ジノーグ
(メサイヤ)
1991年1月25日/横シューティング/6500円
このゲームはメガドライブのメサイヤ参入6作目。
これまで他社のゲームの移植やリメイクが多かったメサイヤから、
突如出現した禍々しい個性のシューティングが「ジノーグ」である。
翼族の若者が、魔族との戦いを繰り広げるダークファンタジー。
横スクロールのステージを進む。
プレイヤーは生身の翼人。
Bボタン押しっぱなしでオートショット。
ショットはレッド、イエロー、ブルーのジェムを取ると弾の軌道が変化する。
また、青いオーブを取るとパワーが上がり、赤いオーブを取ると球数が増える。
オーブは5段階までセットできるが、ミスすると1個ずつ失っていく。
アルファベットの書かれた巻物が魔法。
このシステムがちょっと複雑。
魔法は3つまでストックできる。
Aボタンを押すと持っている魔法を順番にセット。
Cボタンでその魔法を使用する。
同じ魔法が複数セットされていると、その魔法の強化バージョンが使える。
魔法はエネルギーが尽きると消えてしまう。
ハッキリ言ってこのゲームは弾除けに専念しないとすぐ死ぬので、
考えて魔法をセットしている暇が無い。
ボスなどで苦戦したときに
今持ってるものをダメ元で使うぐらいしか活用できなかった。
さて、このゲーム。
暗めの魔界成分強いステージを進んでいくわけだが、
地形や敵の攻撃などはわりと地味で長い。
だがラスタースクロールを活用して
ウネウネ動く地形などで何とか見せ場を生み出そうとしている。
特に必見なのはこの血管細胞みたいなステージ。
もはやアートの領域すら感じる。
静止画ではおそらく伝わっていないが、
この禍々しい光景はぜひプレイして目撃して頂きたい。
さて、本作の最大の見せ場はボス戦である。
魔物と機械を融合させた素晴らしいボスデザインの数々。
長いステージの果てにこれらのボスと遭遇した瞬間。
魂が吸い寄せられそうになる。
ラウンド4「肉体製造工場」のボス「工場長」のデザインは特に秀逸。
息を呑む完成された造形。
俺様のゲーム人生でベスト5に入るかっこいいボスキャラである。
フィギュア出て欲しい・・。飾りたい・・。
巨大過ぎるイチモツ・・。
最終ラウンド6はボスラッシュが待ち構えている。
工場長にもまた逢える!
そして最後に待ち構えているのがコイツ。
腹部からイクラみたいなのを放出してくる。
こいつは腹部が弱点なんだけど、なぜか撃ち込みまくっても
たまにしかダメージが当たらない。
長期戦に心が折れそうになりつつもなんとかクリア。
PRODUCER
HIDEO SUZUKI
ASSISTANT PRODUCER
HIKARU SATOH
DIRECTOR
MANABU TAKASUGI
PROGRAMMER
HALLOWEEN
MORIYAH
GRAPHIC DESIGNER
HISAMI TAKIZAWA
SATOSI NAKAI -WINDS-
MUSIC COMPOSER
CUBE
THANKS TO
TETSUYA OHYA
YUKIHIRO HIGUCHI
EXECUTIVE DIRECTOR
YASUMASA SIRAKURA
実にメガドライブらしいダークなグラフィックで構成された本作。
これらを生み出したのは中井覚さん。
キャラクター、メカニック、背景などほとんどを担当している。
グラフィック開発は「WINDS」という会社という事になっているが、
スタッフロールを見る限りでは中井さん一人の仕事っぽい。
中井さんはその後、「カルドセプト」のカードイラストなどで
その才能を発揮している。
グラフィックのみならず、
本作はシンプルな構成であるがゆえに
ショットの気持ちよさと弾除けの楽しさがちゃんと成り立っているゲームである。
後半にいくにつれて高難度になってくのが難点だが。
裏技で無限コンティニューにも出来るので、
全てのボスに出会うためにぜひ頑張って欲しい。
本作のテイストは、その後、「超兄貴」に受け継がれている。
中井さんが「超兄貴」に関わったのはパッケージイラストのみで、
グラフィックは別の方がやられたようだ。
(名義は同じく「WINDS」)