ランボーIII
(セガ)
1989年10月21日/アクション/5500円
日本では1986年6月11日に公開された
映画「ランボー3 怒りのアフガン」のゲーム化となる。
タイトルである「ランボーIII」は原題であり、
おそらくは海外向けをメインにした商品ではないかと思う。
(本作の2ヶ月前に北米でメガドライブの海外版「Genesis」が発売になっている)
なお、海外では1988年12月に
マスターシステム向けに同じ映画を題材にした同名ゲームが出ているが、
そちらの内容は「オペレーション・ウルフ」そっくりなガンシューティングであり、
本作とはまるで違うゲームである。
ランボーのゲームと言えば、
パソコンゲームの「スーパーランボー」が記憶に新しい。
「スーパーランボー」はあの「メタルギア」より先に
ステルス要素を取り入れたゲームだった。
たった一人で敵地に潜入し、
敵に見つからないように先手撃破していく。
そして大量の敵に囲まれたら火力で殲滅。
いかにもランボーらしいゲーム性であったが、
本作は特にステルス要素は明示的には採用されていない。
(敵単体に背後から近づくと撃ってこない・・といった程度)
ゲーム開始前。
トラウトマンがソ連軍に捕まる。
つまりランボーがトラウトマンを救出するのが目的ってわけだ。
映画のストーリーから引用すると、
トラウトマンはランボーのベトナム戦争時代の上官。
1作目から登場しており、3作目では
ソ連軍の残虐行為が行われているアフガニスタンに現地調査に行っており、
そこで捕虜になったという流れ。
つまりゲームの舞台はアフガニスタンであり、
敵対勢力はソ連軍である。
ゲームは全6ステージでそれぞれミッションが示される。
ミッションによってクリア条件が異なる。
このあたり、展開が一辺倒にならずに面白い。
ミッション1「敵領土へ侵入せよ」
最初のミッションは道なりに進んでいけばいい。
画面はトップビューで、
ボタンは武器切り替え、特殊武器攻撃、マシンガン攻撃という設計。
特殊武器はナイフ、弓矢、時限爆弾という構成。
ナイフは無限に使える。アイテムが出やすい。
弓矢は直線に飛んでいき敵を貫通する。
ボタン長押しでタメると破壊力が増す。有限。
時限爆弾は設置した5秒後に爆発する。有限。
アイテムは弓矢補充、時限爆弾補充、残機補充の3種が落ちる。
マシンガンは最初から装備していてボタン押しっぱなしで連射。
弾道は多少広がりがあり、弾切れやリロードも無いので万能。
その気になればほぼマシンガンだけでクリアできる気がする・・。
マップの最後にあるバリケードは、
降り注ぐ弾を避けながら爆弾を設置して壊そう。
すると視点がランボーの後方視点に変わり、
ヘリを撃墜するモードになる。
照準をヘリに合わせ、ボタン押しっぱなしでパワーをタメて矢を放つ。
一定のダメージを与えるとヘリが爆発してクリアだ。
照準と一緒にランボーも左右に動くので、ヘリからの攻撃を避けよう。
(ヘリの攻撃を受けるたびに残機が1つ減る)
ミッション2「秘密工作員を救出せよ」
マップを探索して3箇所の牢を見つける。
牢を爆弾で破壊すると「わたしは秘密工作員ではない!」と主張してくる。
秘密工作員は3箇所目にいる。
秘密工作員を救出すると、
「あと2分後に爆発する。早く脱出しろ!」
などと言われてカウントダウンが始まる。
2分以内に出口に辿り着かなければならない。
最後の牢を開ける前に出口の位置を確認しておこう。
ミッション3「武器格納庫へ侵入せよ」
武器格納庫を攻撃して敵の動きを陽動させる作戦らしい。
ジャングルのようなところを道なりに進み、
最後にバリケードを破壊すると後方視点モードに。
今回の標的は戦車。
ミッション4「すべての武器を破壊せよ」
迷いやすい構造になっているマップを探索し、
「SEGAと書かれているコンテナ」などを破壊する。
破壊率が%で表示されているので、あとどのぐらい残っているのか確認できる。
100%破壊したあとに出口へ到着するとクリア。
ミッション5「要塞へ侵入せよ」
ここは道なりに進めるマップだが、
突然戦車が画面内に出現して撃ってくるので、
敵配置場所を覚えないと進みづらい。
最後は後方視点モードでヘリ2機を撃墜する。
ミッション6「トラウトマン大佐を救出せよ」
最終面は広いマップをさまよってトラウトマン大佐の捕まっている牢を探す。
だだっ広いし、行き止まりも多い。
ここで注意したいのは、ミッション5までは何度もコンティニューが出来るのだが、
ミッション6はゲームオーバーになったらタイトルへ戻ってしまう。
残機が減らないように慎重に探索しよう。
トラウトマン少佐救出後に、
ヘリ&戦車を撃破するとエンディングへ。
THE BATTLE IS OVER...
THE PEOPLE OF THESE TWO COUNTRIES WILL PASS DOWN
THE EXPLOITS OF THIS BATTLE FOREVER,
AFTER A TIME,
THE CONFLICT BECAME BOGGED DOWN,
THE SOVIET ARMY,
FEARING A SECOND VIET NAM,
DECIDED TO WITHDROW ALL OF THEIR TROOPS.
ONCE AGAIN,
PEACE RETURNED TO AFGHANISTAN.
THE WOUNDS FROM THIS CONFLICT WILL NOT HEAL QUICKLY,
POSSIBLY NOT EVER.
このエンディングはノーマルエンドで、
コンティニューを一度もしないと真のエンディングとなる。
それは諸君らの腕で確認してくれたまえ!
本作はコンパクトにまとまっているし、難易度も高くないので、
プレイしやすい佳作ゲームに仕上がっていたね。
ここで余談。
セガが開発したものの任天堂とのトラブルで
発売する事が出来なかったメガドライブ版「テトリス」。
そのテトリスは秋葉原で海賊版として売られている事があった。
そしてなぜかそのソフトには
テトリスと「ランボーIII」が2本セットで収録されていた。
なので「ランボーIII」を思い出すと海賊版テトリスを同時に思い出すのであるw