~前置き~
「ファミっ子」とは、
リアルタイムに任天堂ハード(主にファミコンだが)を楽しんだ勇者達の事である。
当時、「ファミっ子大作戦」「ファミっ子大集合」といった
子供向けテレビゲーム情報番組もあった。
そんな「ファミっ子」も大人になって思い出す。
夢中になって遊んだゲームだったけど、
結局エンディングまでは行けなかったな・・と。
そんなファミっ子の忘れ物をいま取りに行く。
当時遊んでいてクリア出来なかったゲームが対象なので、
挑戦してクリア出来なかったら掲載を見送るものとする。
この連載では主にファミコン、ゲームボーイ、スーファミ、
アドバンスぐらいまでを取り扱う事にする。
もし横シューの最高傑作は何か?という議論になったら、
俺様は「R-TYPE」を候補に挙げるだろう。
あの時代にあそこまでの密度のあるゲームが誕生したのは奇跡だし、
その後のゲーム文化に大きく影響を与えたオーパーツ的な存在だと思うのだ。
そんな「R-TYPE」のシリーズ3作目はアーケードゲームではなく、
スーパーファミコンのオリジナルタイトルとしてリリースされていた。
本作が発売する2年5ヶ月前に
「SUPER R-TYPE」というタイトルがスーパーファミコンに登場しているが、
それはアーケードタイトル「R-TYPEⅡ」の移植なので、
初のコンシューマオリジナルの「R-TYPE」は本作という事になる。
もちろん発売日に購入していたのだが、当時はクリア出来ず、
途中のステージまでしか知らないまま今日まで来てしまった。
そこで「R-TYPEⅢ」の全ステージプレイを
ファミっ子の忘れ物として今回は題材とした。
R-TYPE III:THE THIRD LIGHTNING
アイレム
1993年12月10日
9800円
最初に3つの装備から選択する。
TYPE-1の「ラウンド・フォース」は1作目と同じ装備だが、
TYPE-2「シャドウ・フォース」とTYPE-3「サイクロン・フォース」は
全く違う攻撃になっており、
これを変えるだけで3通りの遊びが楽しめるようになっている。
今回は定番の「ラウンド・フォース」で進めていく。
基本的には1作目と同じ操作設計であるが、
Rボタンで波動砲モードを切り替える事が出来る。
モードを「BEAM」から「HYPER」に切り替えて
エネルギーをMAXまで溜めて開放すると、
一定時間強力なショットを連射できるようになる。
ボス戦などの堅い敵を相手にするときは有効な攻撃だ。
ステージ1「次元カタパルト」
ステージ中間地点では、ステージを形成する上下の障害が個別に上下移動したり、
回転して角度を変えたりする。
「スーパーファミコンには回転拡大縮小機能があるから
こういう仕掛けは得意なんだろう」・・と思われるかも知れないが、
スーパーファミコンの回転拡大縮小機能は、
モード7という制限の厳しいモードのみでしか出来ないもの。
このステージがそれを使って実現させたものだとしたら、
それだけで凄い技術力なのである。
背景のコロニーみたいなのがグリングリン回る。
これも凄い!
ステージ1のボスは奥の壁を破壊して登場。
キャラが拡大しながら奥から手前へと移動する。
同じラインに来たときだけダメージを与える事が出来る。
ステージ2「アシド・クリーチャー」
「R-TYPE」のステージ5を思わせる細胞面。
ステージ3「重金属回廊」
このステージは上から下への縦スクロールで始まる。
ボスは足の動きが気持ちいいカニ。
ステージ4「ファイアキャスクファクトリー」
次のステージは上下から閉じてくる壁で、
挟まれないように隙間を素早く見つける。
移動ルートを間違えると、流れ込んでくる溶岩で瞬殺される。
ゲームはあからさまに覚えゲー化していく。
何度も死にながらやっとボスに辿り着き撃破したと思ったら・・。
逆方向へのスクロールが始まり、またあの地獄へ戻っていく。悪夢。
そしてこいつが本当のボスらしい。
レール上を移動するエネミーを避けながら、ボスの攻撃も避ける。
レール自体は回転しているので見た目ほど簡単ではない。
ステージ5「バイオニクス・ラボ」
この細胞が過去のボスキャラにモーフィングしていく。
細胞に戻ったコイツを破壊してステージクリア。
ステージ6「電界25次元」
この青いヤツは撃っても撃っても全然破壊できない。
それが群れで詰めてくるから鬱陶しい。
いよいよラスボス。
こいつがまたあの青いヤツを吐いてくる。
めんどくせー。
破壊してもバラバラになった手が襲ってくる。
次元の向こうへ去っていくかと思ったら、
次元の穴から顔を出して後ろから攻撃してくる。
しつこい!
PRODUCER
H.SAITOH
PLANNER
K.MIYATA
PROGRAMER
MAIN PROGRAM AND STAGE(1、4、6)
Y.KUMITE
STAGE(2、3、5) AND OPENING,ENDING FORCE SELECT
Y.SUZUKI
SOUND ENGINEER
H.SAITOH
TOOL SUPPORT
H.YAMASHITA
GRAPHIC DESIGNER
STAGE BG(1、2、3、4、5)
BOSS(1、2、5、6)
FORCE SELECT BG
T.OHDACHI
STAGE OBJ(1、2、3、4、5)
BOSS(3、4、5)
K.SATO
STAGE BG(6)
STAGE OBJ(1、6)
ENDING
T.SAITOH
TITLE,R-9 ZERO AND SYSTEM GRAPHICS
K.MIYATA
MUSIC COMPOSED AND SOUND EFFECT
I.MIMORI
SPECIAL THANKS
K.TAJIMA
M.MATSUMOTO
K.UMEBARA
T.KUDO
R-9 PLUS
EXECUTIVE PRODUCER
MOTO.
DIRECTED BY
K.MIYATA
本作は無限コンティニュー制の覚えゲーで、
後半に行くほど初見殺しが激しい。
何度もコンティニューして正解ルートを見つけて
少しずつ先に進めるようになるゲームになっている。
にしても終盤は撃っても撃っても倒せない堅い敵が突進してきたり、
初見殺しのインフレが酷い。
どうやらこのゲームは2周しないと真のエンディングが見れないらしい。
2周もやりたくないけど(^_^;)
ご紹介した画像を見ればわかるように、
本作はアーケードの1作目や2作目にも引けを取らないグラフィッククオリティであり、
プレイ感も「R-TYPE」の正統な続編として恥ずかしく無い完成度になっている。
1作目のドプケラドプスや巨大戦艦グリーンインフェルノのような
強烈に印象の残るボスキャラを用意出来なかったのは惜しいのだが、
ここまで作り込んでもそれほど売れなかったのだから、
当時の横シューがいかに斜陽ジャンルであったかが伺い知れる。
開発したのはタムテックス。