集中攻略『コンストラクションツール めいず君』

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発売元:日本テレネット
発売時期:1989年5月
定価:6380円
機種:PC8801mkIISR
(そのほか88VA、MSX2、PC98など)

 

 

~紹介~

 

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日本テレネットと言えば、ゲーム本編よりもアニメ風ビジュアルと
BGMに力を入れているタイトルの多い印象のある会社だったが、
アニメファン受けを狙ったキャラも登場しなければ、
画面も展開も超地味というパズルゲームの本作は、
まったくもってテレネットの色とは異なっていた。
このゲームを開発したのはアトラスで、
おそらくはアトラスが持ち込んだ企画を
ほぼそのまま販売だけ行ったのではないかと思われる。

このゲームのプランナーは上田和敏さん
上田和敏さんは「ミスタードゥ」「スターフォース」「マイティーボンジャック」
ソロモンの鍵」「女神転生」「キング・オブ・キングス
など数々のヒット作を手掛けた伝説のゲームデザイナーだ。
(上田さんは当時、アトラスに所属していた)

 


~解体~

 

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最初に「パズルプレイモード」か「コンストラクション」を選択。
「パズルプレイモード」では次に
「初級」「中級」「上級」「プロ級」「創作」から難易度を選択する。
俺様はパズルは得意ではないので今回は「初級」を攻略していく事にする。
級ごとに27問用意されており、好きなステージを選んで挑戦できる。
一度クリアしたステージには勲章マークがつく。
ステージを選択したら、最後にメッセージウインドを
「ON」か「OFF」に設定したらチャレンジスタート。

 

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ステージ1はこんな感じ。
テンキーで「めいず君」を4方向に移動させる。
一度キーを押すごとに1マス移動する。
ステージ上にあるゴールフラッグへ辿り着けばクリア。
(このゴールがまたちっさい!)
ステージ1のギミックはブロックのみ。
このブロックを押してなんとか通過していく。
つまり倉庫番」の要領だ。
倉庫番」は大きさが1種類だが、
2×2のブロックや縦長や横長のブロックもある。

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こちらの画像がステージ1をクリアしたところ。
制限時間は無いが、一歩動くごとに「残り手数」が減っていく。
これが0になる前にクリアしなければならない。
このゲームは手詰まりになる事が多いが、
スペースキーですぐに初期状態に戻る事ができるのでお手軽だ。

 

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ステージ2からは回転扉が登場。
回転扉を押すと、軸のある箇所を中心に扉が90度まわる。
回る方向にブロックがあると引っかかってまわらない。
この回転扉とブロックの組み合わせを何とか潜り抜けるのは面白いね。
倉庫番」とは違うオリジナリティの部分だ。

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ステージ3で地雷が登場する。

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地雷はその上にブロックを移動させると撤去させる事ができる。(ブロックも無くなる)

基本この3つのギミックの組み合わせでステージが構成されている。

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パソコンゲームでもここまで直球のパズルは珍しい。
1ステージクリアの時間も長すぎないし、手応えもある。
ステージ数も135問とボリュームもあり、
空き時間を埋めるバスルとしての存在価値は高いよ。

 

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さて今回の集中攻略だが、ステージ15のココでストップ。
普通に進んだら手詰まりしか無いのだが、
何やら見知らぬ乾電池みたいなギミックがある・・。
なにか特別な操作をするとなにか起こるのかなぁ~??
今回は断念。

 


~開発スタッフ~

PLAN
ATLUS LTD.
KAZUTOSHI UEDA

GAME DESIGN
HIROSHI OHTA

MAP DESIGN
OSAMU OSANAI
NORIO KAMICHI
MASAMI SATOH

PROGRAM
M.YAMAMOTO
S.SHIMIZU
H.YOSHIDA

DESIGN
T.ODAGIRI
K.TAKAHASHI
H.SAEGUSA
T.IWATA

MUSIC
SHINOBU OGAWA
TENPEI SATOH

 

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冒頭にも書いたが、本作はあまりにも地味だ。
ステージを1画面に収めるために全体的にチマチマした画面になっているし、
ストーリーモードやビジュアル演出のようなものも皆無。
ゲームはしっかりとした骨太パズルなのに、
その地味さゆえに認知度はあまりに低い。

ゲームの地味さに反してサウンドボードIIに対応しており、
ADPCMを読み込むとやたら豪華なBGMになるのが面白かったw
(ただし読み込むと起動するまでめちゃめちゃ時間かかるけど・・)

タイトルに「コンストラクションツール」とあるように、
このゲームは「パズルのステージをユーザーが作れる」
という点が一番の売りだったようだ。
パッケージにも「あなたが創るパズルです」って書いてあるしね。
それによってコンストラクションツールだと思って敬遠した人もいそう。