『大奥マル秘物語』
シナリオログ
発売元：ＣＳＫソフトウェアプロダクツ(FILCOM)
発売日：１９８３年７月
定価：３９００円
ＣＳＫソフトウェアプロダクツは、東映と提携し、
FILCOMというブランド名で東映映画タイトルを次々とゲーム化していた。
「仁義なき戦い」「探偵物語」「女囚さそり」
「柳生一族の陰謀」「緋牡丹お竜」などなど。
そんな流れの中で登場したのがこの「大奥マル秘物語」だ。
映画「大奥マル秘物語」は1967年に公開された映画で、
「大奥＝エロい」という印象を広めた原点的作品であった。
そう書くとＢ級映画に思えるが、
佐久間良子、藤純子、岸田今日子、小川知子らの凄い顔ぶれが揃った映画である。
このFILCOMブランドは、最新映画のプロモーションの側面は無さそうで、
東映の有名タイトルを売り上げに繋げようという意図だけで
作品を選んでいたように思える。
16年も前の映画を引っ張りだしたのも、そういう事だろう。
～ゲームスタート～
これは貴方が御勝手方として大奥入りしてから
上様のご寵愛を受け
お世継を出産するまでの苦難に満ちたゲームです。
Ｙ／Ｎ以外の問いにはカナか数字で答えて下さい。
では、体力と直感をフルに使って
女の道を極めましょう。
幸運を祈ります－－－
夕食の用意ができました。上様にお出ししますか？
Ｙ／Ｎ ？
SELECT．≪Ｎ≫
何か具合の悪いものが入っていますか？
１ タイ ２ ハマグリ ３ ゴハン ４ 漬物 ５ 味噌汁
SELECT．≪２≫
良く気が付きました。
生類憐みの令は、海の魚は関係ないが、地面の延長の海底の生き物には有効です。
上様にお出ししますか？
Ｙ／Ｎ ？
SELECT．≪Ｎ≫
では、どうしますか？
INPUT．≪ドクミ≫
毒見役へ持っていこうとしたら、なんと犬がやってきました。
料理を狙っています。
どうしましょう？
何を使いますか？
INPUT．≪キモノ≫
犬が火鉢をひっくり返しました。
どうしましょう？
何を使いますか？
INPUT．≪キモノ≫
火が消えました。
あなたの機転が上様のお耳に達しました。
おめでとうございます。
奥付中老に出世です。
上様にご挨拶するためお待ち下さい。
貴方は上様に気に入られたため意地悪をされます。
この中に貴方を守るものがあります。 ５つだけ選んで下さい。
１ 高炉 ２ 鰯 ３ ロウソク ４ お守り ５ 匕首 ６ 鈴 ７ ミカン ８ はりがた ９ 猫 １０ 扇子
SELECT．≪１、２、３、４、８≫
襖が開いてニンニクが投げ込まれます。
臭いを消しましょう。
どうしますか？
SELECT．≪１ 高炉≫
襖が開いてネズミが投げ込まれます。
どうしますか？
SELECT．≪２ 鰯≫
鰯を食べていってしまいました。
襖が開いて欲求不満の中老が入ってきました。
彼女の好きなものをあげましょう。
SELECT．≪８ はりがた≫
彼女は喜んで出ていきました。
障子が開いて庭が見えます。
庭には呪いの藁人形が。
どうしますか？
SELECT．≪４ お守り≫
無事、意地悪をかわしましたね。
無事、意地悪から逃れた貴方は、上様のお情けを頂けます。
「参るが良いぞ」
床の準備をします。お待ち下さい。
上様はその気ですが、上様の喜ぶ事をしてあげてボルテージを上げましょう。
（例）くすぐる
INPUT．≪４ クスグル、ハラ≫
「愛いやつめ」
INPUT．≪４ ナデル、セナカ≫
「愛いやつめ」
INPUT．≪４ スウ、ユビ≫
「愛いやつめ」
INPUT．≪４ カム、ミミ≫
「愛いやつめ」
INPUT．≪４ クスグル、クビスジ≫
「愛いやつめ」
「食べてしまうぞ」
「ウッ」
無事、お種が宿せたか、貴方は考えます。
月経があったのは何日前だったでしょうか？
やりましたね。
お種を宿しました。
おめでとうございます！
編集後記
このログを読めば想像もつくと思うが、
映画の内容とはまったく関係の無い内容で、
東映サイドはノーチェックだった事が伺える(^^;
おそらくは開発者も映画を観ていない可能性が高い(爆)
(当時はレンタルビデオ屋すら無い時代だ)
アダルトな題材でありながらまったくエロくない落書きテイストで、
いったい誰が何を目的として買うゲームなのか不明であるｗ
とはいえ、こうしてログを残したくなる魅力がある事は否定できず、
シュールな世界に浸りたいときに最適な冗談ソフトと言えるだろうｗ
また、本作プレイをきっかけとして、
大奥映画というジャンルを生み出した名作、
映画「大奥マル秘物語」を鑑賞してみるのも一興だろう。
(今ならＤＶＤ版がたやすく手に入るであろう)
本作を開発したのは「幸福家」というソフトハウス(？)らしいが、
この名前で検索しても何一つ情報が出てこない。
本作以外のいくつかのFILCOMタイトルをホット・ビィと共同開発しており、
もしかしたらホット・ビィと近い会社、
もしくはホット・ビィ内の個人開発者の事なのかも知れない。
