集中攻略『ぎゅわんぶらあ自己中心派 麻雀パズルコレクション』


発売元:ゲームアーツ
発売時期:1989年10月13日
定価:4800円
対応機種::PC-8801mkIISR以降
ディスク1枚組

 


麻雀ゲームの『ぎゅわんぶらあ自己中心派』シリーズは、
前年の1988年までに3作までリリース。
本作はそれらと同じ原作を使ったパズルゲームである。

 

世界がタコに支配されていた時代。
麻雀で世界一になりたいという志を持った少年が、
麻雀修行の旅に出ることになった。
彼の名前はドラ。
後に雀聖と呼ばれた戦士だ。
この物語はドラの苦難と栄光の歴史を伝えるものである。

 


最初にゲームモードを設定する。
ここではツアーモードを選択すると連続でレベルをクリアしていくモードで遊べる。
また、このゲームではバスマウスやシリアルマウスでも遊ぶ事が出来る。
もしマウスがあるならキーボードよりもそちらの方が遊びやすい。

 


王様:勇者ドラよ!ぎゅわん自己パズルの世界へようこそ!
この先、難しいパズルが待っているかも知れぬが…
くじけず頑張ってくれ。

 


レベルが始まるとドラ牌がまず決まる。

 


同じ牌を2つ選択し、それらが上下左右で隣り合っており、
かつ2回まで曲がれる線で繋がっていると2つを消す事ができる。
この説明でピンと来るかも知れないが、
このゲームのルールは
四川省」(または「二角取り」)と言われているものと同じである。
本作は四川省」のルールをデジタルゲーム化した最初期のタイトルなのである。
レベル1で用意されている時間は360秒。
手詰まりにならないように組み合わせを見つけて消していくのは基本だが、
じっくり考えている時間は無いぞ。
ドラ牌を全て取ると、牌を取るたびに5秒増えるようになる。
まずはドラ牌を優先的に狙おう。
季節牌を消してもタイムが60秒増える。

 


指導の枠ある点棒の数だけヒントを貰う事ができる。
使うとアドバイスと次に何を消すのが最適なのか教えてくれる。
この点棒は花牌を消すと1つ増える。


なお、たまにタコが出てきて、何も教えてくれないまま点棒を消費されたり、
場にある同じ牌を全て消してくれたりする。

ちなみに牌を消すたびに、その消し方が悪いと音声合成ボイスで
「え~、それ取るのぉ~」と野次を飛ばされる。(^^;
これが割りと神経を逆なでするw

 


手詰まりや時間切れになるとゲームオーバーだが、
同じ牌の並びで再挑戦したり、牌をシャッフルして再挑戦したりできる。

 


クリアすると残り時間と使っていない点棒の数が合計され、
次レベルの残り時間に還元される。

 


ミエ:クリアおめでとう。だけど、これからが本当の勝負よ。
ドラ:その通りです。ミエ姫!タコの邪魔が入ろうとも負けはしません。
わたなへスライム:へっへっへっ。そう上手く行くかな?

 


レベル2からは裏返った青牌が登場する。
これは一般的な「四川省」には無い本作オリジナルの要素だ。(と思う)
この青牌は上下左右に表牌が1つも無くなると裏返って消す対象になる。
以後は青牌をなるべく序盤から裏返せるように進めていかないと、
必要な牌が裏返ったままで手詰まりになる事が多くなる。

 


なお、これ以降は手詰まりになると
最後のチャンスに青牌を1枚だけ表にして貰えるようになる。

 


若葉ちゃん:クリアおめでとう!これから先もガンバッてね。
キムチちゃん:こすっからく行けば大丈夫。絶対最後までいけるわ。
小雪ちゃん:なに言ってるのよ。キムチちゃん!
こういうゲームは忍耐がカンジンなの。

 


レベル3。


アンダタ:あんだ?おめ~。よくクリアしただ~な。褒めてやっだ。
け~どぉ、この先もこ~上手くいくとき思わね~方がいいど。

 


レベル4。

 


マッコウは、いつも次の面でハマる。ハマったマッコウは…
メスマッコウに嫌われる。それでもマッコウは突撃する。

 


レベル5。

 


ふみ:なかなかやるわね。でも、次の面が簡単にとけると思わないで。
『さあ、勝負よ!』

 


レベル6。

 


ふ~みんの攻撃をかわしたところに、次なる刺客が現れた。
北郎:ふっふっふっ。オヤジ、俺は他のヤツのようにはいかないぜ!
さぁて、この面を解けるかな?

 


レベル7。

 


ゴッドハンド:うむっ。よくここまでやってきたな。
あと一息だ。がんばれ!景気付けをしてあげよう。
『いーなーづーまぁーヅモォ~!!』

 


レベル8。

 


片ちん大魔王の城
片ちん大魔王:よくぞここまでやって来た。
しかし、ワシの出すパズルはハンパではないぞ。さぁて、どうかな?

 


レベル9。

 


なかなかやるな!
しかし……
これで終ったと思うなよ!!

 


レベル10。
こちら最終ステージ。

 


かくして、勇者ドラは全部のパズルを解き…


『平和(ピンフ)』な世界を取り戻したのじゃ。
その後、皆の引き止めるのも聞かず…


勇者ドラは、再び流浪の旅に出たのじゃ。
そして、二度とこの地に戻る事は無かったが、
ドラの伝説は今もなおこの地に語り継がれているそうじゃ…

 

MAIN PROGRAM
T.SHIMAYAMA

GRAPHIC DESIGN
CHARLY IKEYA
JOHNNY TAKAHASHI
TAKAHIRO OKANO

DEMO PROGRAM
NIA NECOYAMA

TEST PLAY
URASAM TAKEUCHI
YUZO SUNAGA

ADVISER
KATSUNORI SAITO

MUSIC COMPOSE
HIROMI OHBA
M.YOSHIMURA

ART WORK
MARIKO UEMURA

SALES
TOSHIYUKI UCHIDA

DIRECTER
GREG MIYAJI

 


しかし、こんな物語があったら退屈せんでも済むじゃろうな。
この話はワシの単なる想像じゃよ。
ほっほっほっ。ハーレムにももう飽きた。最近刺激がなく困るわい。
えっ?なんじゃと?ぎゅわん自己がRPGになって蘇る?
おおっ!すでに、本当に新しい物語が始まろうとしているとな。
なになに?ワシも出演するじゃと?!
何と本当に勇者がこの街にやってくるというのじゃな。
早くその時がやってこないかのう…

ぎゅわん自己中心派シリーズ
麻雀RPG 片ちん大魔王の挑戦!!(仮称)
1990年 発売予定 開発進行中!

 

本作は難易度が高めで何度も手詰まりや時間切れになるのだが、
進んだところまで何度も挑戦できるし、
四川省」自体のルールが完成度の高いものであったので、
熱中度も高く、当時、寝る時間を削ってクリアまでプレイし続けたタイトルである。

四川省」を題材にしたゲームは、
他にアーケードゲームアイレム四川省 -女子寮編」があり、
こちらも1989年のリリースとなっている。
四川省」というパズルはもともとアナログの麻雀牌で遊べれていたものらしいが、
デジタルゲーム化された元祖は何だったのだろうか?
残念ながら本作と「四川省 -女子寮編」以前のタイトルは確認出来ていない。

ぎゅわんぶらあ自己中心派」シリーズと言えば、
開発は「イエローホーン」さんなのだが、本作には関わっていないようだ。

本作は1992年2月8日にPCエンジン版もリリースされた。

さて、エンディングで明かされる開発中のRPGの話。
これはジョークではなく、実際に開発されていたらしい。
が、それは日の目を見る事は無かった。
この時期、8ビットパソコンの市場は急激に冷え込んでいっていた。
ゲームアーツも翌年7月にリリースされた「HARAKIRI」を最後に
家庭用ゲーム機市場に移行していった。
そんな波にのまれる形での開発中止だったのかも知れない。
ゲームのエンディングで予告まで入れるという珍しいパターンで
結果発売されないというのも物悲しい(^^;

ぎゅわんぶらあ自己中心派」のRPGとは一体どんなものだったのだろうか?
タイトーの「麻雀クエスト」みたいな感じかな?
1994年にスーパーファミコンでRPG風の建付けをした
「ぎゅゆんぶらあ自己中心派2 ドラポンクエスト」なるものがリリースされているが、
それとの関連性は不明である。