四天明王
シグマ商事
1990年8月10日/アクション/6200円
シグマ商事はT&ESOFTのパソコンゲーム「サイオブレード」の移植で
メガドライブへ初参入。
2本目はオリジナルタイトルの本作をリリースしたが、
以降、メガドライブから撤退した。
本作を開発したのはサイクロンシステム。
私は、四天明王神。
邪悪なる魔王アシュラを倒すべく、
地球にやって来た平和の使者だ。
小太郎、アヤメ、気電坊、千四郎よ、
お前達に私の力をわけあたえよう。
そして、地上にはびこる悪を滅ぼすのだ。
俺の名は小太郎。
幼少の頃より、忍の天才白雲斎をも凌ぐ実力を持っている。
得意技は火炎龍だ。
私の名はアヤメ。
忍者の里に生まれ、幼い頃より修業をつみ、忍の術を究め、
今では里の強者も恐れるほどの技を持っているわ。
俺の名は千四郎。
剣の道では最強といわれ、今だ負けを知らない。
生まれながらに持つ才に優れ、
剣の道に生き、剣の道に死んで行く。
わしの名は気電坊じゃ。
わしは僧だが経を唱えるよりも、術を使い、戦う事を得意としておる。
わしは悪は許さぬ。
スタート時に最初の6ステージの順番は選択できる。
どこ選んでも攻略は変わらないので気分で決めたら良いだろう。
続いて4人のキャラクターから誰を操作するのか選択。
このゲームはいつでもポーズしてキャラチェンジができるので、
こちらも気軽に選んで良い。
(ちなみに本作は2人同時プレイが可能である)
ゲームはサイドビューのアクションゲーム。
攻撃ボタン、ジャンプボタン、スペシャルボタンという構成。
小太郎の場合、攻撃ボタンを押すと手裏剣を前方に投げる。
攻撃ボタンを押し続けるとPと書かれたメーターが溜まっていき、
離すタイミングに応じて強力な攻撃が放たれる。
小太郎の場合は正面に向かって蛇行する火炎龍が飛び出す。
ちなみに攻撃は上方向を入れながら放つと、真上に向かって飛んでいく。
敵を倒すとたまに仏具みたいなのを落とすのだが、
これを取り続けていくと、Pメーターに変化が起こる。
最初からメモリが溜まっている状態になっているではないか。
最終的には攻撃ボタンを押すだけで最強状態の攻撃が連射できるようになる。
あんまり他では見ない面白いパワーアップシステムだね。
冒頭でも書いたように、本作はポーズすればいつでもキャラクターを交替できる。
アヤメは溜め状態によって技の特性が変わる。
レベル1攻撃だと放物線を描いて手前で落ちる火薬玉。
レベル2で斜め上に飛んでいく風の術。
レベル3で風の術が斜め上と正面に飛ぶ。
最大レベルだと敵のいる方向へホーミングする竜巻を発射する。
アヤメが一番使える気がする。
千四郎はレベル1だと正面に小刀を投げる。
レベル2でブーメランのようなものを放つ。
レベル3でブーメランが2発動時発射。
最大レベルだとデカいブーメランが放たれる。
気電坊はレベル1だと上昇する弾。
レベル2で貫通弾。
レベル3で極太貫通弾。
最大レベルだと極太貫通弾が3本連なって放たれる。
このようにキャラクターごとに攻撃特性が違うので、
場面に合わせて有利なキャラと交替しながら進めると良い。
また、序盤のうちに4人とも強化レベルを最大にしておきたいので、
同じキャラばかりを使っていると後半苦しくなるぜ。
なお、このゲームはステージをクリアしても体力が回復しない。
また、死んでしまったキャラは使えなくなる。
全員死んでもコンティニューはできるものの、
その場合は強化状態が初期に戻ってしまう。
そこで重要なのが道中で出現する回復アイテム。
このゲームには時間制限は無いので、メンバーが瀕死になったら無理せずに
回復アイテムを探して体力を回復させてから次に進む方が良い。
こいつが最初のボス。
ちなみにスペシャルボタンを押すと画面全体に攻撃できる。
各キャラ1回ずつしか使えないし、
大して強くも無いので存在を無視しても構わない。(^^;
よくぞここまで戦った。
これで地球に来た魔物達は滅亡したが、
まだ最大の魔神、アシュラが生きている。
アシュラを倒さぬ限り、真の平和はない。
これよりお前達に預けた力を戻し、
アシュラと戦う。
このあと、何と操作キャラが四天明王神に切り替わり、
アシュラと直接対決するシーンとなる。
遠距離攻撃と近距離攻撃でボタンが分かれているのだが、
アシュラと距離を取りながら遠距離攻撃を当て続ければ簡単に勝てる。
おのれ、四天明王神め、私は負けたのではない。
なぜならお前の力の届かないところに、
魔物が育っているからだ。
その魔物が人間を支配した時に、私はまたやって来る。
その時までの命だと思え。
地上から一切の魔物が消えたかに見えたが、
目に見えぬ魔物が、人間の中に入り込んでいた。
その魔物にうち勝つのは、人間の善の心だけである。
アシュラを再び地上へ呼び込ませるのも、人間自身の心だけである。
GAME DESIGNER
T.MURA
CHARACTER DESIGNER
SUTTAKO-TETSU
SCROLL DESIGNER
GORO TAMA
TS-25
PROGRAMMER
X Y Z
HIROSHI SATO
SOUND PROGRAMMER
M.TAKAYAMA
SOUND COMPOSER
KIM SONGDONG
THANKS...
ZEROZERO X
GARAM
KATSU
ANGELA
MR.OGULIN
まずパッケージの絵がシブいよね。
このゲームは当時、メガドライブユーザーの評価が低く、
ワゴンセールでもよく見た気がする。
だが実際にプレイしてみると、普通に遊べるし、
溜め攻撃が通常攻撃になっていくシステムは爽快で楽しい。
どうもこの頃のメガドライブユーザーは
突出した技術や構成力が無いゲームを酷評しがちで、
メガドライブ市場を間口の狭いものに自らしていたように思う。
厳しい市場だからこそ、技術力のあるメーカーが
腕試しのように凄いゲームを生み出していたのも事実だし、
粗製乱造で溢れかえる事も無かった。
反面、このぐらいのクオリティのゲームでもクソゲー扱いする事で、
多様性の芽を摘んでいたように思う。