ネオジオは100メガショックの夢を見るか?(111)「戦国伝承2001」

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戦国伝承2001
(SNK/ノイズファクトリー)
2001.10.25発売/32000円/格闘アクション
ハイパー忍者アクションゲーム登場!
多彩なアクションを使いこなして、亡者を倒せ!!

 

2001年10月30日にSNKは倒産した。
つまり本作は旧SNKがリリースした最後のネオジオタイトルとなる。
(以降、ネオジオ新作リリースはSNKプレイモアが引き継いだ)
ネオジオ初期のベルトスクロールアクション戦国伝承」。
1993年には続編の「戦国伝承2」もリリースされている。
2001年になると、ベルトスクロールアクションは下火の時代。
そんな時期にSNK最後のタイトルとして
あえて「戦国伝承」という9年前のゲームを復活させた真意とは?
また、格闘ゲームで2Dグラフィック表現を極めたSNKが
その技術力でベルトスクロールアクションを作ったら、
新しい景色を魅せてくれるのではないか?という期待もあった。

 

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これまでの戦国伝承の主人公は、武将の末裔で現代風の服装をしていたが、
本作では忍者で、衣装も忍者をイメージしたものである。
影連、紅、金の隼、金剛の4人の忍者から操作キャラを選択して進める。
次に最初のステージを伊太利、中国、日本から選択するとゲーム開始。

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レバーで移動しながらAボタンで武器攻撃、Bボタンで素手攻撃、
Cボタンでジャンプ、Dボタンで拾ったアイテムを投げる。
また、敵を攻撃するとたまる忍ゲージを使って忍術の使用が可能。
忍術の使用はコマンド入力となっており、4種類の忍術が備わっている。
選択したキャラによって忍術は異なる。
前2作の特徴だった地縛霊呼び出しや変身能力は無くなっている。

システム的な特徴としては、武器攻撃と素手攻撃が同時に使えるので、
それらのコンボが楽しめる事だが、
ベルトスクロールアクションとしては至極オーソドックスな内容で、
2Dでのベルトスクロールアクション最終到達点が
1996年にリリースされたカプコン
ダンジョンズ&ドラゴンズ シャドーオーバーミスタラ」だとするなら、
それから5年も経過された進化は見られない。
ビジュアル的にも古さを感じる。

全6ステージ。
ステージ3クリア時にそれまでボスキャラとして戦った
「白鬼」と「阿国」がプレイヤーを助けてくれる。
それ以後、プレイヤー選択キャラに二人が加わる。

戦国伝承」の魅力と言えば、
アメリカンな世界観に和の妖怪達が登場するB級臭と
巨大なガイコツがヒシャクで殴りかかってくるといった
バカゲーを目指した悪ノリ感であったが、
本作にはまるでバカゲー要素が無い。
システムが全然違うものになったり、
ビジュアルが別路線になるのは仕方ないが、
バカゲー要素は戦国伝承にとって必須事項である。
バカゲーではない戦国伝承をシリーズとは認めたくないぜ。

 

本作を開発したのはノイズファクトリー
豪血寺一族」を開発していた元アトラスのスタッフが中心となって
1998年に設立された会社であった。
その会社が最初に開発したアーケードゲーム
「ガイアクルセイダーズ」というベルトスクロールアクションがある。
このゲーム、「戦国伝承2001」に建付けが良く似ている。
(ボスキャラが後半に選択キャラになるなど)
ここからは完全に俺様の推測なのだが、
本作はもともと「ガイアクルセイダーズ」の続編として
開発されていたのでは無いだろうか?
それが何らかの理由でリリース出来ず、
SNKが引き取って自社タイトルの「戦国伝承」と紐付けて販売したと・・。
それならば本作がシリーズと全然関係無い内容であっても理解できる。


PRODUCER/PLANNER
KEIKO IJUU

SUB PLANNER
MASAHIRO MAEDA
HIDENARI MAMOTO

MAIN PROGRAMMER
HIDENARI MAMOTO

SUB PROGRAMMER
KAZUAKI EZATO

CHARACTOR DESIGNER
MASAHIRO MAEDA
YOSIKAZU NISIKAWA
NANA ISIGURO

BACKGROUND DESIGNER
MASAFUMI FUJII
MIYUKI OKAZAKI

SOUND PRODUCED -STUDIO AQUA-
TOSHIKAZU TANAKA

VOICE ARTIST -CHARACTER LAND-
KOREYA NANNDA
YUKIHIRO FUJIMOTO
SYUUSUKE SADA
TAKAHIRO ARAKI
SAYURI KOIZUMI
RUNNNA WASIO
TIKA IWAMI

SPECIAL THANKS
AKIRA HORIBATA
MASASHIGE MURASAKI
JUN SAKAUE
GOU MIYAZAKI
ALL SNK STAFF