ジャッキー・チェン烈伝「ポリス・ストーリー/レジェンド」


ポリス・ストーリー/レジェンド
2013年制作
中国(ブロードメディア・スタジオ)
[原題]警察故事2013
[英題]POLICE STORY 2013
監督:ディン・シェン
脚本:ディン・シェン
上映時間:110分
日本公開日:2014年6月6日
出演:ジャッキー・チェン(ジョン・ウェン役)、リウ・イエ(ウー・ジアン役)、
ジン・ティエン(ミャオ役)、クーリー・ナザー(シャオウェイ役)、
リュウ・ハイロン(ファイター役)、シュウ・シャオオー(ウェイ・シャオフー役)、
ユー・ロングァン(隊長役)

製作年度のジャッキー年齢:59歳頃

繁華街のナイトクラブに娘から呼び出されたジョン・ウェン。
娘のミャオは、刑事である父親が今まで家族を顧みなかった事を責めてグレていた。
そんなとき、突然ナイトクラブが暴漢グループに占拠され、
ジョンは拘束され、ミャオを含む残った客も人質と鳴ってしまう。
この事件は容疑者のリーダーであるウーが、
とある目的を果たすために周到に計画したものだった。

ジャッキーファンなら想定の範囲内だと思うが、
これまでの『ポリスストーリー』とはほとんど関係が無い。
ジャッキーが刑事役をやればもう『ポリスストーリー』なのだろうw

ジャッキー特有のユーモアを完全封印。
終始陰気なキャラクターで進む。
シリアスなキャラクターを否定するわけじゃないけど、
この映画においては「ジャッキーがやる必要の無い」役に思える。
むしろジェット・リーあたりの方がハマる。
その感覚が確信に変わるのはエンドロールのNGシーン。
ここでやっといつものジャッキーに会えた気になる。

脚本も奇妙だ。
最初は閉鎖された建物内で起こるシチュエーションサバイバル劇と思いきや、
犯人グループが意外とヌルくて盛り上がらない。
最後はなぜかミステリーの謎解きみたいな展開になるが、
これが街で起こった小さなイザコザなもんだから
「犯人、もっと別の方法無かったのかよ」とか思えてしまう。

映画の最後で明らかになるのだが、
この映画のテーマは「人質も犯人もみんな救う!守る!」という事だと思う。
従って誰も死なない。不自然なほどに。
ジャッキーらしいテーマだったけど、
テーマに絞って脚本をシンプルにするべきだったね。