消えゆく新宿のソウルフード「モンスナック」

「カレー番長への道 ~望郷編~」 の第111回でご紹介した「モンスナック」。
新宿で書店が入る紀伊国屋ビルが建ったのは1964年。

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そしてそのビルの地下には紀伊國屋ビル地下名店街」があり、
ビルオープンと同時にそこにあったのがスタンドカレー店「モンスナック」であった。

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新宿という地で根付き、新宿のソウルフードとなったモンスナックのカレー。
ところがこの「紀伊國屋ビル地下名店街」だが、
ビルの耐震補強工事のために来月の7月15日で閉鎖となる。
つまり新宿のソウルフードが一つ失われる事になるのである。
(今のところ、別の場所に移転して続けるという話は届いていない・・)

そんな「モンスナック」の味を魂に刻みつけるために、
新宿へ向かった俺様だった。
11時過ぎに到着したのだが、店の前には閉店を惜しむ人がすでに列を作っていた。

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俺様も列に並び、どのカレーを食べるのか考えながら席が空くのを待つ。
壁にはかつて何度も取材されたであろう事を感じさせる芸能人のサインの数々。

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店内はU字カウンターのみ。

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空いた席に案内されて、俺様はシーフードカレー大盛りを注文。
それにゆで玉子追加、そしてコーンサラダ

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コーンサラダは頼むと貰える無料サービス品。
これは絶対頼んどいた方がいい。
やがてカレーがやってくる。

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出ました。カレーの海。
モンスナックは元祖シャバシャバカレーの店。
スープカレーという概念が無い頃から存在するこのカレー。
ライスを海に溶かしてパクリ。
う~ん、味わい深い。
そしてシーフードは具だくさんで本格的。
殻付きのムール貝、ホタテ、エビ、イカ・・。
肉が入ってなくても物足りなさは皆無だ。
キュウリの漬物と福神漬けは常設されているので好きなだけ皿に移す。
それにしてもカウンター内で動き回る中国人のお姉さん、テキパキしててイイネ。
プロだね。閉店したあともこのスキルが活かせるところで働くといいなぁ。
そうこうしているうちにカレー完食。
改めて無くなるのが惜しい“昭和の魂”であった。

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有効期限が閉店日になっている「玉子サービス券」は嬉しい忘れ形見だね(T_T)

 

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隣の「下町焼きそば銀ちゃん」も美味そうだなぁ。
閉店になる店の中にはモンスナックと同様に古くからある
スパゲッティ専門店「ジンジン」もある。
7月15日までまだ1ヶ月半あるから、何度か通う必要がありそうだな。

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ちなみに入り口近くにあるスタンドカレーの「CLOVE」は
工事中も営業するそうである。


余談だが、紀伊国屋ビルの並びにあった伝説の聖地「さくらやホビー館」。
その跡地はアニメイトが入っていたんだけど、
この日見たらファミリーマートになってた・・。

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諸行無常の響きあり。