わが青春のPCエンジン(117)「ダブルダンジョン」

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ダブルダンジョン
(ナグザット)
1988年9月14日/ピンボール/5500円

 

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俺様が小中学生の頃。
友達が家に遊びに来ても、2人で遊べるゲームというのは限られていた。
特に俺様が持っていたPC-6001mkIIというパソコンでは、
1人で黙々と遊ぶゲームばかりである。
俺様が当時パソコンで遊んでいたゲームに
「ザ・ブラックオニキス」という3DダンジョンRPGがあった。
その日は友達が3人遊びに来ていた。
誰が言い出したのか、この「ザ・ブラックオニキス」を
4人で遊んでみようという事になった。
もちろん4人プレイなどというモードは無い。
4人パーティを編成し、それぞれ相談しながらダンジョンを進み、
バトルでは自分のキャラクターのコマンドは担当者が決める。
あの頃のRPGなんてシンプルで、やる事は決まってしまうのだが、
そんな遊びはした事なかったから、その日はとても盛り上がった。
ダンジョンを相談しながら進んでいくのも新鮮だった。
マッピング役がナビしたりしてな。
「俺そろそろ体力少ないからいったん街に帰ろうぜ」とかな。
そんな記憶も忘れかけていた頃、
PCエンジンで2人同時に3DダンジョンRPGを遊べるゲームが登場した。
それがメサイヤの「ダブルダンジョン」である。

 

まずプレイ人数を選択。
本作は2人同時にプレイできる事が売りにはなっているが、
1人でもプレイ可能だ。
続いてステージを選択。

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22ステージある。
7ステージ以降は6ステージまでのパスワードが無ければ入れない。
今回はステージ1をプレイしてみる。

 

ステージ1「財宝を探して」
<プロローグ>
王国に古くから伝わる財宝が消えた。
王は、ダンジョンに漂う妖気を感じ、
多くの戦士を送り込んだが、いまだ誰も帰った者はいなかった。
ここに新たな戦士が選ばれた。

 

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ゲームがスタートするといきなりダンジョンからスタート。
方向ボタンで前後左右に移動しダンジョンの中を進む。(オートマッピングは無い)
この移動がとてもスピーディで心地良い。

キャラエディットや街などの概念は無い。
ダンジョンを進んでいくとモンスターが出現。

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出来る事は「こうげき」するか「アイテムを使う」のみ。
(魔法などの概念は無い)
負けそうになったらその場からいつでも離れられる。
勝利すると経験値とお金が手に入る。
経験値が一定値に達するとレベルが上がる。
バトルに負けるとお金が0になってスタート地点に戻される。

 

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ダンジョンの中には装備品を売っている店や
体力を回復する宿屋がある。
装備品さえ購入してしまえばお金は攻略に必要無いので
バトルに負けるリスクはほぼ無くなる。

 

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ダンジョンのどこかにキーが隠されている。
それを見つけるとボスのいる部屋へ入れる。

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ボスを倒せるレベルと装備が整ったらボスと対決。
ボスに勝利するとステージクリア。
エピローグを読む事ができる。

<エピローグ>
妖気はミミックによる呪いのためであった。
ミミックは前の王が封印しダンジョンに閉じ込めていた。
だが長年の恨みからか封印が解けてしまったのだ。
財宝は無事、王の元へ戻った。

 

2人でプレイする場合は、ダンジョン画面が2枚開き、
それぞれ先にクリアする事を競ってプレイを進める事になる。
また、ダンジョン内で一方のプレイヤーに遭遇すると戦う事が出来る。
つまり直接攻略を邪魔できるってわけだ。
あえて相手のいる場所を積極的に探して邪魔しまくるプレイをすると
けっこう白熱する。
ここがこのゲーム一番のポイントだろう。

別のステージを遊ぶと、またレベル1から始まる。
このゲームは成長要素もダンジョンクリアのための要素でしかなく、
RPGというより“迷路早解きゲーム”といった感じ。
攻略中のシナリオ展開がまったく無かったり、
攻略に多様性が皆無なので、
1人で遊んでもたいして面白くない(^^;
また対戦ツールとして考えるとレベル上げの作業が凡長である。
だが新しいゲームの楽しみ方を模索しようとした
大いなる実験作として評価したい。