サンダーフォースIII
(テクノソフト)
1990年6月8日/シューティング/6800円
前作「サンダーフォースII MD」から1年後。
サンダーフォースの名を一気に知らしめるタイトルがメガドライブに登場した。
それが本作「サンダーフォースIII」だった。
第1作目はトップビュー。
第2作目はトップビューステージをクリアすると
サイドビューのゲームに切り替わった。
そしてこの第3作目はこれまでオリジナリティとなっていた要素、
「トップビューによるマップ探索」を思い切って捨て、
サイドビューの強制スクロールシューティングという選択に踏み切った。
これは大きな決断だ。
シリーズのオリジナリティをカットし、
凡庸なシューティングの構成になってしまうのだから。
ところがこの「サンダーフォースIII」はそのハンデを
“ゲームのクオリティ”という力業で跳ね飛ばしてみせた。
ラスタースクロール、高速ステージ、多関節キャラ、巨大なボス、
ノリの良いBGM、上質なグラフィック・・
当時、シューティングゲームで実装したらステータスとなっていた要素が
メガドライブで実現しているその光景に、多くのメガドライバーが驚き、歓喜した。
さらにこのゲームはとある奇跡が起こっている。
当時のビデオゲームで頂点はアーケードゲーム。
コンシューマゲーム機は
そんなアーケードの雰囲気をいかに味わうか?という代替品という側面があった。
そんな世相の中で、本作リリースから6ヶ月後、
「サンダーフォースAC」というアーケード逆移植がされたのだ。
つまり
「このクオリティならばアーケードゲームとしても成り立つ」
と判断されたわけだ。
アーケードの代替品だったはずのコンシューマ向けに作ったゲームが
アーケードに到達した事は誇らしく思えたのであった。
ボタンはショット、武器切り替え、スピード調整の3種。
武器切り替えは前作から継承されたシステムで、
パワーアップカプセルを取得する事で5種類まで増える。
またそれとは別にオプションやバリアーも取得可能。
このゲームが評価されたのは技術的な面だけではなく、
ゲームバランスの良さもその要因になっている。
難易度の高いゲームなのだが、パターンを読めばヌルゲーマーでも先へ進める調整。
「このカレー辛いけど美味いから食べれちゃうよね」的な。
また、ミスして弱体化しても何とか切り抜けられるように調整されている事からも
本作が丁寧に作られている事がわかる。
ステージ2はラスタースクロール。
ステージ3は水中。(浮力あり)
ステージ4は地形が動いて通路の形状が変わるステージ。
・・という具合に、各ステージに特徴があって、
楽しい旅を提供してくれている。
全8ステージ。
全体的にステージ進行中の方が難しく、
ボスは素直な設計のヤツが多い印象だったね。
STAFF
PROGRAM
Izumi Fukuda
Takashi Iwanaga
Haruhiko Ohtsuka
GRAPHICS & DESIGN
Osamu Tsujikawa
Yoichi Muto
STAGE DESIGN
Takashi Iwanaga
MUSIC COMPOSE
Toshiharu Yamanishi
Tomomi Ohtani
SOUND EFFECTS
Naosuke Arai
VOICE
Kaoru
MANUAL
Fumio Sugano
WORDING
Kazue Matsuoka
PRODUCE
Techno Soft