集中攻略『うる星やつら ラムのラブリーチェイサー』


発売元:ポプコムソフト
発売時期:1986年4月
定価:テープ版4300円、ディスク版6800円

 

2022年10月。
アニメ「うる星やつら」がリメイクされる。
そこで今回はそんな「うる星やつら」の名作ゲームを集中攻略してみた。

 

パソコン雑誌「ポプコム」が開催した第2回ゲームプログラムコンテストで
最優秀賞受賞作品を商品化したものである。
作者は榊原清之さん
88版はFM-7からの移植で、
移植プログラムはポプコムの編集部で担当したのだとか。

高橋留美子先生の名を一躍世間に知らしめたアニメうる星やつら
パソコンにおいてもよくCGで「うる星やつら」は題材にされていた。
特に漫画と同じ出版社である小学館の雑誌「ポプコム」は「うる星やつら」色が強く、
紙面の中にラムのCGが印刷されたカセットレーベルが
よく掲載されていた事を記憶している。
そんな大人気の「うる星やつら」だが、
ファンでもこのゲームをやった事があるという人は少ないだろう。

 

立ち上げるとまず聞かれる。
「タイトル画面を表示しますか?」
そしてゲームをはじめるとまた聞かれる。
「コーヒーブレイク画面を見ますか?」
なんて謙虚なキャラクターゲームなんだ。(^_^;

 

このゲームはうる星やつら」のキャラクターを使ったパズルゲームだ。
まずこの画面で登場キャラクターを見て欲しい。

凄く小さなドット絵でちゃんと各キャラクターが描き分けられているのは凄いw
これらのアイコンは男キャラと女キャラで属性が分かれている。

 


こちらステージ1。
操作するのはラムのアイコン。
このラムのアイコンを諸星あたるのアイコンに隣接させればステージクリアである。
だがもちろん一筋縄ではいかない。
てきとうにラムを誰かのアイコンの隣に移動させてみる。
女キャラの隣にいっても何も起こらないが、
男キャラとラムが隣接すると、そのアイコンがくっついて一緒に移動するようになる。
そしてその男キャラが女キャラと接触すると女キャラがくっつく。


これがこのゲームの特性。
男のアイコンには女アイコンが、女アイコンには男アイコンがつく。
こうして大きな塊になっていくと、身動きが取れなくなる。
(ちなみにチェリーは男アイコンではなくただの壁)
くっついたアイコンをラムから分離させるには、
ラムが電撃アイコンと重なればいい。
するとラムだけが解放されて移動できる。
塊が大きくなり過ぎると、
その電撃の位置にすら移動できなくなり「手詰まり」となる。
その場合は「R」ボタンでやり直し。全30ステージ。

あたるのところに行くには、邪魔なアイコンをどける必要があるのだが、
どけ方を間違えるとどんどん身動きが取れなくなる…
このへんのバランスがなかなか良く出来ていて
キャラクターゲームとは思えないゲーム性に突出したシステム構成になっている。

また、“一つの単純な事でも様々な登場人物が絡み合って大騒ぎになっていく”
という原作のフォーマットをここまで記号的に表現できているのは
ゲームをデザインする事の可能性を気づかせてくれる。

 


▲ステージ2

 


▲ステージ3

 


▲ステージ4
だんだん難しくなってきた。
パズル頭が求められる。

 

なお、このゲームには「ロードランナー」のように
ステージエディットモードもついている。


塊がどんどん大きくなる感じはなかなか気持ちいい。
だが、この感覚は何かに類似していないか…。ん…。んん~…。
あっ!!
このゲームは「塊魂」っぽい!!!
わかった!
不思議のダンジョン」が「ローグ」からアイデアを発展させた内容であるように、
塊魂」は「うる星やつら ラブリーチェイサー」の発展形だったのだ!!
(無理矢理な推測)

 

アニメリメイクを記念して、
このゲームも今のグラフィックでリメイクしたらいいのに。(無茶)