餃子の街ポテンシャル

栃木県の宇都宮。
餃子日本一の街として浜松と競い合っているのが有名だ。
今日は宇都宮餃子のポテンシャルを確かめるために、
お忍びで宇都宮へ潜入してきた。

最初に行く店は決めていた。
昭和三十三年、宇都宮市の中心部である宮島町に開店し、
宇都宮餃子を有名にした発祥の店と言われている
「宇都宮餃子みんみん」だ。
本当は本店に行きたかったのだが、
とある理由で駅前東口店で食べる事になった。
時間が遡ること2時間。俺様は東武宇都宮という駅に降りた。
ここからだと事前に調べた餃子店の位置がいまいちよくわからない。
そこで宇都宮駅を目指す事にした。
途中、商店街に手作り風のおばけ屋敷を発見。

俺様は300円を支払って中へ。
おそらく狭いであろうテナントビルのフロアを、
何とか見応えのあるルートにしようとする努力にホッコリした。
右へ左へと狭い通路が続き、
途中で入り口のお姉さんの前へ一度抜けたりしてw
昔ながらの江戸怪談風の世界観もステキやん。

おっと、道草食ってる場合じゃない。先を急がねば。
商店街を抜けるとデッカい神社に出た。

対面にはデッカいPARCO。
お参りでもしていくか?
いやいや、いかん。
餃子を目指さねば。
俺様はまっすぐ宇都宮駅へ。
 
けっこう遠い。
途中、お茶屋さんがソフトクリームを売っていたので購入。
思えば朝から何も水分を取っていない。
抹茶のソフトクリームはよくあるが、
ほうじ茶ソフトというのは今まで出会った事が無かったので試してみる。

うむ!美味い!
ほうじ茶の上品な香ばしさがバニラの甘さと絶妙にシンクロしている。
まるでこれは上質の紅茶アイスだぜ!
やっと宇都宮駅に着いて、目的の店を調べると・・。
それらのほとんどはPARCOの近くにあるのだった!(鬱)
もうあの道を戻りたくない。
そこで俺様は駅近くの店舗に絞る事にした。
「みんみん」は幸運にも駅前に支店があったので
そこを一軒目としたわけだ。

店の前は長い列が出来ている。
そしてなかなか進まない。
餃子なんてすぐに提供できる料理だし、
回転も早いと思うのだが、
客層に子供やご隠居連れが多く、
食べたあともゆっくりしてる一団が多い模様。
1時間ほど待ってやっと店内へ。
俺様は焼き餃子と水餃子を定食にして頂いた。
(焼餃子、水餃子、ゴハン、漬物で560円。安っ!)
当然ビールは注文する。
すっかり体は渇いているのだ!
それほど待たずに餃子がやってきた。

焼き餃子は皮がパリパリで中身はアッサリの野菜餃子だ。
これはどちらかというとゴハンのオカズではなく
ビールのおつまみだな。
ビールが進む進む。
早くも二杯目を注文だ。
水餃子もクセの無い味。こちらもおつまみ需要に合う。
餃子居酒屋として出会いたかったなあ。

さて、続いては西口側へ回る。
二店目は駅のすぐ前にある店「餃天堂」

こちらも列が出来ている。
だが列の性質がまた違った。
列自体の長さは「みんみん」ほどでは無いが、
この列がなかなか先に進まない。
俺様が並び始めてから20分経つが、
そのとき先頭にいた人がまだ中に入っていない。
そのカラクリはこうだ。
ここは13席しかない狭い店。
しかも例によって大人数の客が多いから、回転が悪い。
おまけに全員の注文を受けてから
10分ぐらいかけて餃子を焼くスタイルなので、
店内の客もみんな座った状態で料理を待っているのだ。
40分ほどで店内に入った俺様も、
待っている間にレモンサワーを飲み切ってしまった。
ビール追加注文でい!
そしてやっと餃子がやってきた。

こちらの焼き餃子はタレではなく、
マヨネーズと一味で食べるのがオススメだというので従ってみる。
うむ、美味い。
こちらの餃子は皮がモチモチ。
そしてその食感を楽しんでいるうちにジュワーっと肉汁の旨味が広がる。
マヨに合わせるというのもわかる餃子だ。
だんだん疲れてきた。次の店で最後にしよう。
 
最後は駅ビルの中にある。
途中、外国人の寸借詐欺を目撃。
俺様が見掛けただけで2人から札を引き出していた。
しかも被害者の一人は白人男性だった。
悲しい気分になったぜ・・。
さて、目的の店「青源」に到着。

ここはもともと寛永二年から創業している味噌屋さんが始めた餃子屋さん。
味噌を使った餃子が売りである。
そしてやっぱり列が出来ている。
もうここまで来たら並ぶしか無い。
30分ほど待ってやっと店内へ。
俺様はイチオシのネギ味噌餃子定食を注文。
当然ビールも。
しばらく待って餃子がやってきた。

こちらの餃子はパリパリ系。
そして驚くべき事に味噌が合う!
最初は「餃子に味噌なんてクドいんじゃないの?」
と思っていたがさにあらず。
餃子の旨味をより引き立てるソースとして味噌が活躍しているのだ!
そしてさすが味噌屋さん。赤味噌仕立ての味噌汁がまた美味い!
シメとして最良の餃子であった。

総括。
3店舗とも違った魅力のある餃子で、
餃子の街の奥深さをほんの少しだけ垣間見れた気がした。
本当は6店舗ほどまわる予定だったが、
待機列を考慮に入れるととてもそのテンポは不可能そうだ。
飯時をはずせば良いのではないか?と思われるかも知れないが、
16時の段階でも「みんみん」の前に並ぶ列は長さが変わってなかったよ。

きっとお盆休みシーズンに当ててしまったのが原因だろう。
春か秋の平日にでも計画すれば良かったのかも知れない。