やっぱりセガが好き第78回「アイラブドナルドダック グルジア王の秘宝」


アイラブドナルドダック グルジア王の秘宝
セガ
1991年12月20日/アクション/4800円

 


ディズニーキャラクターのミッキーマウスを主人公にし、
傑作サイドビューアクションゲームとなって完成した
「アイラブミッキーマウス ふしぎのお城大冒険」から13ヶ月後。
同じくディズニーキャラクターであるドナルドダックを主人公にした本作が
セガからリリースされた。
タイトルが「アイラブ~」と共通したものになっており、
シリーズ作品という認識で間違いないと思う。
開発スタッフも「アイラブミッキーマウス ふしぎのお城大冒険」とほぼ同じで、
セガAM第7研究開発部が担当している。

ちなみにメガドライブには「ミッキーマニア」というタイトルもセガから出ているが、
こちらは海外のトラベラーズテイルズという会社が作ったゲームで、
メガドライブ版の日本販売をセガが請け負っただけであり、
関連作品ではない。

なお、海外でのタイトルは『Quackshot starring Donald Duck』で、
日本版でも「アイラブドナルドダック」という名称は
パッケージとマニュアルでしか使われていない。

 




ある日、ドナルドはスクルージおじさんの書斎の片隅で1冊の本を見つけました。
その本の表紙には「グルジア王と隠されたダックの秘宝」と書かれていました。
それによれば、その昔グルジア王はダック王国という大きな国の王様でした。
彼は死ぬ前に一番大事にしていた宝
「聖なるダックの秘宝」をどこかに隠したというのです。

そして、その本にはダックの秘宝の手がかりの地図がはさまれていました。


「WOW!この宝が手に入れば、スクルージおじさんよりもお金持ちになれるぞ!」
しかし、その様子をピートギャング団という世界的なギャング団の一味が
窓から見ていたのでした。

そうとは知らず、その本を持って飛び出していくドナルド!


ピートギャング団の一味は宝の地図を奪おうとドナルドのあとをつけていきましたが、
ドナルドが飛び越えたマンホールの穴に落ちてしまいました。


ドナルドはさっそくヒューイ、デューイ、ルーイの3人の甥っ子を連れて
宝探しの旅に出ることにしました。
しかし、そこに怒ったデイジーがやってきたのです。
「ドナルド!いったいどこに行くの?
 つい1時間前には食事しようって言ってたじゃない!」
「ちょっと大事な用事が出来たんだよ。
 でも凄いプレゼントを持って帰るから楽しみに待っててよ!」
「ドナルド、待ってドナアアアアアアルド!」


怒ったデイジーをおいて、トナルドは飛び立っていきました。
しかし、凝りもせずそのあとをピートギャング団が追っていったのでした。

 


このゲームは、地図画面から各拠点へと移動する。
最初はアメリカ、メキシコ、トランシルバニアが選択できる。
まずはアメリカから行ってみよう。


甥っ子の操縦する飛行機で運ばれてくる。

 


ゲームはサイドビューのアクションゲーム。
ダッシュ、ショット、ジャンプの3ボタン構成。
ショットボタンを押すと正面にシュッポン(トイレ掃除のあれ)を投げる。
これを敵に当てると敵は数秒間気絶する。
その間にすり抜ける事が可能。
シュッポンは真上にも投げられる。

 


体力制。攻撃を受けると体力が減少し、
無くなると残機を消費して特定のポイントから再開。
ステージ中に出現する「アイスクリーム」で体力1回復。
「チキン」で全回復。
その他のアイテムは、スコアになる「ドル袋」、
残機が増える「1UP」、
5個取ると一定時間無敵になる「とうがらし」がある。

 


「ここから先は高い塀を登る道具が無ければ進めないよ。」

ステージ途中で先に進めなくなる。
先へ進む道具を入手するため、他のステージへ探索へ行くのが正解。
飛行機を呼んで地図画面から別の土地へ飛ぶ。
このようにこのゲームでは単純に順番にステージをクリアしていくのではなく、
各地を飛び回ってルートを開拓していくような構成になっている。
それにより冒険している感じがより出ているように思う。

 


ひとまずメキシコへ行ってみる。

 




「この遺跡の入口は鍵がかかっていて中に入れないの。
 その鍵はヒーローの鍵というのよ。
 アメリカから来た探検隊が持っていってしまったわ。」

 


続いてトランシルバニアへ。

 


「わァ、ここは有名なドラキュラ城だ。」

 


「なにかブロックを壊す道具が無ければ先に進めないぞ・・・」

3箇所とも先へ進めなくなったのでアメリカに戻ってみる。

 


「メキシコのヒーローの鍵を知らない?」
「君はヒーローに相応しいかい?」
「ヒーローになろうとしているところさ。」
「じゃあ、これを持っていきな。がんばれよ!」
ドナルドはヒーローの鍵を手に入れた。

ヒーローの鍵はメキシコで使うんだったな。
メキシコへ移動して遺跡の入り口へ。


道具を使うときはポーズメニューから「つかう」を選択する。






方向下を入れながらジャンプボタンを押すとヘッドスライディングをする。
このアクションをしないと通過できない通路もあるぜ。

「やァ、ドナルド!しばらく見なかったなァ・・・」
グーフィー、こんなところで何をしてるんだい?」
「あー、ただ見物してるだけだよ。
 途中で変な紙切れを見つけたんだ。
 何かよくわからないけどいるかい?」
「もちろん!」
「あともうひとついいものがあるよ。
 たぶんこれを壁に撃ったら高いところに登れるんじゃないかなァ。
 でも、僕には関係無いからあげるよ。
 それからアメリカのジャイロが探してたよ。」
紙切れと赤色のシュッポンを手に入れた。

これまで敵を気絶させるだけだったシュッポンだが、
壁に貼り付けて、柄の部分を登れるようになる。




電線を滑車で進むの楽しい~♪

 


「ドナルド!君の事を探してたんだよ。
 僕の新しい発明品を試してくれないか?
 これなんだけど、バブルガム弾ていうんだ。
 これを何でも出る出るガンに入れて撃つと
 ものを壊す事が出来るんだ。」
「ありがとうジャイロ!!」
ドナルドはバブルガム弾を手に入れた。

このバブルガム弾を使うとドラキュラ城で道を塞いでいたブロックを破壊できる。
(ただしバブルガム弾は所持している弾数しか撃てないので注意)


「そのバブルガム弾でブロックを壊して進むのじゃ・・・
 でも、なんだってこんな恐ろしいところへ、それも一人でやってきたんじゃ?」
グルジア王の聖なるダックの秘宝を探してるんだ。」
「なんじゃと、せ、せ、聖なるダックの秘宝じゃと!
 じゃァ、あのドラキュラ様が持っている宝の地図が目当てなのじゃな?
 命知らずなやつめ、わしァ知らんぞ、ヒヒヒヒ・・・」

 




ドラキュラとの対決。
勝利するともう一枚の地図が手に入り、
行ける場所が7箇所に増える。




海賊船のステージへ。

 




「あー、困った困った。」
「どうしたんだい?」
「実はこの船は俺の船だったんだが、幽霊達に乗っ取られてしまったんだよ・・・
 もし、幽霊達からこの船を取り返してくれたら、
 聖なるダックの宝の在り処を伝えるバイキングの古文書をやろう。どうだい?」
「や、やらせてくれ。」
「申し訳ないんだが、船の中に入るには無くなったバイキングの鍵が必要なんだ。」

 


続いてはエジプト。
なのだが、ピラミッドには入れない。


「入り口が閉まっていて中に入る事ができない。」

なのでマラハジャへ向かう。




「わァ、大きなマハラジャのお城だなァ。」

 


「そち、わしと賭けをしてみんか?庭に放してあるトラと戦って、
 もしそちが勝ったら、このスフィンクスの涙をやろう。どうじゃ。」

城の中はちょっとした迷路のようになっていて、
迷うと面倒くさい。
トラのところに辿り着き対決。

 

「あのトラを倒すとはたいしたものじゃ。
 約束通りスフィンクスの涙をそちにやろう。」
ドナルドはスフィンクスの涙を手に入れた。

 


スフィンクスの涙を使ってエジプトのピラミッドの中へ。

 




ドナルドは太陽の杖を手に入れた。

 


みんな大好きトロッコ

 


続いて南極へ。

 


「あっ、氷の中に鍵が埋まっているぞ!
 でも、どうやって取り出せばいいんだ・・・」

 


ドナルドはバイキングの鍵を手に入れた。

 


海賊船の内部へ。

 


「約束通り、幽霊を追っ払ったぞ!さァ、バイキングの古文書をくれよ。」
「すまん。実は持っとらんのじゃ。」
「な、なんだって!」
「じゃが、古い言い伝えによると、
 南極のどこかの氷の中に入れて隠されておるという事じゃ。

 あっ、待て待て、この古いバイキングの道具を持っていきな。
 飛んでいるものにこれをくっつければ、先に掴まって空を飛ぶ事が出来るのじゃ。」
ドナルドは緑色シュッポンを手に入れた。

 


鳥に下からシュッポンを当てると、それに掴まって移動できるようになる。

 


南極で「バイキングの古文書」を発見。

 


「ドナルド!3人の甥っ子の命が惜しければ、
宝の地図とバイキングの古文書をよこせ!」
「ドナルドおじさん、助けて、助けて・・」
「しょうがない。言う通りにしよう。子供達を返してくれ!」


「ごめんなさい。ドナルドおじさん・・」
「さあ、ヒコーキにもどってピートの後を追うぞ!」






「もし俺様を倒せたら、宝の地図とバイキングの古文書を返してやろう。
 倒せたらの話だがな。ワッハハハハ・・・」


ここではマシンに乗るピートを狙うわけだが、
今まで使ってこなかった3つ目の武器「ポップコーン」が有効だ。
ポップコーンは一度に5発の弾が扇状に飛ぶので、
ピートにラインを合わせなくても当てる事ができる。
ただし、ここまでに弾を99発集めていても、
19回しか撃てないわけなので、連打せずに慎重に狙おう。

 

ドナルドはバイキングの古文書を取り戻した。
バイキングの古文書には
「深い水の中に宝の在り処を秘めた神聖なる地図を沈めよ。
 さすれば勇者には聖なるダックの宝の在り処がわかるであろう。」
と書かれている。
「地図を水につけてみよう!」


「きっとこの島に聖なるダックの宝があるんだ。さァ、出発だ!」

 


「ついに、この宝に相応しい者が現れた・・・・」

 


「なんてこった!これはただのお姫様の石像じゃないか!」

 


「ドナルド、会いたかったわ!プレゼントはどこ?」
「これなんだけど・・・聖なるダックの宝さ・・・」
「これがプレゼント?これだけなの?!」


「まあ、素敵!きれいな宝石のネックレス!ありがとうドナルド!」

GAME DESIGNED & DIRECTED BY
EMIRIN

ART DIRECTOR
THOMAS YUUDA

ARTISTS
RICE
MIKARIN
THOMAS YUUDA

PROGRAMMERS
MUIMUI
YAMA1
MOMONGA MOMO
RYUU
M・OHMORI
TATSUYAN

MUSIC COMPOSED BY
KAMIYA STUDIO

SOUND PRODUCER
BO

SPECIAL THANKS TO
BERT
JACKSON YOU
HUGH
OHSAN

WALT DISNEY'S PRODUCER
JIM SIMMONS

MAIN PROGRAMMER & PROGRAM COORDINATOR
SATMAN

 

 

世界各地を飛び回って宝を探す構成は、
前作よりもスケールの大きさが感じられ、
冒険している雰囲気が楽しめる快作となっている。

グラフィックも前作同様にとてもクオリティが高い。


タイトルロゴからも分かるように、
本作は映画「インディ・ジョーンズ」シリーズのパロディである。

 

ドナルドの衣装もインディのコスチュームを模している事は明白だ。

 

最終ステージの見えない床を進むシーンなどは、
映画3作目インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」の終盤シーンをオマージュしている。

 

俺様は「インディ・ジョーンズ」が大好きだったので、
それをディズニーキャラの中でも好きなドナルドがオマージュし、
高品質のアクションゲームに仕立て上げた本作の存在は
数あるメガドライブタイトルの中でも特別なものであった。