やっぱりセガが好き第104回「ファイアームスタング」


ファイアームスタング
タイトー
1991年5月31日/横シューティング/6800円

 


NMKが開発したアーケードゲーム「USAAF ムスタング」を移植したもの。
アーケード版は販売がUPLだったが、本作はタイトーになっている。
ゲームの構成は同じくNMKが開発した
「P-47 THE FREEDOM FIGHTER」に類似しているが、続編ではない。
また偶然か必然か、「P-47」はPCエンジンにしか移植されておらず、
「USAAF ムスタング」はメガドライブにしか移植されていない。
本作の開発はアーケード版と同様にNMKだ。

 


1940.6.6
ドイツ軍は大型輸送機を使い、多くの部隊をノルマンディーへ送り、制圧している。
これを阻止し、大型輸送機を撃墜せよ。

 


プレイヤーはアメリカの戦闘機「P-51 ムスタング」を操作し、
ドイツ軍や日本軍を相手に戦うサイドビューの横スクロールシューティングだ。
十字ボタンで8方向に移動。
ショットボタンとボムボタンというシンプル構成。
ショットは機銃と爆弾が同時に発射される。
敵を倒すと出現する各種アイコンを取得すると、
ショット強化、ボム増加、残機増加となる。
強化は3段階まで。
なおこのCボタンはオート連射ショットに設定されている。親切だ。
ボムは「ストライクフォーサ」と呼ばれ、撃つと光の玉が速射される。
画面中全ての敵にダメージを与える他、画面中の敵弾を消し、
なおかつ直後に無敵になるという優れもの。


ステージ1「ノルマンディ」のボス機“ME321”。

 


1940.8.10
トラック島海域において日本軍が侵攻しつつある.....
という情報をキャッチ。
これを確認、阻止せよ。

 


ステージ2「トラック島」のボス機“九五式水艇”。
さらにデカい。

 


1942.5.13
サイパン上空を日本軍爆撃部隊が侵攻している。
上陸される前に撃破せよ。

 


ステージ3「サイパン」のボス“九九式陸攻”。
複数の爆撃機部隊だ。

 


1943.6.23
ドイツ軍はアルジェリアに部隊を移し、侵撃を続けている。
これを阻止せよ。
...ドイツ空軍はジェット戦闘機を開発している。
注意せよ。

 


ステージ4「アルジェリア」は後半に夜になる。
ボス“BV141”は編隊を組んで襲ってくる。

 


1943.9.15
日本空軍はビルマに高性能戦闘機“ゼロセン”を護衛につけ
多くの爆撃部隊を送っている。
爆撃機全てを撃破せよ。

 


ステージ5「ビルマ」はボスに辿り着くまでにゼロセンが多数出現する。
そしいボス手前では風船爆弾みたいなのが浮き上がってくる。
ボスは複数の“一式陸攻”。

 


1945.4.28
敗走を続けるドイツ軍は、アルプスに戦力を集結させている...
我軍の勝利も目前だ。
ドイツの戦力を全て潰せ。

 


ステージ6「アルプス」のボス“ウーフー”も編隊で襲ってくる。

 


1945.7.28
日本軍は超大型爆撃機を開発し、特攻作戦が進行中である。
戦線に立つ前に撃墜せよ。

 


ステージ7「沖縄」は、ステージ開始直後からボス機“深山”が出現。
無数に襲ってくるザコ機の攻撃を避けながらの我慢比べ。
なお、このステージ7はメガドライブのオリジナルステージである。
アーケード版はステージ7「ヤマト」、ステージ8「ベルリン」となっており、
この2ステージはメガドライブ版からはカットされている。
ちなみにアーケード版ステージ7のボスである戦艦大和は、
メガドライブ版のパッケージ裏に描かれている。


つまりゲームに登場しないシーンなわけである。
(そもそもメガドライブ版に対艦戦は存在しない)

 


1939.9.1
ドイツ軍のポーランド侵撃によって第2次世界大戦勃発。
しかし連合軍の反撃の前にドイツ軍は敗走を続けた...

1941.12.8
日本軍、真珠湾を攻撃。
アメリカ、イギリスに宣戦布告。
しかし1942.6、ミッドウェイ海戦で敗北。
1945.5、ドイツ降伏。ヒットラー自殺。

1945.8
広島、そして長崎...

1945.8.15
日本降伏。

こうして2200万もの犠牲者を出した第2次世界大戦は終わりを告げた。
こののち世界平和のための国際連合ができる。
いま、東西両陣営による軍縮が行われている。
しかし、またこのような争いが起こりうる危機に見舞われているのは事実である。

STAFF

PRODUCED BY
YOUSUKE ONO

GENERAL DIRECTOR
YUKIO TOMONARI

PROGRAM DIRECTOR
TAMIO MERRY

PROGRAMER
KAZUHIRO

MUSIC COMPOSER
HIDE-KAZ

CHARACTER DESIGNER
IKEZU KENZI

 


第二次世界大戦を舞台にした本作。
本作の魅力はやはり実在の兵器が多数登場する事だろう。
設計されながら未完成のまま終戦を迎えてしまった兵器も登場するなど、
元ネタを知っていると嬉しくなるマニアックなミリタリードットが楽しめる。

このゲームは背景がまったくゲーム性に絡まず、雰囲気出しのためだけの存在で、
ステージが終わるまで特に変化も無い。
とすると敵の出現パターンや攻撃パターンだけが遊びの全てであり、
シンプル過ぎて味気無さもある。

難易度は概ね良好だったが、後半のボス戦は敵の攻撃スピードが速く、
弾避けに苦労した。
ストライクフォーサは手強いボス向けに残しておく方が良いだろう。
死んだらステージの最初からだし、
コンティニューが3回しかないので、
決して簡単なゲームではなかった。