わが青春のPCエンジン(152)「タイムクルーズII」


タイムクルーズII
(フェイス)
1991年11月8日/ピンボール/7200円

 


タイトルに「II」となっているが、前作は存在しない。
厳密には存在していたが発売中止となっている。
本作がその発売中止タイトルを製品化できるレベルまで大改修したものなのか?
それとも前作の基本設計を引き継いだ別プログラムなのかは不明だ。
だが雑誌に掲載された前作の画面写真を見る限りでは、
かなりの部分が流用されているような気がする。

 


本作はピンボールゲームである。
下ボタンでボールを射出。
左右のフリッパーをそれぞれ弾く操作と、
台を揺らす操作がある。

 


縦に3画面、左右に2画面ずつ、計7画面という広いフィールドで遊べるのが特徴。
そのため、適当に遊んでいてもなかなかミスにならない。
また、ワープホールに入るとボーナスステージに移動する。
タイムクルーズという名前の通り、
このゲームはタイムトラベルして様々な時代を探索する設定らしいんだけど、
それが明確に表現されているのがこのボーナスステージってわけだ。

 


▲一画面固定で古代生物にボールを当てるゲーム

 

▲中世ファンタジーのような縦二画面のミニピンボール

 

エッシャーのだまし絵的な縦二画面のミニピンボール

 

▲ゴルフに模した駄菓子屋の「新幹線ゲーム」的な構成。これ面白い。

 

▲バーを左右に傾けてボールを下へ運ぶ。こちらも駄菓子屋ゲームっぽい。

 

マーブルマッドネスのようにボールを転がしてゴールへ運ぶ。

 

DIRECTOR
K.IGARASHI

PROGRAMMER
N.NAKAMURA
M.GONOHE

DESIGNER
K.IGARASHI
H.NASU

BGM & SE
H.SAITO
N.TAKAHASHI

PRODUCE
FACE CO.,LTD

 


9999万9999点に到達するとエンディングになるらしいが、
1時間プレイしても1000万点すら達しない。
どうやら効率よくスコア稼ぎをしても6時間ぐらいかかる模様。
途中セーブも無いし、ぶっちゃけこのゲームで面白いのは
たまにしか遊べないボーナスステージで、
メインのピンボールステージを6時間も延々とプレイするのは退屈過ぎる。
PCエンジンピンボールゲームと言えば、
ナグザットエイリアンクラッシュ「デビルクラッシュ」があるが、
あちらはメインステージで世界観をガッツリ表現していたので、
ギミックを楽しみながらスコアアタック出来たが、
本作のメインステージはタイムトラベルが関係してるのか何なのか
よくわからないニュートラルなデザインであり、
ピンボールとしての魅力に欠けた。
駄菓子屋10円ゲームをSF世界観に置き換えたみたいな
ボーナスステージの発想は面白かったので、
そういうのを連続で遊ぶゲームにすれば良かったんじゃないかなぁ?