MSXとはMSXの事である 第18回「伊賀忍法帖 満月城の戦い」

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伊賀忍法帖 満月城の戦い
(カシオ計算機)
1986年/MSX1/アクション/4800円

 

ファミコンには参戦しなかった計算機で有名なカシオだが、
MSX本体の低価格機を出していた関係で、
ゲームソフトも販売していた。

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統一されたパッケージでナンバリングされており、
ゲームソフトはNo.32まで確認されている。
全てカシオのオリジナルゲームではなく、
他社からパッケージが出ているものをOEM版として
ナンバリングしているものも多い。

そんなカシオオリジナルゲームの中で、
伊賀忍法帖という忍者ゲームがあった。
同じタイトルに山田風太郎の伝奇小説、及び角川映画があるが、
おそらくまったく関係無いだろう。
今回プレイしたのは、そんな伊賀忍法帖」の続編である。

 

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ゲームがスタートするとキュートな忍者が両手を広げて立っている。
場所はお堀のようだ。
ジングルが終わると操作可能になって敵忍者が出現する。

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左右移動、しゃがみ、ジャンプボタン、手裏剣ボタンという構成。
しばらく進むと夜空に月が出現する。
月は時間で満ちていき、満月になったら再び欠けていく。
そして月が再び消えるとタイムオーバーとなる。
(この表現が「満月城の戦い」の所以だろう)

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敵の投げる手裏剣は素早く、同一ライン上にいたらすぐに死ぬ。
なので敵が画面内に出現したら、その方向にすぐに手裏剣を撃ち込む必要がある。
敵は引っ切り無しに出てくるので、隙間を狙って素早く進もう。
敵の飛び道具はしゃがむと回避できるが、方向転換するには一度立つ必要がある。
城内への門まで到達したら1面クリアだ。

 

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2面は城の中庭。
段差があるのでよりジャンプのタイミングが重要になる。

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ここ、ジャンプの幅を調整しないといけないから難しかったなぁ~。

 

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3面から城内になる。
城内をクリアするにはカラクリがある。

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天井から垂れ下がった紐に飛びつくと、
紐が引っ張られて掛け軸が巻き上がる。
掛け軸の裏には強化アイテムの巻物か、
出口が出現する手鏡みたいなものが出現する。
紐の真下には罠のトゲ針が開くので、
垂直ジャンプで紐に飛びつくと確実に死ぬ。
なので斜めジャンプで飛びつく必要があるのだが、
これがなかなか難しい。(なかなか紐を掴めない)
また、手鏡が出てくるまで片っ端から掛け軸を開く必要があり、
運が悪いとタイムオーバーになる。

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同じ構成は6面まで続く。
トゲ針トラップの横幅が広くなったり、
撃ち落とせない矢を放つ忍者などの厄介者が出てくる。
7面は天守閣でのボス戦になるのだが、
今回はそこまで辿り着く事は出来なかった。

 

おそらく本作は1984年にUPLからリリースされた
アーケードゲーム「忍者くん」をイメージしたものではないかと思う。
カシオオリジナルゲームはMSX以外での移植はほとんどされておらず、
駄菓子的なチープさも込みで独特の文化を体験できる珍味である。