RPGプレイレポート「少女戦隊エンジェル」


少女戦隊エンジェル
発売元:ポリシー
発売時期:1986年4月
定価:7800円
対応機種::PC-8801
ディスク1枚組

「ポリシー」という名前の会社はあまり馴染みが無いかも知れない。
1984年にロードランナーそっくりのゲーム「ファンキーモンキー」
回転ドアを切り替えてエイリアンを閉じ込める「ドアメイズ」
敵を避けながら画面内の宝を集める
パックマンタイプのゲーム「モンスターランド」など、
一画面固定のアクションゲームを出していた大阪の会社である。
その1984年という年は、「ザ・ブラックオニキス」「夢幻の心臓
ハイドライド」「リザード」などが登場し、
RPGという新しい遊びがパソコンユーザーに衝撃を与えた年であった。
この大きな波に乗り遅れてはなるまいと、ポリシーもRPG制作に着手。
1985年6月にワイアード2」というウィザードリィタイプの
ダンジョンRPGをリリースした。
1作目なのになぜ「2」なのかは謎であるw
"RPGの大きな波がゲーム業界を変える”
その考えは間違ってはいなかった。
1985年には大ヒットパソコンゲームとなる「ザナドゥ」が登場。
RPGというジャンルが広く知れ渡る事になる。
そして翌年の1986年、
ポリシーのRPG第2弾となる「少女戦隊エンジェル」が誕生する。
奇しくもファミリーコンピューターで「ドラゴンクエスト」が登場する1ヶ月前。
トップビューのフィールド移動タイプRPGで主人公が美少女という、
時代を先取りしたゲームが爆誕したのである。
作者はT.Nakatsujiさん。

 


私の名前はROM MASKだ!!
キミは私の挑戦を受けるのだ
キミは3人の少女に命令を与え
砂漠の中にある私の要塞に潜入し破壊しなければならない
そのとき初めて彼女達は戦闘のエキスパートANGELとなるのだ!!
ハッ ハッ ハッ ハッ ハッ ハッ ハッ ハッ!!

 


最初のメニュー画面で3人のキャラクターを作成し、
セーブデータを作る。

このゲームの主人公となる3人のカワイイ少女達をご紹介しよう。


セーラ、カスミ、シズカの3人だ。
清純派のセーラ、ボーイッシュなカスミ、クールビューティのシズカといった感じだ。
名前は3人とも変更可能だ。

 


名前を決めたらボーナスポイントを
LIFE(生命力)、STR(攻撃力)、DEX(敏捷性)の3つのパラメータに振り分ける。
ぶっちゃけどこに割り振ってもたいしてゲーム本編に影響しないだろうw

 


ゲームが開始されるとこんな画面で進む。
少女戦隊エンジェルのかわいい全身絵が大きく画面左に表示。
美少女ゲームとして正しい形である。
その下にパラメータ。
LEVEL、LIFE、DAMAGE、EXPER、名前である。
画面右が真上から見たフィールド。
テンキーで東西南北へ移動できる。

 


ウロウロしていると敵と遭遇した。
エッグマンという名前の戦闘兵みたいだ。
ROM MASKの操るロボットだろうか?
そもそもなんで彼女達はROM MASKの挑戦を受けないといけないのか?
このとき選択できるコマンドは以下の通り。

1.まわりをみる
2.たたかう
3.話しかける
4.逃げる

ランダムでエンカウントするような敵に対しては「たたかう」しか有効ではない。
勝てそうもなかったら「逃げる」を試してみても良い。

戦闘が始まると、誰が戦うか聞かれる。
3人のうちの1人を選ぶ。
その1人が敵に攻撃を試み、その1人が敵の攻撃を受ける。
これで1ターン。
敵のLIFEが0になるまでこれを繰り返す。
敵を倒す事が出来ると、敵を攻撃したキャラのみ経験値が手に入る。
つまり、攻撃に参加しなければダメージは受けにくいが、
成長もしないってわけだ。

このゲームの戦闘はめちゃめちゃ攻撃が空振りになる。
その間にダメージが蓄積される。
そしてなんと恐ろしい事に、序盤、
受けたダメージの回復手段が無い(爆)
2~3回戦闘したら全滅してしまった・・。
どうすればいいかというと、まずは防御力を上げるのだ。

 


スタート地点から北東の位置に4軒の店が並んでいる場所がある。
その一番東側にある「戦闘服ショップ」に入ろう。
(建物に入るのは「5」キー)

ここでは5種類の戦闘服が売っている。

戦闘服A(40ゴールド)

戦闘服B(160ゴールド)

戦闘服C(640ゴールド)

戦闘服D(2560ゴールド)

戦闘服E(10240ゴールド)

まずは所持金で買える戦闘服を着させよう。


購入した服を与えると少女のグラフィックが変化。
なんとこのゲームには着せ替えの萌え要素もあるのだ!

せっかくだから他の店もご紹介しよう。

一番西にあるのは「武器店」

ナイフ(20ゴールド)

ショートソード(160ゴールド)

ロングソード(320ゴールド)

 

隣にあるのが「シールドショップ」

シールドA(80ゴールド)

シールドB(160ゴールド)

シールドC(640ゴールド)

シールドD(1280ゴールド)

シールドE(2560ゴールド)

 

その隣が「アッシャーの武器店」

ビームガン(640ゴールド)

ビームレンズ(1280ゴールド)

ビームソード(2560ゴールド)

 

戦闘服を着たら外に出てウロウロしてみる。
戦闘になるが、敵から攻撃を受けてもほとんどダメージを受けなくなった!
少しずつは減るが、その前にレベルアップするので、体力が底上げされる。
回復はしないけど全滅は免れる事が出来るというわけだ。
そうこうしているうちにお金が貯まるので、さらに強い装備に変えていけば良い。

このゲームで武器や防具が手に入るのはこの商店街だけである。
(戦闘や探索で入手する事も無い)
つまり、お金さえ貯めればここで最強装備になれるのだ。

商店街の周辺には民家カジノもある。
民家で住民に話しかけると攻略情報をくれる。
「たたかう」で倒す事もできるが、
以後訪ねても「誰もいないようだ...」と表示されて情報は得られなくなる。

 


トンプソン(LIFE 2)
暗闇の迷路に気をつけろ!!
最初の暗闇から西3、北8、西6、南8
その先はわからない...


ギルバート(LIFE 2)
暗闇の迷路に気をつけろ!!
東5、北7、西9
その先はわからない...


アキラ(LIFE 2)
暗闇の迷路に気をつけろ!!
東3、南1、東3、北3、西1
これが最後だ...


マッコイ(LIFE 2)
北の方角に墓場がある
セインデモンは悪魔にも天使にもなる

 


カジノではスロットゲームが遊べる。
3枚のパネルを揃えるとお金が増える。
なかなか当たらないので、これでお金増やそうとするくらいだったら
戦闘を繰り返した方が効率的だ。

 


フィールドの北へ進むと、道路が張り巡らされている場所に出る。
道路側へ侵入するとタクシーに乗る事ができる。
いわゆるショートカットだが、フィールドってそんなに広くないし、
道路を渡るたびにタクシーに乗るか聞かれるのでウザい。蛇足要素。

道路地帯からさらに北へ進もうとするとデスマスクが脅してくる。


デスマスク「ここはお前達の来るところでは無い、引き返すのだ!!」

いや待て。
最初に「わたしの要塞に侵入しなければならない」って言ったのアンタやろ。
構わず先に進んで要塞の入り口を発見。


中は地下ダンジョンになっている。
階段を見つけたらカーソルキーの下と上で階層を移動できる。
たまに見つける宝箱にはお金が入っている。


あまり深くまで潜ると体力がもたないので、宝箱を探しつつレベルを上げる。


そうこうしているうちに最強装備を買い揃える事ができた。
この状態になると序盤の敵に対してはほぼ無敵だ。
レベルを上げつつ要塞を探索していこう。

 


要塞の奥でセインデモンと出会う。
セインデモンに話しかけると、
お金と引き換えにダメージの回復と死んだ仲間の蘇生をしてもらえる。
ここにきてやっと体力ジリ貧生活からおさらばだ。
(遅すぎるけど・・)

セインデモンと戦おうとすると背後の通路を通してもらえる。
この通路は序盤フィールドへのショートカットになっている。

 


要塞の中でダイナマイトを10本発見。
「B」ボタンで使用すると、特定の壁を破壊できる。
これを使わないと行き詰まる箇所が存在するので、
ダイナマイトは無意味に消費しないこと。
また使用する前はセーブを忘れずに。
(あてが外れたらロードしてやり直し)

 


要塞の奥へと進むと突然別の場所へワープする場所や
見えない壁に囲まれた迷路を進む場所などが行く手を阻む。
そしていよいよ要塞の中心部へ。


よくぞここまで来たものだ
しかし喜ぶのは早い
もうすぐこの要塞は爆発する!
早く地上に出る事だ!!
運が良ければ助かるかもな

なんとこのゲーム、最終ボスとは戦わずに終わるw
そしてROM MASKの言う通り、来た道を正確に戻る必要がある。


一定の距離を進むごとに爆発に巻き込まれてダメージを受ける。
迷ったら余計にダメージを食らうので全滅も免れないだろう。

なんとか要塞脱出に成功。


よくやった!褒めてやるぞ
ここまで何人も私に挑戦してきたがみんな死んでいった
今回の任務はこれで終わるが戦いは始まったばかりだ!!
次の戦闘までもっと鍛えておけよ
ハッ ハッ ハッ ハッ!


最後にパスワードが表示される。
このパスワードがどんな意味を持つのかは、今後の展開を待つしか無いだろう。

 

さて、これでこのゲームのプレイレポートは終了なわけだが、
本作はめちゃめちゃカワイイ美少女3人組の魅力はもちろんの事、
個性豊かな敵キャラクター達のデザインも目を見張るものがある。
最後に敵キャラクターの一覧をご紹介して今回のレポートを締めたいと思う。

 

エッグマン(LIFE:6)

ニラミウオ(LIFE:5)

ジャワジャワ(LIFE:7)

バトルポット(LIFE:3)
ピーッ、止まれ警察だ!!
身分証明書を見せろ
無ければ攻撃する!ピーッ

ペンシルット(LIFE:5)

モスキート(LIFE:6)

ゲラフラワー(LIFE:5)

ナメジーラ(LIFE:5)

スナクイムシ(LIFE:5)

クラゲンダ(LIFE:4)

タランチュラ(LIFE:9)

ブラスター(LIFE:10)
有り金全部置いていけ!!
命だけは助けてやる

ウルフマン(LIFE:8)

ハンギョジン(LIFE:7)

ゾンビ(LIFE:7)

ネックバード(LIFE:3)

ガリボット(LIFE:10)

ザコリン(LIFE:12)

テッカンマン(LIFE:12)

セントウギャル(LIFE:12)

セントウイン(LIFE:15)

セントウイン(LIFE:10)

オイルバグ(LIFE:26)

ミートローフ(LIFE:23)

ミツメグモ(LIFE:6)

デビル(LIFE:8)

セントウイン(LIFE:70)

トカゲンダ(LIFE:67)

セントウギャル(LIFE:66)

ブラッギャル(LIFE:71)

ガンマウス(LIFE:84)

アカデビル(LIFE:90)

モンスター(LIFE:88)

スクワーム(LIFE:100)

ヘルスモンスター(LIFE:111)

 


「美少女キャラクターを操作するRPG」という、
まだエロゲーメーカーでさえ試みていなかった先見性を発揮したポリシーだったが、
色々と技術力が足りないばっかりに、世間に届くゲームには至らなかった。
(世間には届かなかったが俺様には届いたw)

そんなポリシーは、次に「TAIRONⅢ」というゲームを開発予定としていたが、
それが発売される事もなく、以後、ポリシーの名を聞く事も無くなった。
廃業したのか、今でも何らかの形でゲーム業界に関わっているのかは謎である。