EGRETⅡ mini収録タイトルレビュー(16)「プリルラ」


プリルラ
1991年リリース

 


2022年12月22日に
「イーグレットツー ミニ アーケードメモリーズ VOL.1」が発売した。
これは3月2日にリリースされている
タイトーのアーケードタイトルが収録された
ゲーム機「イーグレットツー ミニ」のSDカードスロットに差し込む事で
新たに10タイトルのゲームが遊べるようになるというもの。
収録タイトルは以下の通り。

・グレートソードマン
・黄金の城
スラップファイト
・大旋風
・プリルラ
・グリッドシーカー
・ライディングファイト
・ライトブリンガー
・逆鱗弾
クレオパトラフォーチューン

価格は税込み8,778円なので、1本あたりの価格はアーケードアーカイブス相当。
遊びたいタイトルが多ければ妥当な価格かと思う。

 


今回は上記の中から「プリルラ」をレビューしたいと思う。

 


ここは、不思議な国、ラディッシュ・ランド。


それぞれの街で、番人の管理のもと、
時計じかけのネジにより、時間の流れがたもたれていた。


しかし、そのネジを盗み、時間の流れを奪う悪い奴が現れた。


街が次々と襲われて時が止まり被害を受けていった。


危険を感じたおじいさんは、ザックとメルの2人を呼んだ。


そして、自分達の街を守るために発明した魔法の杖を託した。

 


おじいさん「この街の時のネジを守っておくれ。」
ザック「まかせといて!」
おじいさん「気をつけてな。」

 


このゲームはベルトスクロールアクションである。
それまでほとんどのベルトスクロールアクションは、
劇画調のバイオレンスな世界観だったが、
本作はパステル調で絵本のようなビジュアルが特徴的である。


攻撃、ジャンプ、魔法の3ボタン構成。
攻撃ボタンを押すと魔法の杖を振って攻撃。
連続技や投げ技などは存在しないシンプルさ。
MAGICで表示された杖の数だけ魔法ボタンで魔法が使える。
魔法はスコアの値によって内容が変化する。
ライフ制で、ライフが無くなると残機が減り、
全ての残機が無くなるとゲームオーバー。
コンティニューはその場で再開となる。
2人同時プレイ可能。

 


「このネジはオレがもらっていくぜ!」
ステージ1のボスは人形使い
ボス戦では画面下にボスの体力ゲージが表示される。
ボスを倒すと人形がカギを持ち去ってしまう。


「しまった!時が止まってしまった!!」


「やっぱり…。みんな止まっちゃってる。
僕もこの魔法の杖が無かったら同じようになるところだ。
さあ、急ごう!」

 


ステージ2は水晶の世界。
地面に姿が映るのが凝ってる。


ボスは気持ち悪いデザインw


おじさん「この先の街へ行くんですか?」
ザック「そうだけど、どうして?」
おじさん「あの街は、とても人が住めないほど大変で、
街の人々は逃げてしまいました。」
ザック「そうか…。わかったよ。ありがとう。」

 


ステージ3はいきなり
当時のタイトー社員さんが取り込み画像の形で登場。


女子社員「この街は、誇大妄想家の夢に支配されて、どこもかしこもこのありさま…。
街の一番奥に眠る彼を起こして、街を元に戻してくれませんか?」
ザック「任せといて!」
あー、なるほど。
妄想の世界だから、今までのパステル調絵本世界とは違ってるのかーw


奥から出たセクシーな足。
股間のあたりに扉。
そこを開けるとゾウが出てくる・・。
ド下ネタじゃねーかっ!!www

 


壁の修道女が舐めてくる。
もはや悪夢の世界(^_^;

 


壁にタイトー社員の生尻(爆)
このステージは悪ノリした同人ソフトみたいだなw


ボスは連獅子。
ここまでの悪ノリに反してインパクトの弱いボス(爆)
誇大妄想家「はっ!!私は何をしていたのだろうか?」
ザック「この街にもあの人形はいない。どこへ行ったんだ。次の街へ進もう。」
誇大妄想家「隣の街へ行くのなら、砂漠を横切って行くのが近道だよ。」
ザック「ありがとう。もう変な夢は見ないでね」

 


「あぁ、暑い。喉がカラカラ。どこかに水は無いかなぁ。」
ステージ4は砂漠。


「私達も雨が降らなくて、困っているんです。
のーのーという奴が雨を全部吸い取っているんです。」


ステージ4のボスはカタツムリ虫。


倒すと大雨が降ってくる。
ザック「やったあ、雨だ!!
でも…今度は降り過ぎかなぁ…。大丈夫かなぁ…。」

 


雨に流されてステージ5へ。
ザック「あれっ!?ここからぜんぜん雨が降ってない。
この街の時間が止まっているんで、流れ込んでこないんだ。」


ここは時間の止まった世界。


この世界なんなん?


ボスの酋長みたいなのと戦う。
何となく危ない表現な気がする(爆)


「はっ!私は何をしていたのだろう。」
ザック「時間を戻して下さい。」
「おおっ!これはいかん。」


時間を戻すと、止まっていた大水が突然流れ込んでくるw

 


周囲から次々と跳ねてくる魚人を殴るとスコアが入るという
謎過ぎるボーナスシーン(^_^;

 


ザック「なんだか変な所へ流されてしまった…。」
いよいよ最終ステージ。


このステージは奥面がエッシャーのだまし絵みたいになってて面白い。

 

「よくここまで来たな!ネジが欲しければ、取ってみろ!!」


人形との対決。
ザック「やった!!これで街を元に戻せるぞ!」


「残念ながらまだこのネジを渡すわけにはいかないな!」
ここで最終ボスとの戦い。


ザック「やったあ!!急いで街へ帰らなきゃ!!」


ザック「ネジは取り返しましたよ。さあこれを。」
「フフフ……それはありがとう。」


「ハハハハハ!!!!本当に私を倒したと思ったのか!?
今度は前のようにいかんぞ!!」


この場でボス戦おかわり。


「わぁ!すみません!許して下さい!
ネジを巻くだけの単調な毎日に耐えられず魔が差しただけなんです。
もう二度とこんなことは致しません。」
ザック「反省してるようだし今度だけは見逃しましょう。時間を戻して下さい。」


ザック「これで無事時間が戻ったはずだ。」


「時間を取り戻してくれて、ありがとう。」
ザック「よかった。じゃあ、おじいさんの所へ帰ろう。」

 

PRODUCE
Hidehiro Fujiwara

CHARACTER
KAT
ZAEAKICHI
CARRY AN HIRRCKY
UCKY KIMURA TARO
ANADORIGATASHI JIRO
WALLSIDE MAGICIAN ABE
E.SKELETON YASU

SOUND
TEAM ZUNTATA
(KARU)
(YACK)

SOFTWARE
IROMUST TMR
Exit KARBY
Magician KAZ

GAME DESIGN
KAT
ZAWAKICHI

HARDWARE
Yasuhiro Shibuya

DESIGN
Mt.mihara B.E. umakboh

SOFTWARE SUPPORT
E.Takashi Kitabayashi
YMOT Yagi

SPECIAL THANKS
(Character design)
ZAK MUNN
Masami Kikuchi
MUTTER TOMY
E.BANG DE BOO.M
(Model)
E.SATOH GO 2
WEP
Y.S.SAYURI.K.U
Mt.MIHARA B.E.umakboh
Masami Kikuchi

Thank you for your playing!

Presented by
TAITO CORPORATION

 

アーケードのロケーションではあまり成功しなかったようだが、
オンリーワンのファンシーなパステル世界を構築した前半、
狂気のバカゲーとなる同人ソフトのノリである後半、
そして爽快感すら感じるユルい難易度。
魅力的なタイトルとして記憶に残り、
のちにFM-TOWMSやセガサターンなどに移植されたときは嬉しかったぜ。

攻撃のバリエーションが極端に少ないので
他のベルトスクロールアクションと並列に語るべきタイトルではないと思う。
このゲームの楽しみ方はアクションをしながら不思議な世界を旅すること。
それはまるで「不思議の国のアリス」だ。