ザ・ブラックオニキスの謎

ザ・ブラックオニキスと言えば
国産コンピュータRPG第一号という記念碑的ゲームソフトである。
(海外産RPGはすでに日本のPCに移植されていた)
だが、当初はその“日本初”をあまり売りにしていなかったのではないか?
という疑問が出てきた。
それを証明する写真がコチラ。

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おわかり頂けただろうか?
こちらは最初に登場した
PC-8801版『ザ・ブラックオニキス』のパッケージ裏表紙である。
ここにはこのように書かれている。

アメリカンファンタジーロールプレイングゲーム JAPAN VERSION
(のちに発売されたPC-6001mkII版にはこのコピーは無くなっている)

受け取り方によっては
アメリカで定番のRPGを日本で作ったらこうなりました」と取れなくもないが、
これ見たらアメリカ産ゲームを日本向けにローカライズしました」と読めてしまう。
真相はこうではないか?
まだどこも作っていない国産RPG。
日本で本当にちゃんと面白いRPGが作れるのかまだ誰も判断できない。
それを大々的に宣伝する事は売上にとって逆効果では?
そう考えたので、
当初はアメリカのゲームという事を暗示させるキャッチコピーにしたのでは?
まあ、実際は国産と言っても、
このゲームを作ったのは日本人じゃないのが余計に複雑なんだけども。(^^;
(インドネシア系オランダ人のヘンク・ブラウアー・ロジャース氏)

BPSって会社も日本の企業かどうかよくわからなかったもんね、当時。
もともと本作は光栄から発売されるゲームだったらしいけど、
光栄社長の提案でBPSを設立して自社販売という形にしたらしいね。
光栄も自分のところで出す決断をしていれば
「日本で初めてRPGを発売した会社」になれたのにね。

ところでこの機会に長年の疑問も一緒に書いておこう。
PC-8801『ザ・ブラックオニキス』のテープ版は2本組。
1本はプログラムデータで、もう1本はユーザーデータを記録するテープなんだけど、
これの名称が“ローレムテープ(Rollemテープ)”となっている。

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ローレムテープって一体どういう意味なの?
Rollemなんて単語は英語にないみたいだし・・。