チャンピオンレスラー
(タイトー)
1990年12月14日/プロレス/6600円
本作は当時のプロレスゲームでよく見られた
アメリカンプロレスを題材としたプロレスゲームである。
なぜアメリカンプロレスなのか?
これは推測であるが、グランドやグラップリングが中心だった日本のプロレスよりも、
殴る蹴るの派手な展開で、
見た目のギミックもデフォルメの効いているアメリカンプロレスの方が、
アクションゲームに落とし込みやすかったからなのではないかと思う。
本作は1989年にアーケードで登場したプロレスゲームの移植である。
俺様はこのアーケード版が好きで、
PCエンジンへの移植を知って期待して発売日を待っていた。
本作は1人から4人まで一緒に遊ぶ事ができる。
(タッグマッチはプレイヤーが2人以上いないと遊べない)
ゲームをスタートすると8人のレスラーの中から操作するキャラを選択する。
ではその8人をご紹介しよう。
R.GARNER
ビジュアルからしてもろにスタン・ハンセン。
必殺技もラリアットとなっている。
M.RASTAN
タイトーのゲーム「ラスタンサーガ」の主人公ラスタン。
パワーボムを使い、そのままフォールする事ができる。
当時のプロレスゲームとしては珍しい。
M.DECKER
アンドレ・ザ・ジャイアントっぽいレスラーだが、
それほど巨漢ではない。(スペック的に無理だったんだろう)
ネックハンギングツリーやベアハッグを使う。
G.SAMURAI
日系レスラー。
容姿は橋本真也に似ているが、ファイトスタイルは違うし、
この当時、橋本はまだネームバリューが無い時代なのでモデルではないと思う。
N.PUNKS
モヒカン頭のペイントレスラー。
いかにもアメリカにいそうなステレオタイプのレスラー。
B,MACHINE
豹のマスクを被った黒人レスラー。
ダイビングヘッドバッドを使う。
J.CARBON
スピーディな動きを魅せるハイフライヤー。
アーケード版ではジミー・スヌーカーに似ていたが、
PCエンジンではイケメン白人レスラーに変わっている。
COBRA.B.JOE
タイガー・ジェット・シンに似た反則主体のレスラー。
噛みつきや火炎攻撃なども使う。
IボタンもIIボタンも攻撃ボタン。通常キックやパンチが割り振られている。
同じ方向を2回入れると走り、
そこから攻撃ボタンを押してドロップキックなどを繰り出す。
そのまま場外ダイブへも繋げられる。
コーナーへと方向を入れると登って上から攻撃も出来る。
このゲームは相手の状況や立ち位置で同じボタンでも技が変化するのだが、
相手が倒れていると自動的に飛び上がってエルボードロップなどを繰り出す。
これ連打してると勝手にピョンピョン飛んでしまい、
ゲームの大味感を増す要因の一つになってしまっている。
また、相手に近づくと自動的にロックアップし、
方向+ボタンで投げ技を繰り出せるのだが、
このゲーム最大のシステム的な欠点であるパワーシステムが問題になってくる。
投げ技が成功するかどうかはパワーメーターの上昇値が関係するのだが、
このパワーメーターは方向ボタンをガチャガチャ動かし続ける必要がある。
技を決める方向ボタンをガチャガチャしなければならないという事は、
狙った技をなかなか出せないということ。
また、ゲーム中でずっとガチャガチャするプレイになるため、
かなり指が疲れる。
当時俺様はこのゲームをプレイし過ぎて親指の皮が破けた事がある。
さらにこのゲーム、必殺技を効率的に当てないと、相手の体力が全然減らない。
(オマケに回復までしやがる・・)
小技ばかりではどんなに攻撃を当てていても
時間切れ引き分けにすぐなる。
キャラを変えて何回かドロー決着になったあと、
COBRA.B.JOEで火炎攻撃がI+IIボタンで出る事を発見した。
これを使って連戦連勝できるようになったぜ。
そして7人目のN.PUNKS戦はタイトルマッチとなる。
タイトルマッチになると試合前にセクシー姉さんが花束を渡してくれる。
そしてチャンピオンになるが、
同じ選手とリターンマッチをする事になる。
リターンマッチでは勝ってもセクシー姉ちゃんは用意されていない(^^;
(リングアナがベルトを手渡すだけ)
そしてドリームマッチと称して隠しレスラーが登場。
その相手は「KING THE BRUTE」。
ブルーザー・ブロディをモデルとしたレスラーである。
KING THE BRUTEに勝利するとセクシー姉ちゃんに花束貰ってエンディング。
2周目は無し。指疲れた~。
DIRECTOR
M.HATANO
PROGRAMER
K.IGARI
T.MOMOI
N.MIKAMI
SOUND
H.OGURA
TARCHIN1990
GAME DESIGNER
S,NAKADA
M.SUZUKI
CHARACTER
TARCHIN1990 N.OKUZAWA
THANKS
I.KASAI
K.TANUMA
M.KOBAYASHI
K.MORIYAMA
T.YOSHIOKA
.... & YOU
ビジュアル的には1年半前に発売していたファイプロ1作目よりは華があるが、
大味なシステムが足を引っ張ってしまう結果となった。
また、アーケード版が好きだった俺様にとっても残念な移植で、
アーケード版の魅力となっていた入場シーン、マネージャーの存在、
金網デスマッチ・・などの要素がバッサリ削除されており、
チマチマしたゲームに成り下がっているように感じたものである。