、それぞれ一つずつキーを入手したそうよ」

ここから艦内後部に行ける。急がないと、もう時間がない。

ユング「ごめんなさい。さっきはあんなヒドイことして
でもやっぱりアナタ、すごいのねぇー。がんばってね!」

……女子の更衣室があります。
下着姿のネ~チャンがぎょうさんいる。いい目の保養だ。

女子トップβ「キャアアア!チ、チカンよぉおお!!」
いいわいいわ、もっと見て見てぇお願いい(心の声)

女子トップγ「やだー、うっそー信じらんなーい!!」
あー今日はカワイイぱんつはいてはといてエカッタ(本音)

女子トップΣ「ああー、このままじゃ犯されちゃう!!」
いいのよボーヤ。もっとスミズミまで見てえ!(心の叫び)

ここが、船のメイン機関室です。
かなりムシ暑い。ここはエクセリオンの心臓部だ。

キクチ機関長「何い?機関室の中が熱いだと?キサマ!
サウナに入ったこてとがないのか?おい!藪!藪はどこ行った!?」

女性士官「ああ熱い。あなたも脱がない?ウフフ・・・」

静まりかえる霊安室……です。
薄暗く不気味さが漂っている。
どこから生臭い風が……。

スミスの幽霊「あんたも肝だめしかい?おれなんか年中さ」

パパの幽霊「光の速さであの世から帰って来たものの・・・
ノリコはいったいどこに行ったものやら・・・」

巨大な格納庫の扉があります。
かつては存在しなかった第8格納庫。
ここには何があるのだろう?

カシハラさん「あなたの実力なんて、他の誰が認めてもあたしが認めないわ!
出直してらっしゃい!オホホホホ!!」

おねえさま「よくここまでこれたわね。
私に勝てたら、この根性のキーを差し上げるわ。
気をつけてバラにはトゲがあるのよ」

「キレイな目をしているのね、あの頃のノリコそっくり。でも手加減なしよ!」
2番目は“おねえさま”ことアマノ・カズミとの対決だ。
アマノ・カズミは主に宇宙化学関係の問題が出題される。


説明し忘れていたが、脱衣シーンで特定の場所にカーソルを合わせてZキーを押すと、
追加で小窓のビジュアルが表示される。
(これは1作目も2作目もあった要素だ)

「なかなかの腕ですわね。ただ、上には上がいることもお忘れなく……」

「私はユングとは違う。今からそれを思いしらせてあげるわ!」

「よくここまで戦ったとほめてさしあげるわ。でも、強運もここまでよ……」

「驚いたわ。まさかこれほどの実力をあなたが持っているなんて……。
ふふ、とても私なんかが及ぶ相手じゃなかったわ。
約束通り、この根性のキーはあなたの物。
受け取ってちょうだい……」
おねえさまは、君に『根性のキー』を手渡した。

第8格納庫の前にいます。
これで、格納庫内に入れそうだが‥‥目の前に、おねえさまがいる。

カシハラさん「ま、負けたわ・・突然改心しました!」

おねえさま「素晴らしいわ!これで二つのキーがそろったわね。
うなたに、この鉄ゲタを送らせてもらうわ。がんばってね・・・」

ノリコ「ところがどっこい!」
(君はキーを盗まれた)
ノリコ「これでグレートガンバスターは私の物よ!バイバーイ」

カシハラさん「はやく!!ノリコを追いかけた方がいいわ!!」

おねえさま「ノリコを止めて!あの子何をするか判らない!!」
ノリコを早く追跡しなくては!そして鍵を取り戻すのだ!

第8格納庫が開いています!!
だめだ!ノリコは勝手にグレートを出撃させてしまった!

タシロ艦長「タカヤ君、無茶だ!グレートはまだ未完成だ!!」

副長「中枢となるコンピューターOHAL-9801は
現在非常に不安定な状態です。このままだと、暴走の恐れが」

コーチ「急いで戻れ!お前はRX-7でタカヤを追え!!」

ひとまず、メインブリッジに戻ってきました。
全員、グレートの動きを見守っている。大騒ぎだ!

タシロ艦長「何てこった!かまわん!撃ちまくれ!!」

副長「艦長!御乱心を。こうなったら、OHALが暴走する前に
OHAL以上の知性を示し、メモリーを破壊するしかありません」

コーチ「聞いた通りだ!仲間を救い、地球を守るため。行け!
全身で感じ、頭で考え、心で判断しろ!いいな!!」

イルカ「大変デス。OHALガ、暴走ヲ始メマシタ!
たかや中尉ノ肉体ニスサマジイ衝撃ガ加ヨッテイマス!!」

不思議と、霊安室にきてしまいました。
何か、暖かい力に満ちあふれているようにも感じられる。

スミスの幽霊「頼む。あいつを守れるのは、あんただけだ!」

パパの幽霊「すまない。ノリコがとんでもない事を。
しかしあの子なりに地球を守ろうとしてやった事だ。許してやってくれ。」

キミ専用のRX-7の、発進準備はすでに整っている。

ユングが「あなたはいつも、いい所を持っていくのね・・・
まだまだ言いたい事は山ほどあるけど、明日にするわ。じゃね!」

RX-7で、宇宙に出ました!!
エクセリオンを離れ、グレートを追跡中!急げ!

タシロ艦長「聞いてくれ。ついにOHALの暴走が始まった!
ここに開発担当者がいる。彼女がOHALの停止法を知っている」

科学者「OHALの暴走を止める手段はただ一つです!!
OHALの出す知力テストで、正解率80%以上を出す事のみ!」

コーチ「目標は80%以上。その事以外には目もくれるな!」

OHAL「・・・私ハOHAL9801。接近スル飛行物体ノぱいろっとニ告グ。
コレヨリ、知力検査ヲハジメル・・・・・・」

「は、早く助けてぇぇぇッ!電撃が体中を・・・・・・。い、いやぁぁぁぁぁっ!」
セリフと挿し絵の表情があっていないw
最後のジャンルはアニメや特撮関連の出題が中心。



「いいの、ワタシに構わず、グレートのコクピットを……。あ、あああっ!」

「OHALの回路から逆流した高圧電流が、くぅ、く、あうぁぁぁぁっ!」

「あ、あ、頭の芯が、う、うずくのぉぉぉっ!も、もうひと思いに……」

「ハァ、ハァ、あ、ありがとう。そして、ごめんなさい。
あなたが助けてくれるなんて……。
やっぱり、あなたしかいないわ。
この宇宙を救う事ができるのは。このグレート、あなたの物よ」

君はついに、3つのキーを手に入れた。
…………………そして……

OHALは君の素晴らしい知性の前に自壊!
ノリコは無事救出された。
ついに君は、努力、根性、知力という3つの鍵を入手したのだ。
グレート・ガンバスターは君の物だ!!

グレート・ガンバスターの出撃を見守るかつてのライバルたち。そしてコーチの姿も。
「よくやった。グレートに必要な鍵4つをお前は手にいれたな。
努力、根性、知力、そして…友情という名の目に見えぬ鍵をな。
さあ、行け!お前ならできる!!」

いざ!グレート・アトラクターへ!!見守るノリコの目に、小さく光るものが… …。
「ありがとう。そして…行ってらっしゃい。
あなたが無事に還って来た時には、きっとみんなで迎えるわ… …。
おかえりなさい… …って。だから… …必ず還ってきて… …」

しかし君を知っていた。もう、みんなと同じ時を過ごせない事を… …。
… …そして君は… …無限の宇宙の彼方へ、たった一人で旅立つのだった… …。

プロデューサー
岡田斗司夫
監督
庵野秀明
作画
窪岡俊之
アートディレクター
赤井孝美
玉谷 純
音楽
菅 浩江
グラフィックス
平井勝四郎
平井健三郎
高橋晃一
今井裕一郎
クイズ作成
八木 大
コンプティーク愛読者のみなさん
マニュアル
ひぐち きみこ
塩入一弥
制作
赤荻 修
宣伝
神田善美
塩入一弥
宮原健児
協力
ゼネラルプロダクツ
製作
GAINAX
Copyright 1990
BANDAI・VICTOR・GAINAX

本作は良くも悪くも
「脱衣ゲームの女の子を本職のアニメーターが描く」という点に特化した内容で、
アドベンチャーパートはシリーズ3作の中ですら最も薄味。
脱衣以外の部分では
「トップをねらえ!」のゲーム化としてはガッカリな脱力タイトルであった。
とは言え、“アニメ制作会社の強みを活かした脱衣クイズ”というコンセプトは、
一作目から一貫しており、「トップをねらえ!」という
ツヨツヨなコンテンツを持ってきてもそれを貫いたのはブレていないなと思った。
