わが青春のPCエンジン(128)「魔動王グランゾート」

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魔動王グランゾート
(ハドソン)
1990年4月6日/サイドビューアクション/6500円
PCエンジンスーパーグラフィックス専用タイトル

 

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魔動王グランゾート」は1989年4月から1990年3月まで放送されていたアニメ。
魔神英雄伝ワタル」の後番組として始まった。
広井王子が原作であり、
「等身の低いロボットに乗り込む少年達の冒険を描く」という点で類似点が多い。
魔法というファンタジー色の強い要素を入れてワタルと差別化していた。

 

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そんな「魔動王グランゾート」がPCエンジンSG専用タイトルとして発売された。
PCエンジンSG本体と同時発売されたのは「バトルエース」のみで、
4ヶ月ぶりに登場した2本目の専用ソフトという事になる。
俺様はアニメの「魔動王グランゾート」が好きで毎週見ていたので、
本作のゲーム内容も気になってはいたが、
本作と「バトルエース」のためだけにSGを買うのはあまりにハードルが高かった。
(結局SGは最終的にも5本しか専用ソフトが出なかった)

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ゲームがスタートすると、特になんのデモシーンもなく、
いきなりどこかの大地に放り出される。
Iボタンでジャンプ、IIボタンで攻撃。
RUNボタンで3体のロボットが切り替えられる。

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グランゾート
攻撃は剣なので射程距離が短いが攻撃力が強い。
剣で敵の弾を切り落とす事もできる。
しゃがみながら攻撃ボタンを押しっぱなしにすると
MPを消費し地震を起こす事ができる。

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アクアビート。
攻撃は鎖。グランゾートの剣よりやや射程が長い。
攻撃ボタンを押しっぱなしにするとMPを消費しながらバリアを張る。

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ウインザード。
攻撃は弓矢。唯一の射撃が出来るロボットなので、攻撃は一番ラクだ。
ジャンプボタンを押しっぱなしにするとMPを消費しながらホバリング可能。

 

ゲーム中のアイテムで2段階までパワーアップが出来る。
また、銀色に変化して一度だけ攻撃に耐えられるアイテムや、
金色に変化して一定時間無敵になるアイテムなどもある。

このゲーム、画面に対して操作キャラが大きいゲームなのだが、
なんとライフ制ではなく一撃でミスになるゲームである。
先に進むほど狭い通路を進むのだが、敵はお構いなしにをはいてくる。
また、キャラがデカいのでマップの見える範囲も相対的に狭く、
スクロールした直後に敵が目の前にいて殺されたりする。
ステージは迷路のようになっており、ゴールを目指してさ迷う構成。
しかも残機が無くなるとゲームオーバー。
コンティニューは無い。
地獄である。
難易度が高すぎて、どこからか再調整の指示があったのだろう。
ステージ中に1UPアイテムがヤケ糞のように落ちている。
残機が増えたからといって難易度が下がるわけではないので、
生き地獄である。

それにしても、プレイヤーはどこで誰となんの目的で戦っているのだろう?
敵はアニメと同じ「邪動族」なのだろうか?
アニメの詳細を全然覚えてないからよくわからない・・。

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GAME DESIGNER
KYON KYON

CHARACTER PROGRAMER
KAKUMA ABE

SYSTEM PROGRAMER
TAKASHI OKA

GRAPHIC DESIGNER
KAZUYUKI TAKIMOTO

SOUND DESIGNER
NORIHIKO YAMANUKI

ART EFFECT
TAKAKO MOROI

MANAGEMENT
HIDEMITSU OKINAKA

SPECIAL THANKS
KENTA MATSUMOTO

ORIGINAL STORY
OJI HIROI

SCENARIO OBSERVER
CYOJI YOSHIKAWA

PICTUER ADVISER
YOTAROU AIBA

SOFT OBSERBER
EIJI HIROI

TECHNICAL ADVISER
TOSHINORI OYAMA
ISAMU IZUMI

GRAPHIC ADVISER
KOHJI MATSUURA
TOSHIO OKAMOTO

ART MASTER
SAITO KEI

HELP ASSISTANCE
MITSUHIRO KADOWAKI

MAIN PROGRAMER
KEN HASEGAWA

COOPERATION
RED COMPANY
SUNRISE

DEVELOPMENT
MUTECH


ストーリーフォローがゲーム中にまったくされないどころか、
アニメの登場人物などもまったく描かれる事無くゲームは終わる。
ゲームを開発したのは「ミュウテック」という会社。
ゲーム発売がアニメ放送終了の1ヶ月後。
開発期間が半年ぐらいだとしても、アニメの資料が足りず、
ほぼロボットのデザインと設定だけを頼りにアクションゲームを作った事が伺える。
また、「SG専用ゲームを早く揃えたい」「アニメ人気があるうちに発売したい」
といった思惑がハドソンにはあったはずで、
突貫工事で作らされたタイトルではないかと推測する。

それにしてもスタッフロールに「SCENARIO OBSERVER」という役割の人がいるが、
このゲームのどこに
オブザーバーするシナリオがあるんだよ(^_^;;