アストロシティミニ収録タイトルレビュー(8)「エイリアンストーム」

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エイリアンストーム
1990年リリース

 

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セガのか開発部の一つAM1研内で編成された「チーム・シノビ」
これまで「忍 -SHINOBI-」「獣王記」「ゴールデンアックス
といったゲームを開発してきており、
本作はそんな「チーム・シノビ」の4作目である。

 

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最初に男、女、ロボットの中から操作キャラクターを選択。
一度選ぶとコンティニューしても変更は出来ない。

 

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3人は普段「ALIEN BURGERS」という移動販売のホットドック屋をやっている。

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そこにエイリアン侵略の通報が入る。

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するとバンの「ALIEN BURGERS」のロゴが「ALIEN BUSTERS」に変わって出動。
なんともオシャレなオープニングじゃ~ないか!

 

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このゲームはベルトスクロールアクションに分類されるのだが、
一般的なベルトスクロールアクションと比べて異色な点が多々ある。
操作は攻撃、転がり、スペシャルアタックの3つ。
ほとんどのベルトアクションな採用されているジャンプ操作は存在しない。
そして攻撃にパンチやキックといった格闘戦は無く、
それぞれ科学兵器でエイリアン達と戦う。

 

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赤い服のゴードンはサンダーガンで電撃を浴びせる男。
たぶんゴーストバスターズの装備をイメージしている。

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黄色い服のカーラは火炎放射器を使う女。
たぶん映画「エイリアン」をイメージしているのだろう。

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そしてロボットのスクーターは電磁ムチなどが自分の体に備わっている。
スクーターでスペシャルアタックを使うと自爆して頭だけ残り、
後方から新しいボディが走ってきて
その頭を装着するというトリッキーな設定がされている。

 

ベルトスクロールアクションゲームには解決しなければならない課題がある。
それは同じ事の繰り返しになる単調さの解消だ。
本作では通常ステージの合間に

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主観視点のガンシューティングステージ

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強制スクロールのシューティングステージがテンポ良く挟まり、
その単調さを力技で緩和している。

 

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映画「遊星からの物体X」やセガの「エイリアンシンドローム」を想起させる
禍々しいエイリアンのデザインがとても魅力的。
それらエイリアンに科学の力で立ち向かう姿は、
まるでB級ハリウッドSF映画の世界である。

 

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そして最終戦の舞台はエイリアンの母船へと乗り込んで宇宙へ。

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母船の中はルート分岐があり、選んだ通路によって違った戦いが展開される。

 

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そしてエイリアンのブレインとの戦いはガンシューティングステージだ!

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激しい攻撃をしのいで撃破。

 

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宇宙船も大破。

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3人はバリアーみたいなのに包まれて脱出成功。

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「END」が出たあと、ポップなイメージビジュアルが流れる。

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このセンスがたまらなく愛おしい。

 

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ゲームオーバーになるとプレイ審査が行われ得点が発表される。
審査員の中に「ゴールデンアックス」のギリウス=サンダーヘッドがいるね。

 

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「チーム・シノビ」の集大成を思わせる、
良い意味での悪ノリが素晴らしい快作だ。
既存のベルトスクロールアクションでのバランスを考慮してか、
科学兵器も全て近距離でしか当たらない構成であるが、
そこにこだわらずに遠距離への射撃できるようにしたら
どんなゲームになっていたかとも思うねー。
(それはそれでアクションシューティングの良作になっていた気がする)

 

このゲームはアーケード版リリースから約1年後に
早くもメガドライブ版がリリースされた。
だが、その卓越したセンスのビジュアルや演出が魅力の本作において、
メガドライブのスペックに合わせた移植は最適解とは言えなかった。
以後、なぜか本作が復刻されるたびに
それは「メガドライブ版の移植」という形になり、
アーケード版が再び日の目を見る事は無かった。
今回、アストロシティミニで奇跡の復活を果たした事はめでたい。