秋葉原の記憶「かんだ食堂」

俺様は小学5年の頃から秋葉原に通っていた。
その頃に初めてのパソコン「PC-6001mkⅡ」を
購入したからだ。
パソコンソフトなんて選ばれし者だけが買うもの。
近所の電気店や量販店で商品が並んでいる事は珍しかった。
ならば秋葉原に行くしかない。
パッケージを手にとって選べるほどのラインナップ。
そしてそれらが安く買える中古ソフト店まで揃っている。
あれからもう30年以上経つのか・・。
今では秋葉原は世界的に有名な観光スポットであり、
飲食の激戦地となっているが、あの当時は飲食不毛地帯だった。
俺様が小腹を満たす場所と言えば、
秋葉原デパート1階にあったフードコートか、
じゃんがらラーメンぐらいしか思い出が無い。
牛丼サンボ」や「かんだ食堂」などは子供が気軽に入れる雰囲気では無かった。

そんな「かんだ食堂」が閉店すると聞いて今日は秋葉原にやってきたのだった。

「かんだ食堂」は昭和33年に開店。
59年あまりの歴史を刻み、立ち退きによって2018年3月24日に閉店となる。

 
14時近くに来てみたら、
なんと「かんだ食堂」に行列が出来ているw

俺様の前に20人ほどいるだろうかw
正直、頼んだ物がすぐ出るのが売りの店だから、
並んでまで食べるのは本末転倒なのだが、
皆さん、思い出を補完したいんだよね、わかるよ。
30分ほど待って店内へ。


メニューは肉系、魚系、揚げ物、カレーなど色々揃っている。
俺様は「豚生姜焼き定食」の大盛に
「目玉焼き」をつけた(計1000円)。
5分もかからずにやってくる。

さすが「かんだ食堂」。(作り置きを軽く火を通して出してるのがカラクリ)
生姜焼きはしょっぱい。
目玉焼きは焦げてて苦かった。
ぶっちゃけ味については並んでまで食べるほどじゃない平均的な大衆食堂だ。
値段だってそこまで爆安ではない。
ここは歴史とともに思い出を確認する場所。
そういうところだった。
この手の場所が無くなるという事は、
帰れる場所が無くなるという事なのだと俺様は思う。