アーケードゲーム一期一会(9)「T.M.N.T. スーパー亀忍者」


T.M.N.T. スーパー亀忍者
コナミ
1990年

 


ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」は
1984年に出版されたアメコミである。
もともとはマーベルの「ニュー・ミュータント」と
デアデビル」のパロディ企画として作られた同人誌だったが、
1987年にはアニメ化、そして1990年には実写映画化まで実現しているから、
アメリカでは急速に人気を獲得したIPだったのだろう。
それを察知してコナミがゲーム化する事になったわけだが、
いかんせん日本では全くの無名。
最初にリリースしたファミコン向けアクションゲームは
「激亀忍者伝」なるおかしなタイトル
オリジナルゲームであるかのような売り方をしていた。
かくゆう俺様もタートルズ自体は知っていたものの、
「激亀忍者伝」はタートルズから着想を得たパクリゲームかと思っていた(^◇^;)
余談だが1991年にはタートルズ人気を察知したメキシコのルチャ・リブレ業界は、
パクリレスラーを生み出しているw




さて、本作はコナミタートルズのゲーム化第2弾として
アーケード向けにリリースしたタイトルである。
この頃はまだ日本でアニメは放送されておらず、
相変わらずマイナーな存在であったが、
アメリカで放送していたアニメの雰囲気を良く再現したゲームに仕上がっていた。


タートルズは4人の亀ミュータントが主人公で、
ゲームでもその中から操作キャラを選択する事になる。
原作同様にそれぞれ違った武器を持ち、本作でも常にその武器を手に戦う。
そのため、他のベルトスクロールゲームのように
落ちている武器を拾って使うようなアクションは存在しない。
最大4人同時プレイが可能で、
実際タートルズも4人のチームプレイが描かれているアメコミである事から、
原作とのシンクロ率が高いゲームと言える。
(ただし2人プレイまでしか対応していない基盤もある)
ライフゲージ制で、ライフが無くなると残機を使用し、
残機が無くなるとゲームオーバーだ。
ライフは落ちているピザを食べると全回復する。
レバーで8方向に移動し、攻撃ボタンとジャンプボタンという構成。
攻撃とジャンプを同時に押すとキャラ固有の特殊攻撃を行う。
基本的には他のベルトスクロールゲーム同様に
奥行きを利用して敵の攻撃を受けないように攻撃を当てるプレイとなる。
だが、プレイヤー側の射程に比べて、敵の攻撃範囲や攻撃間隔が強く、
何度も殴り飛ばされるゲームとなっている。

 

ステージ1

 

ステージ2

 

ステージ3

 

ステージ4

 

ステージ5




EPILOGUE

FREAKED THE FOOTS,MANGLED THE MOUSERS AND TOTALLED THE TECHNODROME.
THAT'S .. TURTLE POWER !!

BUT.WHAT ABOUT THE SHREDDER AND KRANG ... !?
BURNED TO TOAST ?
VAPORIZED TO MILK SHAKE ??
OR.. ESCAPED TO DIMENTION X ???

UNTIL WE KNOW,NONE OF US CAN SLEEP SAFELY IN OUR BEDS.. ER, SHELLS!


STAFF

DIRECTOR
H.OHYAMA

SUB DIRECTOR
K.TAKABAYASHI

GAME PROGRAMMER
G.SUZUKI

CHARACTER DESIGN
MORIYANMA 25

GRAPHIC DESIGN
K.HATTORI

VISUAL DESIGN
Y.ASANO

ANIMATION DESIGN
K.YAMASHITA

SOUND DIRECTOR
S.TASAKA

SOUND DESIGNER
IMO.HIDETO

MUSIC COMPOSER
M.IZUMI
MIKI CHANG

HARDWARE DESIGN
S.MATSUMOTO

SPECIAL THANKS
M.INOUE

 

本作はアメリカで大ヒットとなったようだ。
4人協力プレイが出来るこのゲーム。
プレイ人数が空いていれば見ず知らずのプレイヤーが参加してくるという
アメリカ特有のゲーム文化と一致したタイトルだったと言われている。

 

なお、本作の続編「T.M.N.T. TURTLES IN TIME」は
海外版のみのリリースで、アーケード版タートルズは日本では本作のみである。
その後、日本でのタートルズコンシューマゲーム機でシリーズ化される事になる。
「T.M.N.T. TURTLES IN TIME」はスーパーファミコンに移植され、
日本でもリリースされた。