タントアール
(セガ)
1994年4月1日/テーブル/7800円
ミニゲームという言葉がある。
小規模なプログラム、小規模で結果が出るゲーム・・といったものがそうだ。
ミニゲームを複数種類集め、
ステージ進行やすごろくなどに沿ってそれらを遊ぶジャンルが生まれた。
一番最初にこの方式を採用したゲームは何なんだろうね?
本タイトルの原作となる「タントアール」は
1993年6月にセガがアーケード向けに稼働させた
最初期のミニゲーム系バラエティゲームである。
プレイヤーを選ばないライトな内容はアーケードで好評で、
シリーズは4作目まで生み出された。
本作はそんな1作目「タントアール」の移植版である。
キャラクターデザインは
異色アクションゲーム「ボナンザブラザーズ」のものを流用している。
主人公の二人がホームズとワトソンに扮してゲームを進める。
メガドライブ版は「アーケード」「コンペ」「フリー」の3つのモードがある。
コンペはマルチプレイモード、フリーは自由にミニゲームを選択して遊ぶモード。
今回はアーケード版と同じ進行で遊べるアーケードで遊ぼう。
全4ステージ。
1ステージは逃げる犯人を全員捕まえるとクリア。
一人の犯人ごとに規定数のミニゲームをクリアする必要がある。
ミニゲームは全18種。
候補のミニゲームの中から遊びたいものをルーレットで止める。
「LUCKY!!」パネルに止めるとハートの欠片が手に入る。
欠片を3つ集めるとライフが1つ増える。
ルーレットはタイミングさえ覚えれば狙ったところに止められるユルさ。
ハートはミニゲーム中でミスすると減っていき、
無くなるとゲームオーバーとなる。
「忍者どこじゃ?」
黄色と紫の忍者が木の枝に高速移動する。
最後に黄色の忍者がいた場所を当てるゲーム。
紫忍者で目をくらませるのがポイントだね。
「わくわくロボット工場」
枠の中に詰められたパーツから設計図通りの頭、胴体、両手、両足を選ぶゲーム。
パーツの向きもランダムで変わっているので意外となかなか見つからない時がある。
「いれか絵」
6分割された一枚の絵を入れ替えて元の絵に戻すゲーム。
絵によって難易度がけっこう変わる。
ペンギンの群れの絵が難しかったなぁ。
「ボーナスゲーム」
1ステージの最後には、飛行機を操作し、
ボスの発射するミサイルを避けながら風船を集めるゲームになる。
一定数集めるとライフが増える。
「スロットなブギにしてくれ」
上の枠で指定された5枚のパネルと同じ並びの場所を8×8のパネルの中から
タテかヨコの同じ並びの場所を探すゲーム。
「けっこう毛だらけコケコッコー」
ボタンを連打して風船を割るだけのゲーム。
連射が速ければ難なくクリアできる。
「ひと筆めくりめぐり」
カエルを前後左右に操作して、すべてのマスを一筆書きで移動するゲーム。
「迷い道くねくね」
もの凄く細かく描かれた迷路をゴールまでなぞるとクリア。
パッと見てゴールルートを当てるのは不可能に近いので、
時間内にゴールするには勘に頼る要素が強い。
「スタンリーキューブいくつ?」
積み上げられたキューブの総数を時間内に当てるゲーム。
手前のキューブで隠されたキューブも計算に入れるのがミソ。
「ハットしてフラワー」
4つのシルクハットの中のうち一つに花が入っている。
素早く入れ替わるシルクハットを凝視して
最後に花の入ったシルクハットがどこなのか当てる。
コップとコインで昔から遊ばれてた遊びだね。
「かずのこどこのこ」
一か所に高速で4つの数字が切り替わり表示され続ける。
それが4ケタのどの数字を表示しているのか当てるゲーム。
「ブロックンロール」
図形を使った足し算や引き算で、伏せられている箇所の形を当てるゲーム。
「スリーヒントパネルを探せ」
50枚表示されたパネルの中から、3つのヒントをもとに正解を当てるゲーム。
「フォトショック」
スピードの異なる被写体が右から左に走り去るので、
ファインダーに入った瞬間にシャッターを切るゲーム。
ミス度は高い。
「ビリージュエル」
指定された宝石を指定された枠内に15パズルの要領で移動させるゲーム。
定番だね。
「アニマルサウンドシャワー」
4×4で並んだ動物の顔。まず鳴く順番を見て、
そのあとに正しい順番を選ぶというゲーム。
順番覚え系はよくあるけど、動物の鳴き声にしたのは上手いアレンジ。
「必殺!ハートウォッチャブル」
指定された時間の範囲内にストップウォッチを止めるゲーム。
最終ボスを追い詰めたときに遊べる最終戦。
指定された記号を地図の中から時間内に探し出すゲーム。
「お手柄ですね!探偵さん」
「ではインタビューを---」
「まずは---」
「お名前は?」
ネームエントリーで終了。
スタッフロールは無し。
メガドライブ版「タントアール」には、
「フリー」モードで登場するアーケード版には無かった追加のミニゲームが存在する。
「クラッシュカンカン」
ABボタンを交互に連打するゲーム。
「けっこう毛だらけコケコッコー」の応用編と言って良いだろう。
「アミダーバード発進せよ!」
あみだくじを辿って宇宙飛行士が移動してくるので、
どこの宇宙船に乗り込みか当てるゲーム。
「バードトリック」
木に止まっている鳥の数をかぞえるゲーム。
鳥は一定時間で他の木に飛び移るので目視で数えていると混乱する。
「テキパキクッキー」
トレイの形を見て、そこにおさまる形のクッキーを全てあてるゲーム。
ミニゲームなのに安っぽく感じさせないグラフィックセンスと、
ミニゲームのお題を音声合成で読み上げるなどの演出が
抜群のテンポの良さを演出している。
セガらしくないスマートなゲームである (^^;