わが青春のPCエンジン(61)「ネクロスの要塞」

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ネクロスの要塞
(アスク講談社)
1990年4月20日/RPG/6800円

 

今回はPCエンジンに参入したアスク講談社の第一弾、
ネクロスの要塞」をプレイしていこう。
ネクロスの要塞」はもともとロッテの食玩
チョコレート菓子に2枚のカードとフィギュアが封入されており、
それらを使ってアナログRPGを楽しめるという面白い商品だった。
こちらは俺様が当時集めたもの。

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残念ながらカードは紛失してしまっている。
この商品を企画したのは、
その後「天外魔境」や「サクラ大戦」で名を馳せるレッド・カンパニーだ。

ロッテの食玩と言えば「ビックリマン」が有名。
PCエンジンは「ビックリマンワールド」とか
ビックリマン大事界」というタイトルが発売済であり、
ロッテ側がビデオゲームへの参入に積極的だったのか、
メーカー側がPCエンジンのターゲットに最適だと思ったのかは定かではないが、
とにかく食玩オリジナルキャラクターのゲーム化というレアなパターンの
PCエンジン3本目という事になる。

 

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我々の世界と違う場所、違う時代…
遥かなる王国、タンキリエ。
突然、この地を不幸が襲った。
黒魔術の帝王ネクロス。
彼は邪悪の化身ネクラーガを呼び出し、この世を征服しようと企んだ。
モンスターの群れが人々を襲い、世界は大混乱に陥った。
そのとき、8人の勇者が世界を救うために立ち上がったのだ。
騎士ナイト、魔法使いマージ、武士サムライ、女戦士アマゾン、
妖精エルフ、小人ドワーフ、蛮人バーサーカー
そして、傭兵マーシナリー。
彼らは勇敢な戦いの末、ついにネクロスを追い詰めた…

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エルフ「ネクロス!もう逃げられないぞ!」

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ネクロス「なにを、こしゃくな!」
ネクロスを倒した!
「ク、クソ…わしは決して死なん!いつかまた復活する!
わしの7人の弟子達が…」
ネクロスが倒され、世の中は平和になったようにみえた…

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8勇者の一人マーシナリーは、
ネクロスを倒したあと、褒美の金貨を持って、
再び気ままな一人旅を始めた。
しかし、酒と博打と女に目が無いマーシナリー。
褒美の金貨も無くなるのが早かった。
ここは、タンキリエ王国外れのリオアウの村。
この小さな村に流れ着いたマーシナリーは、
残ったわずかな金貨も博打でスってしまったところである…

 

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そうこの物語の主人公はマーシナリーだ。
見てくれ、このご尊顔。
出っ歯で顎が割れているw

 

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ゲームはフィールド移動+コマンドバトルで構成されたRPGだ。
町やバトルフィールド間の移動は地図画面で行う。

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シナリオが進むと次のポイントが開かれる。

 

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バトルフィールドを移動しているとエンカウントが発生する。
このバトルシーンがこのゲーム最大の特徴だ。
敵と味方それぞれのターンが来ると、
そのキャラクターの大きな絵が単体で登場し、
画面を激しく動いて演出。

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少々慌ただしい演出で、ネクロスの要塞の魅力を表現し切れているとは言い難いが、
PCエンジンの「ネクロスの要塞」と言うと思い出すのが
この戦闘シーンであるのは間違いない。

 

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冒険を進めると仲間が集まっていき、最大3人のパーティで冒険を進める事になる。

 

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ゲームは7章で構成されており、
各章ごとにパーティの3人が異なる。
2章の主人公はナイトだ。

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敵のアジトに侵入するエピソードで商人に化けるのだが・・

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3人ともハゲオヤジに化けたら逆に怪しいだろっ!(^^;

 

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何かと腹を切りたがるサムライw

 

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第6章でネクロスを倒すが、
第7章で王様から褒美を貰った直後にネクラーガの体内に飲み込まれていた。
主人公のあご割れマーシナリー以外の2人を自由に7人の中から選択できる。
俺様はアマゾンとバーサーカーを選択。
回復魔法持ってるやつ選ばないと苦戦すると思われる。

 

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ネクラーガを倒してエンディングへ。

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気が付くと勇者達はネクラーガに飲み込まれる前のタリキリエ城に戻っていた。
どうやら時間が戻ってしまったようだ…
タンキリエ王「8勇者の諸君。
ネクロスの野望は諸君の働きで未然に食い止める事が出来た。
これも偉大なるヘヴライル神のご加護のおかげじゃ。皆で感謝を捧げよう。
また、8勇者の諸君はワシから直々に褒美をとらす。さあ、うけとってくれたまえ!
エルフ「…さっきは確か褒美を受け取ろうとした途端、
ネクラーガが現れたんだよね…」
うけとりますか?(いいえ)
タンキリエ王「おお、なんと慎み深い!さすが8勇者、あっぱれあっぱれ!
わかった、それではこの宝箱は王国のために役立てるとしよう!
そなたら8勇者に栄光あれ!

 

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「まいどありがとうございます。しめて100Gになります。
…なにィ!カネがねえだと?ふてえヤロウだ!

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「まあまあ、ここはワタシが払いましょう。」
マーシナリー「いやーっ、もうしわけない!
あんたみたいな美人と知り合えてシアワセだなー!」
「クスクス、あいかわらずねえ。」
マーシナリー「え?あっ!あんたは…」

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DIRECTOR
TAKASE SHUNICHI

CO DIRECTOR
ASAKAWA MASAO

DEVELOPPER
XOFDER

ORIGINAL AUTHOR
LOTTE AD. CO.,LTD.
RED COMPANY

SCENARIO
BOKENKIKAKUKYOKU
WAKIAKA TSUGUMI
KATSURA TUKASA

PROGRAM
ITOSU HIROSHI
NAGAI OSAMU
YOSHIDA KENJI
YOSHIDA HIROSHI
NISHIZAWA HIROSHI
NAGASHIMA AKIRA

DEBUG
KATSUMA SATOSHI

ART DIRECTOR
YAMANE TOMOO

GRAPHIC DESIGN
SANUKI TAIRA
OGIWARA YASUKO
ANDOU YUKARI
MIYAJIMA MINAKO
ICHIKAWA KOHEI

COMPOSER
YOSHIKAWA YOICHIRO

PRODUCER
HIRABAYASHI JOJI

PUBLISHER
AMAYA OSAMI

MONITOR
# N.SAT
MR.M
KOYAMA SYUCHI
HAYASHI KAZUYA
MIYAZAWA TAKEAKI
MIZUNO KIYOHARU

SPECIAL THANKS
DR.ARAO
SUZUKI MASAHIDE
SUMIYA MASAMI
ASAYAMA MITSURU
KOBAYASHI HISASHI
NAKAMURA HIROHUMI
FUJII HIROKI
NAGAKI HIROHIKO
SUZUKI KEN
HIROTA RIKO

 

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ゲームの中断は「さいかいのうた」という文字列をメモしなければならないが、
バッテリーバックアップにも対応している。

ゲームシステムとしてはそれほど特殊ではないが、
武器と防具はそれぞれ専用のものが売られており、
何が誰の専用かが表示されていないのは不便だった。
また、魔法も名前から内容を推測するしかなく、
不親切なゲームと言えるだろう。
また、昔のゲームらしく次へ進む前に
同じところを往復してレベルアップに務める必要があるゲームバランスで、
ボリュームに比べて長く感じる。

このゲームが発売した当時、PCエンジンはCD-ROM2が盛り上がり始めており、
特にRPGやアドベンチャーゲームといった演出が重視されるゲームとなると、
「なぜ容量も少なく、ボイスも鳴らないHuカードでRPG出すんだ?」
という偏見の目で見ていた人が多かった。
俺様のまわりのPCエンジンユーザー達からも
それほど話題が上がる事は無かったように思う。

事実、ストーリー演出は少ないアセットパターンで構成された質素倹約ゲームであり、
オープニングやエンディングすらも
単独のビジュアルは用意されていない寂しいものであった。
半面、当時はCD-ROM2最大の問題点であった
「長過ぎる読み込み時間」が存在しない快適RPGという価値は高い
・・と後になって思う。