ラーメンはたまに食べるぐらいがちょうどいい(76)「紀文食堂」

未開の地でのカレーを求めて秋田までやってきた。


事前に食べるカレーは調べてある。
「フランク」というスパイスカレーのお店だ。
空から粉雪がパラパラと舞い落ちる中、徒歩30分のこの店に到着。


開いてないorz
定休日では無いことは調べていたが、
どうやら年始は明日から営業開始らしい・・。
だがわざわざ秋田まで来ているのだから、そのあたりは問題無い。
こんな事もあろうかと、第二候補も調べてある。
スリランカカレーのティーランカ」というお店だ。
「フランク」から30分ほど歩く。
冷たい風で耳が痛くなってきた。
空から降る雪も激しくなってきた。
体の芯まで冷え切った頃に「ティーランカ」に到着。


開いてないorz
本日休業の文字が現実を突き付ける。

ヤバい。
ただでさえ昼に営業している店は少ない。
やってる店もランチ営業を終えてしまう!
俺様は必死にあたりを探索した。
そして見つけたコチラ。


大衆食堂のようだ。
暖簾が出ている。
うん、大衆食堂ならばカレーぐらいあるだろう。
俺様は藁にもすがる思いで「紀文食堂」の暖簾をくぐった。
中は昭和の風景。
実家の居間にあるようなテーブルが並び、
近所のおじいさんや作業着をきた人がテレビを見ながら箸を進めている。
俺様は凍えた体を摩りながら空いている席へつきメニューに目を通す。
やったぜ!カツカレーがある!
俺様はカウンターの中にいる店主に「カツカレーお願いします」と告げた。
するとしゃがれた声で店主は
「すいません、今日カレー全部終わっちゃったんですよー」
と俺様に非情の通告。
それにしても声が金本浩二そっくりだ。
むしろ金本浩二なんじゃないかと思ったぐらいだ。
とにかく今日はとことんカレーの神様に嫌われているらしい。
「おめえに食わせるカレーはねぇ!」と次長課長河本さんの顔が浮かんだ。
「じゃあ・・タンメン下さい・・」
やがてタンメンがやってくる。


白菜、もやし、ニラなどたっぷり野菜。
そして少しだけ豚バラ入り。
スープはあっさり塩味。
野菜の甘味がちゃんと効いてる正しきタンメン。
麺は細麺ストレート。
美味い!
美味い鍋屋の「塩ちゃんこ」スープに似ている。
食べてるうちに体の中がポカポカ温まって、額から汗が吹き出してきた。
なるほど雪国に最適化されたタンメンなんだなあ。
そしてなんとこのタンメンが550円!安~い。
結果的に幸せな気持ちになれたから、カレーの事はチャラだ。
金本浩二ありがとう。
次長課長河本ありがとう。