やっぱりセガが好き第74回「レッスルウォー」


レッスルウォー
セガ
1991年6月28日/プロレス/6000円

 


本作はメガドライブ初の男子プロレスを題材としたゲームである。
(初のプロレスゲームは「キューティー鈴木のリングサイドエンジェル」)
オリジナルは1989年にアーケードで登場した同名ゲーム。

 


▲アーケード版の画面
アーケード版はプロレスゲームで縦画面を採用した珍しいタイトルで、
キャラクターが大きくダイナミックなのが売りだった。

 


メガドライブ版は当然、横画面でアレンジされているが、
それほどイメージの変わらない良移植だと思う。


離れた状態でAボタンがナックルパンチ、Bボタンがハイキック。


Cボタンを押すと自ら組み合う。
組み合ったあとAボタン連打でハンマースルー。
Bボタン連打で投げ技を行う。
連打が相手より遅いと相手の技が成功する。
ハンマースルーの後は返ってくる相手に合わせて
ドロップキック、ラリアット、ショルダースルーなどを当てられる。


投げ技は連打に勝利したときに押している方向ボタンにより
ホディスラム、ブレーンバスター、パイルドライバーという技に変化。
倒れている相手の近くでAボタンを押すと相手を立たせる。
Bボタンだとストンピング


Cボタンはフォール。
相手にフォールされたら連打で肩を上げる。
相手に打撃を連続で当てるとピヨリ状態となる。
このときCボタンでバックを取る。
バックを取ったあとに攻撃ボタン連打で強力な技を出せる。
バックドロップ、ジャーマンスープレックスなど。

 

相手の体力がゼロの時に投げ技を成功させると、
必殺技(ハイジャンプのハイルドライバー)を決めて自動的にフォールに入る。


場外に落とされてイスで攻撃される事もある。

キャラクターパターンの節約のためか、
リングの上方向と下方向に移動すると、アングルが180度反転したものに切り替わる。
アーケード版だと切り替わるときにグルッとリングが回転する演出があったが、
アーケード版は無理矢理で変な感じだったのでカットして問題無かったと思う。

 


名もなきモヒカンレスラーを倒すと、
全米サーキットへ旅立つ。


ミネアポリス、サンフランシスコ、ニューヨーク、ダラス、マイアミの5箇所に
それぞれレスラーが待ち受けている。
どこでも好きなところから挑戦できる。
タイトルマッチとノンタイトルマッチがあり、
ベルトを持っているレスラーの方が当然強い。

 


俺様はチャンピオンのいるダラスでTITAN MORGANに挑戦した。
TITAN MORGANはゲームのパッケージにも描かれているハルク・ホーガン似の選手だ。


なんとかベルト奪取!

 


続いてはマイアミのNIM ROD FALCON


マスクしてるぐらいしか共通点無かったけど、モデルはミル・マスカラスかな?

 


次はニューヨークのDON DAMBUSTER


こちらはわかりやすい。ザ・ロードウォーリアーズのホークがモデルだ。


フィストドロップの再現度高い。

 


5戦目はミネアポリスMR.Jを選択。
あまり特徴が無いけどガスパーズがモデルかな?

 


6戦目は最後の拠点サンフランシスコのSLEDGE HAMMER


こいつはブルーザ・ブロディがモデル
余談も余談だが、2001年にザ・スレッジ・ハンマーというレスラーが
新日本プロレスに来日したけど、その後どうしてるかなー。
日本では全然売れなかったな・・。

 


SLEDGE HAMMERに勝つと2本目のベルトを奪取して2冠王に。

 


すると7人目の相手として
BUCKSKIN ROGERSというレスラーが挑戦してくる。


モデルレスラーはよくわからない。

 


最後の相手としてGRAND KONGというレスラーが挑戦してくる。


こいつもモデルレスラー不明。


使いまわしだけど、ブロディのキングコングニーや
ホーガンのギロチンドロップを使ってくる。


勝利してエンドロールへ。

 

PLANNING DIRECTOR
TETSU

CHIEF PROGRAMMER
FUNKY GEORGE

ASSISTANT PROGRAMMERS
SOUL DUKE
DICK'MAPHINE

GRAPHIC DIRECTOR
H.N. HAMMER

SOUND COMPOSER
ANUPON

SPECIAL THANKS
WRESTLE WAR ARCADE STAFF
MAY
TURIMAIL DUKE KIM

 

主人公の名前はブルース・ブレイドだが、
どう見ても日本人だし、
黒のショートタイツという伝統のストロングスタイルを思わせる。
ではそのモデルは誰かという話になるが、
キックなどは前田日明高田延彦を思わせるが、
試合スタイルはオーソドックスでUスタイルではない。
おそらく明確なモデルはなく、ジャパニーズスタイルの集合体なのだろう。
原作ゲームをデザインした人はジャンボ鶴田の大ファンだったらしいが。

連打が速ければ勝つシステムは多くの人の低評価を生んでいるが、
家庭用でこれほど大きくキャラクターを描いたプロレスゲームは存在せず、
ダイナミックなモーションで技が決まるのはプロレスファンとして楽しかった。
また、そのモーションも実際のプロレスをよく研究して描かれていて、
美しい動きだ。
だから操作していても楽しいんだ。
本作はコーナーポストからの技、関節技など、
プロレスにとって重要な要素が無く、技自体少ないのだが、
オンリーワンの魅力でそれらを補っていたわけだ。

このゲームで俺様が好きなのはハイキックとストンピング
ハイキックが相手のアゴにスマッシュヒットしたときの気持ち良さと、
倒れた相手にガスガスとストンピングを連打で叩き込む爽快感。
好きだなぁ、俺様。

それと本作には対戦モードがあるのだが、
習熟度ではなく連打の勝負になるので、ライトな対戦が盛り上がった。
当時、通っていた専門学校にメガドライブと本作を持っていって、
放課後に同級生と対戦したのを覚えている。


本作の対戦モード、1P側はブルース・ブレイドしか選べないのは残念だった。


さて、本作で気になるのはやはり
ハルク・ホーガンの写真をそのままトレースしたであろうパッケージ絵だろう。


ハルク・ホーガンぽい絵を描くならともかく、
そのまんまを(無許可で)トレースするなんて
著作権がゆるい時代」の一言では
かばい切れないぜセガ(^^;

この頃、ハルク・ホーガンはWWFですでにレジェンド級の存在で、
世界で最も有名なレスラー。
さすがのセガアメリカ本国では訴えられるかも知れないと思ったのか、
ホーガンの顔を差し替えてリリースしたのだったw


(いや、日本でもアウトだからw)

 

ちなみに原作のアーケード版でも
セガはその豪胆さを見せているが、あまり知られていない。
こちらはアーケード版のエンディング画像。


1984年にAWA世界ヘビー級王座を賭けて
ジャンボ鶴田ニック・ボックウィンクルをバックドロップで投げたシーンを
そのまま(たぶん無許可で)利用している(^^;

 


▲こちらが実際のシーン