ショックトルーパーズ
(ザウルス)
1997.11.11発売/48000円/アクション
古いSNKファンには懐かしい「怒」シリーズを思わせる
トップビューの全方向スクロール戦争アクションである。
ザウルスがSNKの関連企業だったのかは不明だが、
前回紹介した「ウルトラ電流イライラ棒」など、
SNKのラインナップ戦略に協力していた仕事が多いように思える。
昔はこのタイプのゲームは沢山あったが、
次第に作られなくなってきた頃にリリースされた本作。
新鮮な気持ちで楽しむ事が出来た。
生物兵器の開発をさせようと誘拐されたジョージ・ダイアモンド博士と
孫娘セシリアを救出するために傭兵部隊バルカンチームの8人が出撃する。
まずゲームモードとして「ロンリーウルフ」か「チームバトル」を選択する。
「ロンリーウルフ」は8人のうち1人を選択して進めるモード。
「チームバトル」は3人チームを編成して進めるモードだ。
パソコンゲームの「ファイナルゾーン」を思い出すが、
同時に3人が行動するわけではなく、
キャラ変更ボタンで操作キャラを切り替える方式だ。
しかし、キャラクターの違いはボムの形状ぐらいなので、
ゲーム中にキャラクターを交替する意味合いは薄い。
でもそれなりに雰囲気が出るから良いと思う。
「ロンリーウルフ」を選択するメリットはほぼ無いので、
「チームバトル」で楽しむのが本作のメインだろう。
(二人同時プレイも可能)
操作はショットボタンと回避ボタンとボムボタンの3構成。
(チームバトルのみキャラ変更ボタンをプラス)
ショットボタンを押しっぱなしにすると、射撃方向を固定して移動出来る。
回避ボタンを上手く使わないと弾幕を避けられないような作りになっており、
調整も良く出来ている。
難易度も高過ぎず、ストレスよりも爽快感の方が強い。
ステージ3クリア時にルート分岐があり、一方だと全6ステージ、
もう一方だと全7ステージになる。
チーム全員の体力が0になるとゲームオーバー。
コンティニューは復活ポイントからとなる。
キャラクターはあまり魅力を感じないのだが、
このゲームは細かい描写が凄い。
例えば、焚き火の前の兵士が震えていたりとか。
1年前にヒットした『メタルスラッグ』の影響は大きい。
特に背景担当のグラフィッカーは相当のこだわり派だと思う。
様々なシチュエーションが次々と変わっていくので、プレイが飽きない。
見た目で損をしているキャラクターデザインをカバーして有り余る演出だ。
このゲームは、2Dゲームの技術力が極まった時代、
そして2Dゲームが求められなくなった時代、
そんな微妙な時代に誕生した隠れた逸品と言えよう。
にしても、本作がMVS専用タイトルだったのは残念だった。
(ネオジオで出ていたら買ってたと思う)
本作がザウルスの内作なのかどうかはわからないが、
微妙なタイトルが多かったザウルスから誕生するには意外に伏兵であった。
製作総指揮
田中信之
監修
岡原 靖
企画
石元健治
オブジェクトデザイン
三好正人
佐藤洋一
伊藤 香
秋元秀夫
石田道隆
岸本成弘
バックデザイン
三好佐知子
太刀川由里
鶴岡靖範
田中直子
児島美和子
原 裕子
石黒 智
プログラム
宍戸 敬
高橋陽介
佐藤大吉
音楽・音響効果
幡谷正彦
加瀬正紀
キャスト
大船太洋(ジャッカル)
速水玲奈(ミルキー)
轟 金之介(ロキ)
嘉地しん吉(サザンクロス)
いさりび涼江(マリー・ビー)
木田イサム(リオ)
土屋かえる(マル)
天堂十和子(ビッグ・ママ)
内海結香(セシリア)
高橋冥人(隊長)
協力
結城正明
長野 修
依田智雄
泉 美和
上松丈浩
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