スーパーサンダーブレード
セガ
1988年10月29日/シューティング/5800円
メガドライブ本体と同時に発売したソフト。
メガドライブのロンチタイトルは本作と「スペースハリアーII」の2本のみ。
いずれも画面奥に向かって進む疑似3Dシューティングゲームだ。
本作はアーケードゲーム「サンダーブレード」をアレンジしたゲームである。
「サンダーブレード」はセガの体感ゲームシリーズ第7弾。
俺様は「サンダーブレード」が好きだった。
というのも、とある時期に戦闘ヘリブームというのがあった。
1983年の映画「ブルーサンダー」を見てヘリでの戦闘がカッコいい事に気づき、
「戦闘ヘリを操縦できるゲームはかっこいい」とか
「ラジコンヘリは憧れの最上位」なんていう思いが強かった。
そんな中で登場した「サンダーブレード」はまず筺体が素晴らしい。
イスに座ると股の間に伸びる操縦桿。
それを左右に動かす動力(人力)によって椅子が左右に動く。
そして斜め下に見下ろす位置にディスプレイ。
まさにヘリを操縦している気分になる筺体だった。
余談ではあるが、人力で動かすという体感筺体は、
電動で動くスペースハリアーやアウトランなどと比べて
コストは大幅に抑えられているはずで、
オペレーターに優しい良い設計だなと関心した。
(だが他の体感ゲームほどは普及していない感じがするのは不思議だ)
そんな「サンダーブレード」がセガの新しいゲーム機で遊べる。
しかも「スーパーサンダーブレード」だって?
ゲーセンより凄いの!?
…と期待を膨らませていた。
まずは出撃シーン。
ヘリのドット絵がカッコよく描かれているね!
ステージに突入すると一瞬で思う。
「あ、これ難しい」と。
「スペースハリアー」や「アフターバーナー」は、
プレイヤーの操作に対して機敏に動くのだが、
本作はヘリ操縦のリアルさを出すためか、
方向ボタンを押すとヌルーッと動く。
動きに慣性がついている。
だが敵の弾や障害物は容赦なくパタパタ近づいてくるので、
反射神経で避けるのが困難なのだ。
アーケード版の場合、弾や障害物もヌルーッと近づいていたので
メガドラ版よりも避けやすかった気がする。
あとグラフィック面においても
アーケード版を大きく省略したものになっている。
アーケード版の場合、グラフィックを重ねてビルなどの障害物を表現しており、
左右に移動すると連動して厚みも変化していた。
▲こちらはアーケード版
ところがメガドライブ版はペラペラのビルの一枚絵が拡大して近づいてくるだけだ。
これだとコマ飛ばしで巨大な物体がワープして近づいてくるようで
余計に難易度が増して感じた。
「メガドライブのスペックでアーケード版と比べるなんて無茶だ」
と思われるかも知れないが、
このスペックでどこまで出来るかなんてわからない時期の話である。
メガドライブの表現力に失望するには十分だった。
それならそもそもスペックに合ったタイトルを移植に選ぶべきだった。
なお、アーケード版はステージの最初に
ヘリを見下ろす視点からスタートしていた。
こちらはアーケード版の見下ろしステージの画面だが、
障害物の厚みによって高度を感じれるのも大きな魅力だった。
メガドライブ版ではまるまるカットになっているが、
おそらくはその厚みを表現できなかったためだろう。
そのかわりと言ってはなんだが、
メガドライブ版にはアーケード版には無いボス戦が追加されている。
ステージ1でボスを撃破すると、
視点が変わって左右移動の空母撃破戦に切り替わる。
アーケード版に比べてかなり寂しい空母だが、
別視点を何とか再現したのはエライ。
ステージ2になると避けるべき障害物が増え、
これ以上先に進める事は出来なかった。
コンティニューは無い。
全4ステージ。
あとで調べたらタイトル画面で裏コマンドを入れると
コンティニューが出現するらしい。
いや、最初から出しといてよ・・(^_^;