出たな!!ツインビー
(コナミ)
1992年2月28日/縦シューティング/6800円
「ツインビー」は1985年にアーケード向けに発売された
縦スクロールシューティングゲームだが、
翌年の1986年1月にはファミコンに移植され、
以後は家庭用の人気作としてシリーズを重ねていった。
ところが俺様はこのツインビーシリーズをそれほど好きでは無かった。
というのもツインビーのパワーアップシステムが腑に落ちていなかったからだ。
ツインビーはステージ中に登場するベルを取得してパワーアップするのだが、
それが何のパワーアップなのかはベルの色で判別しなければならない。
これが覚えられない。直感的ではない。
一般的なシューティングのパワーアップはシールドだったら「S」、
ボムだったら「B」といった具合に、
ある程度はその中身がわかる工夫がされており、ツインビーより優れている。
また、そのベルだが、撃つと弾かれて色が切り替わる。
敵を撃っている間にベルにも当ててしまって、
欲しいパワーアップがなかなか取れない。
つまるところ、ツインビーは自機強化の難易度が他のシューティングよりも高く、
ストレスポイントになっていた。
1991年2月にそんなツインビーシリーズがアーケード向けに新作を出した。
それが「出たな!!ツインビー」であった。
システムこそ俺様の嫌いなツインビーのままだったが、
それを補って余りある美しいマップビジュアルだった。
スタジオジブリ映画のような世界観で構築されたそれは、
プレイ意欲へと反映された。
▲アーケード版
1991年12月、そんな「出たな!!ツインビー」が最初に移植されたのは
パソコンのX68000だった。
これがまた素晴らしい移植で、アーケード版の美しさを家庭で楽しむ事が出来た。
それだけに68版をプレイした俺様は、
そこから4ヶ月後に登場したPCエンジン版は眼中に入らなかった。
そんなPCエンジン版を今回、初めてちゃんと最後までプレイした。
アーケード版は4:3のモニターを縦に使ったゲームであったが、
PCエンジン版は当然ながら横長である。
また、テレビの横幅も削らずにステージ表示に使っているため、
縦の表示領域がとても狭いゲームになっている。
(半分ぐらいに思える)
▲アーケード版
▲PCエンジン版
▲アーケード版
▲PCエンジン版
なのでプレイ感覚はかなり変わっているだけでなく、
ビジュアルの美しさもアーケード版のインパクトがだいぶ薄まっている。
また、大きなところでは特徴的だったゲーム中のボイスがカットになっている事と、
ステージ6「イーバの神殿」がまるまるカットになっている事。
ちなみにアーケード版のステージ6はコチラ。
▲アーケード版
アーケード版ではラスボスを倒したあとにスタッフロールだけ流れて、
2周目がすぐに始まり、2周目の最後にエンディングとなるが、
PCエンジン版では1周目でエンディングが流れた。
2周すると何かが変わるかも知れないが、
2周はツライので確認できた人がいたらコメント欄に情報求む。(^^;
ありがとう ツインビー
ウインビー グインビー
あなた達の努力のおかげで
惑星メルに平和がよみがえりました
あなた達の勇姿は後世まで
たたえられるでしょう
PRODUCER
K.KITAUE
DIRECTOR
Y.YAMADA
PROGRAMER
ASUTY.S
IGA
DESIGNER
M.SUZUKI
BAN.
SOUND
METAL YUHKI
KIYOSHI MU
SPECIAL THANKS
M.KURONO
M.SAITOU
S.HAYASHI
ARCADE TEAM
GIKEN NO MINASAN
「パロディウスだ!」のようにPCエンジンならではのオマケ要素があるわけでもなく、
X68000ユーザーにとっては不要な一本だったが、
68の普及台数は15万台程度。
プレイステーションで「出たなツインビーヤッホー! DELUXE PACK」が出るまでは、
家庭用ゲーム機で遊べる唯一の「出たな!!ツインビー」だった事を考えると、
存在意義は十分あったのではないだろうか。
最後にステージクリア時に表示される扉絵をご紹介して終わろう。