シーン51:観測室
COMMAND:見る
速雄 「観測用の機器はしまってあるらしく見あたらない」
COMMAND:調べる ハッチ
速雄 「そこはメンテナンス用のハッチだ」
COMMAND:調べる 窓
速雄 「観測用に開閉できるようになっている」
COMMAND:調べる 天井
速雄 「ビームスコープがしまってあるぞ」
COMMAND:話しかける
速雄 「モンスターこわいなー」
エリーヌ 「私もこわいわ」
COMMAND:その他
速雄 「今はそれどころじゃなさそうだ」
シーン52:倉庫
COMMAND:見る 天井
速雄 「天井まで食料の箱で一杯だ」
COMMAND:見る 床
速雄 「床には血痕があるぞ」
COMMAND:見る 壁
速雄 「倉庫なので金属がむきだしだ」
COMMAND:調べる 壁
速雄 「モンスターがひっかいて傷だらけだ」
COMMAND:調べる 床
速雄 「なんだこれは、ハンバーガーの容器がこんなに散らばっている」
COMMAND:調べる 食料の箱
速雄 「一部の箱はこわれているぞ」
COMMAND:調べる 血痕
速雄 「これは芳花のだ。かわいそうに・・・・・・」
COMMAND:話しかける
速雄 「だれがハンバーガーを食べたのかな」
エリーヌ 「こんなに食べれる人がいるのかしら」
速雄 「バルカスならこのくらい食えるかもしれないぞ。でもあいつはもういない・・・・・・」
COMMAND:その他
速雄 「ほかのことをしている暇はない」
シーン53:ミーティング室
COMMAND:見る 天井
速雄 「天井には水槽がある」
COMMAND:見る 床
速雄 「テーブルとイスがあるぞ」
COMMAND:見る 壁
速雄 「奥にあるのは船内放送のコンソールだ」
COMMAND:調べる 水槽
速雄 「コイが泳いでいるぞ」
COMMAND:調べる コンソール
速雄 「船内放送のスイッチが入っている。キャプテンが切ったはずなのに」
COMMAND:調べる コンソール(2)
速雄 「おや、カセットが入っている」
COMMAND:調べる カセット
速雄 「このカセットは見たことがある。エリーヌのだ」
COMMAND:調べる カセット(2)
速雄 「やけに傷だらけだなー」
COMMAND:話しかける
速雄 「話しかけるフンイキじゃないなー」
COMMAND:その他
速雄 「今はそれどころじゃなさそうだ」
シーン54:コックピット
COMMAND:見る 天井
速雄 「ケーブルがたくさんある」
COMMAND:見る 床
速雄 「普通の床だな」
COMMAND:見る 壁
速雄 「操縦、通信などの装置だらけだ」
COMMAND:調べる 床
速雄 「たいしたものはない。モンスターもいないし」
COMMAND:調べる ドア
速雄 「このドアは少しガタがきているぞ」
COMMAND:調べる 操縦席
速雄 「今は自動操縦にセットされている」
COMMAND:調べる 通信盤
速雄 「これは操作が楽だから、ぼくでも使えるぞ」
COMMAND:話しかける
速雄 「モンスターこわいなー」
エリーヌ 「私もこわいわ」
COMMAND:その他
速雄 「ほかのことをしている暇はない」
シーン55:機関室
COMMAND:見る 天井
速雄 「機関室は配管だらけだなー」
COMMAND:見る 床
速雄 「床へは作業用リフトで降りるんだ」
COMMAND:見る 壁
速雄 「制御用のコンソールがある」
COMMAND:調べる 配管
速雄 「配管のパイプはずいぶん傷だらけだ」
COMMAND:調べる リフト
速雄 「これで点検しながら下のフロアまでいけるんだ」
COMMAND:調べる コンソール
速雄 「ずいぶんたくさんのスイッチがあるなー」
COMMAND:調べる コンソール(2)
速雄 「冷房用のスイッチがこわされている。どうりで暑いわけだ」
COMMAND:話しかける
速雄 「モンスターはどこにいるのかな」
エリーヌ 「あんまり会いたくはないわ」
COMMAND:その他
速雄 「今はそれどころじゃなさそうだ」
シーン56:観測室
COMMAND:見る
速雄 「あの2人は何をしているんだろう」
COMMAND:話しかける
速雄 「異常はありませんか」
ミラコフ 「うん、もうすこしで何かわかりそうなんだが・・・・・・そちらも気をつけろ」
ミラコフと行動していた場合
COMMAND:見る
速雄 「あの2人は何をしているんだろう」
COMMAND:話しかける
速雄 「異常はありませんか」
カーゾン 「うん、もうすこしで何かわかりそうなんだが・・・・・・そちらも気をつけろ」
カーゾンと行動していた場合
COMMAND:見る
速雄 「あの2人は何をしているんだろう」
COMMAND:話しかける
速雄 「異常はありませんか」
ミラコフ 「うん、もうすこしで何かわかりそうなんだが・・・・・・そちらも気をつけろ」
シーン57:エアロック
COMMAND:調べる いなづま
速雄 「整備はできている。いつでも飛びだせるようになっている」
(突然BGMが鳴り出す)
速雄 「あれ、船内放送が入ったぞ」
エリーヌ 「だれがスイッチを入れたのかな」
シーン58:ミーティング室
COMMAND:見る
速雄 「船内放送のコンソールが動いているぞ」
COMMAND:調べる コンソール
速雄 「おかしいなー。カセットが回っている。だれが動かしたんだろう」
COMMAND:調べる カセット
速雄 「エリーヌのカセットだ。止めずにこのままにしておこう」
シーン59:緊急連絡
トランシーバー 『こちらミラコフ、速雄こっちに出たぞ。援助に来てくれ・・・・・・ウワァーー』
速雄 「こちら速雄、ミラコフさん、どの部屋にいるんですか」
トランシーバー 『・・・・・・・・・』
速雄 「応答がない。早く助けにいかなくちゃ」
シーン60:カーゾン倒れる
速雄 「キャプテン、だいじょうぶですか」
ミラコフ 「私は軽傷だが、カーゾンは助かるまい。我々の冷線銃が切れてしまった」
エリーヌ 「ああ・・・・・・」
速雄 「ぼくの冷線銃には、エネルギーがまだたっぷり残っている。カーゾンたちの、かたきをうってやる」
(そのとき、船内放送が鳴り出す。するとモンスターはもがき苦しむ)
エリーヌ 「待って。あいつ、機械の隙間へ消えていくわ。気配をさっしたのかしら」
ミラコフと行動していた場合
ミラコフ 「遅かった。2人ともモンスターにやられている」
速雄 「エリーヌ……」
ミラコフ 「おまえと私が組んだのはまちがいだった。我々は戦士の訓練を受けたが、カーゾンもエリーヌも学者なのだ」
速雄 「エリーヌしっかりしろ……キャプテン息をしています。気絶しているだけのようです」
エリーヌ 「あっ、速雄……私助かったのね。冷線銃のエネルギーが切れてしまったの。カーゾンが私をつきとばして身代わりになってくれたの」
速雄 「モンスターは……」
エリーヌ 「あそこよ」
速雄 「ぼくの冷線銃には、エネルギーがまだたっぷり残っている。カーゾンたちの、かたきをうってやる」
(そのとき、船内放送が鳴り出す。するとモンスターはもがき苦しむ)
エリーヌ 「待って。あいつ、機械の隙間へ消えていくわ。気配をさっしたのかしら」
カーゾンと行動していた場合
カーゾン 「キャプテン、どうしました」
ミラコフ 「モンスターが出た。冷線銃があまり効かなくなっている。きみたちの気配で逃げ出したようだ」
エリーヌ 「速雄、こわかったわ」
速雄 「オイオイ、こんなところで抱きつくなよ」
カーゾン 「ヤレヤレお熱いことで。それじゃ今度は、ぼくはキャプテンと組んでまわることにするよ」
(パートナーがエリーヌに変わってライトサイドへ移動)
シーン61:モンスターの正体
(BGMが切れる)
ミラコフ 「おや、静かになったな?」
速雄 「いつのまにか船内放送が消えている」
エリーヌ 「あれは私のカセットよ。でもテープはまだ終わっていないはずよ」
速雄 「そういえば、ミーティングルームにセットしてあった。でもだれがストップさせたんだろう」
COMMAND:見る
速雄 「とくに変わったものはない」
COMMAND:調べる
速雄 「調べるようなものはなさそうだ」
COMMAND:ミラコフと話す
速雄 「話しかけるフンイキじゃないなー」
COMMAND:エリーヌと話す
速雄 「話しかけるフンイキじゃないなー」
COMMAND:その他 食事にする
エリーヌ 「私の料理を食べたいの?でも、その前にやることがあるわ」
COMMAND:その他 かたづける
ミラコフ 「まず、カーゾンの死体をかたづけよう」
(死体が画面から消える)
COMMAND:その他 状況を検討する
ミラコフ 「さっきカーゾンと話してたんだが、どうやらこういうことらしい」
速雄 「・・・・・・」
ミラコフ 「やつが脳細胞を吸うのは、遺伝子が目的じゃないかな」
エリーヌ 「遺伝子?細胞の中のDNA?」
ミラコフ 「そうだ。相手の遺伝子情報を取りこんで、必要な部分だけを採取する。だれかを殺すたび変身するのは、じつは変身ではなくて、採用した遺伝子情報にもとづく進化だと思う」
COMMAND:ミラコフと話す
速雄 「人類が何億年もかけて達成した進化を、あいつは一瞬のうちに実現しちゃうんですね」
エリーヌ 「ひどいと言うか、効率がいいと言うか・・・・・・」
ミラコフ 「やつがハレーすい星のガスの中にいたことは、【コメット】の記録から明らかだ。とするとガスの中には、やつらの生命種子がまだあるだろう」
速雄 「じゃあ、【ころな】に乗っているのをやっつけるだけでは、だめなんですか」
ミラコフ 「おそらく」
エリーヌ 「ハレーが地球にさらに近づいて、生命種子が大気圏に飛びこむと、人類全滅するかもしれませんね」
ミラコフ 「最悪の場合にはな。それに、やつは狂暴なだけではなさそうだ。見かけによらず意外に知的な生命で、我々のことばを覚えたら、コミュニケーションしてくるかもしれない」
速雄 「そうなったら、あいつと話し合うんですか」
ミラコフ 「わからん。ともかく、JESUSに追加報告しよう。きみたちもコックピットに移動だ」
速雄 「しばらくコックピットにいるんですか」
ミラコフ 「JESUSとの通信もあるし、そうするつもりだ」
速雄 「それじゃ、ゼリー状のモンスターが侵入してこないように、すきまをふさいでおいた方がいいですね」
エリーヌ 「どうやってふさぐの」
速雄 「セラミックテープを使うのが一番なんだが・・・・・・キャプテン、どこにあるかごぞんじですか」
ミラコフ 「カーゾンが知っているはずなんだが、彼は死んでしまったし・・・・・・速雄、危険は承知だが、船内を探してきてくれ」
速雄 「わかりました。充分に注意します」
シーン62:ミーティング室
COMMAND:調べる コンソール
速雄 「おや、コンソールが開いているぞ」
COMMAND:調べる カセット
速雄 「コンソールにカセットはない。どこへいってしまったのか探してみよう」
シーン63:レフトサイド
COMMAND:見る
速雄 「オヤ、何か落ちているぞ」
COMMAND:調べる
速雄 「これはエリーヌのカセットじゃないか。ひどいなーつぶされてバラバラだ」
シーン64:機関室
COMMAND:(機関室から)移動 リフトで下へ
COMMAND:見る 天井
速雄 「天井の配管は、ここからではよく見えないや」
COMMAND:見る 床
速雄 「いろんなものがちらばっている・・・・・・これは、何かのよたかカバーみたいだな」
COMMAND:見る 壁
速雄 「ところどころにコンソールBOXがある」
COMMAND:調べる 配管
速雄 「配管を調べるには、上にもどらないと」
COMMAND:調べる BOX
速雄 「コンソールBOXは引き出しみたいだけど、ふたがあかないや」
COMMAND:調べる ふた
速雄 「そうだ。コンソールBOXのふただ」
COMMAND:調べる BOX(2)
速雄 「おや、あのコンソールBOXだけふたがない。中は・・・・・・おっと、こんなところにセラミックテープがあったぞ」
FOJY 「速雄、リフトを見ろ」
速雄 「まずい、モンスターだ。逃げ道をふさがれたぞ」
FOJY 「リフトのスイッチを入れろ」
速雄 「よし、スイッチON・・・・・・」
(落下していくモンスター)
速雄 「やった。やつはバランスをくずして落ちていった」
FOJY 「さあ、いまのうちに逃げようぜ」
シーン65:モンスター急襲
速雄 「キャプテン、ドアのすきまをふさぎおわりました」
ミラコフ 「うん、ごくろう。テープはどこにあった?」
速雄 「機関室です。そのときモンスターにおそわれました」
エリーヌ 「まあ・・・・・・速雄、無事でよかったわ」
ミラコフ 「やつは、船内をうろうろしているようだな」
速雄 「ところでキャプテン、JESUSと交信できましたか」
ミラコフ 「ああ、さっき終わったところだ」
COMMAND:見る
ミラコフ 「何をキョロキョロしているんだ」
COMMAND:調べる
速雄 「新たに調べるものはないぞ」
COMMAND:ミラコフと話す 司令官の反応
速雄 「キャプテン、司令官はどう言ってましたか」
ミラコフ 「残った者だけでも生還してほしい、ベストをつくせ---とのことだ」
COMMAND:ミラコフと話す 現在の状況
速雄 「現状はどうなんですか」
ミラコフ 「なぜか機械の故障が多い。自動修復プログラムが消されてしまっている」
速雄 「モンスターのせいでしょうか」
ミラコフ 「わからん、だが操縦系はまだ無事なのでJESUSまでは問題ないだろう」
COMMAND:ミラコフと話す 芳花のこと
速雄 「キャプテン、ぼくが【コメット】に行っている間に、芳花さんは何か言ってましたか」
ミラコフ 「おまえのことをやけに心配していたぞ」
COMMAND:ミラコフと話す 芳花のこと(2)
ミラコフ 「何でそんなに気にするんだ。何か特別のことでもあったのか」
速雄 「い、いや、べつに・・・・・・何でもないです」
COMMAND:ミラコフと話す カーゾンのこと
速雄 「カーゾンさんは、何か言ってましたか」
ミラコフ 「お前が帰ってきたら新しいゲームをやらしてやる・・・・・・と言っていた」
COMMAND:ミラコフと話す カーゾンのこと(2)
速雄 「他には何か言ってましたか」
ミラコフ 「そういえば、睡眠カプセル内のパソコンがどうのこうのと言っていたぞ」
速雄 「それじゃカーゾンさんは自分のパソコンとメインコンピュータをつないだんですよ。きっと」
ミラコフ 「おまえはどうしたんだ」
速雄 「時間がなくて、まだつないでありません」
COMMAND:ミラコフと話す 今後の方進
速雄 「キャプテン、これからどうしますか」
ミラコフ 「JESUS隣接空域までこのまま行き、近づいたら緊急脱出し、そのあとは防衛軍にまかせる」
COMMAND:ミラコフと話す 今後の方進(2)
速雄 「モンスターはどうしますか」
ミラコフ 「われわれの手には負えない。やつがこないことを神に祈ろう」
COMMAND:ミラコフと話す 今後の方進(3)
速雄 「キャプテン、これからどうしますか」
ミラコフ 「機内で最悪の場合は、睡眠カプセルにこもろう。あれは気密・水密だし、モンスターといえどもそう簡単には破壊できないはずだ」
COMMAND:エリーヌと話す
速雄 「疲れないかい」
エリーヌ 「ええ、緊張しているから大丈夫よ」
COMMAND:エリーヌと話す(2)
速雄 「ぼくのいないあいだ変わりはなかったかい」
エリーヌ 「通信装置の故障が多くてJESUSと交信するまで大変だったのよ」
COMMAND:エリーヌと話す(3)
速雄 「自動修復プログラムはどうしたんだろう」
エリーヌ 「それもこわれているみたいなの」
COMMAND:エリーヌと話す(4)
速雄 「無事地球へもどれたら、ぼくの家へおいで」
エリーヌ 「その日が来るといいわね」
COMMAND:その他
エリーヌ 「今は話し合いのとちゅうよ」
COMMAND:見る スクリーン
速雄 「暗黒の宇宙空間・・・・・・いくつかの星・・・・・・それだけか」
COMMAND:見る エリーヌの顔
エリーヌ 「何かついてる?」
速雄 「いや、別に・・・・・・」
COMMAND:見る エリーヌの胸
エリーヌ 「やーね、そんなに見つめないで」
COMMAND:見る ドア
速雄 「ドアはピッタリしまっているな」
COMMAND:見る ドア(2)
速雄 「しまった」
ミラコフ 「どうした?」
速雄 「やつです。ドアのめばりが弱かったらしい」
ミラコフ 「おちつけ。やつは我々を観察しているようだ」
エリーヌ 「まるで、誰からおそうか考えているみたい」
速雄 「撃ちましょう」
ミラコフ 「待て。戦うよりも、うまくやつをさそって位置を入れかわり、ドアから逃げよう。エリーヌ、きみから、ゆっくりドアの方へ・・・・・・」
エリーヌ 「はい」
速雄 「エリーヌが通路に出ました」
ミラコフ 「よし、速雄もつづけ」
速雄 「ドアは目の前です。キャプテンも早く」
ミラコフ 「私はだいじょ・・・・・・おっと」
エリーヌ 「速雄、キャプテンがどうかしたの」
速雄 「モンスターの動きが急に早くなって、キャプテンを狙ってる」
エリーヌ 「キャプテンを助けないの」
速雄 「まずきみを安全な場所へ連れていかなくちゃ」
エリーヌ 「私は大丈夫。早くキャプテンを助けて」
速雄 「よし。冷線銃をぶちかましてやる」
速雄 「キャプテン、ふせて」
速雄 「うん、あいつ少しひるんだようだ。キャプテン、今のうちです」
ミラコフ 「わかっている。おまえが先に出ろ」
速雄 「出ました、ああっ」
エリーヌ 「どうしたの」
速雄 「モンスターの動きがまた早くなった。キャプテンが危ない」
速雄 「キャプテン、ふせて」
速雄 「うん、あいつ少しひるんだようだ。キャプテン、今のうちです」
ミラコフ 「わかっている。おまえが先に出ろ」
速雄 「出ました、ああっ」
エリーヌ 「どうしたの」
速雄 「モンスターの動きがまた早くなった。キャプテンが危ない」
ミラコフ 「待て、速雄。同じことのくりかえしのようだ。3人のうち2人が通路に出ると、残った1人に狙いがしぼられるせいか、やつは急にすばしこくなる」
速雄 「じゃあ、どうすれば・・・・・・」
ミラコフ 「きみたちは逃げろ」
速雄 「そんな・・・・・・キャプテンをおいて逃げるなんて・・・・・・できません」
ミラコフ 「私もおまえと同じ、戦士だ。むざむざとやられはしない」
速雄 「しかし・・・・・・」
ミラコフ 「上官の命令だ。行け」
速雄 「あーっ」
エリーヌ 「速雄、どうしたの」
速雄 「キャプテンがぼくをつきとばした」
(ミラコフと速雄を挟んだドアが閉まる)
エリーヌ 「ドアがしまるわ、キャプテンが中からしめたのよ」
エリーヌ 「キャプテンの悲鳴よ」
速雄 「だめだ。ドアは開かないや」
シーン66:最後の2人
エリーヌ 「キャプテン・・・・・・無事かしら」
速雄 「たぶんだめだろう」
エリーヌ 「私たちのために犠牲になったの?」
速雄 「いや、人類のためだ。キャプテンだけじゃない、バルカスもベリーニもハイラーも芳花もカーゾンも・・・・・・。彼らの死をむだにしないために、ぼくたちはあのモンスターを倒す方法をみつけ、地球を救わなければならない」
速雄 「ここが【ころな】の寝室だよ」
エリーヌ 「【コメット】とちがって、個室じゃないのね」
速雄 「うん、カプセル式だ」
エリーヌ 「ミラコフさんが言ってたわね。気密・水密だから、モンスターにもかんたんにはやられないって」
速雄 「ひとまずここにひそもう。正面から右回りにキャプテン、カーゾン、芳花、そしてぼくのカプセルだ。どこでも好きな所に入っていいよ」
エリーヌ 「私は芳花さんのカプセルにするわ。あなたはだれのにする?」
=================================================
1.ミラコフ 2.カーゾン 3.芳花 4.自分
=================================================
速雄 「ぼくはカーゾンのカプセルに入るよ」
エリーヌ 「気密なのに、別のカプセルでも会話はできるの」
速雄 「もちろん。一種の内線電話がある」
エリーヌ 「では、中に入って話しましょう」
速雄 「エリーヌ、きこえるかい」
エリーヌ 「ええ、私の声は?」
速雄 「感度良好だ」
エリーヌ 「これからどうするの」
COMMAND:エリーヌと話す
エリーヌ 「カプセルに入ったまま操縦できるの」
速雄 「できない。けれど、ここのメインコンピュータは、一定時間何の指示もないと、自動操縦に切りかわり、JESUSに向かうようになっているんだ」
エリーヌ 「でも、モンスターを乗せたままJESUSに帰るのは、まずいんじゃない?」
速雄 「うーん、そうだなあ」
COMMAND:エリーヌと話す(2)
エリーヌ 「モンスターに弱点はないのかしら」
速雄 「やつも生き物だから、どこかに弱みがあるとは思うけど・・・・・・」
エリーヌ 「これまでのモンスターの動きを、よく思い出してみましょうよ」
COMMAND:エリーヌと話す(3)
エリーヌ 「モンスターの弱点、何か思いついた?」
速雄 「頭のかたすみに何かがひっかかっているんだけど・・・・・・はっきりしない」
COMMAND:通信する
速雄 「ラッキー。カーゾンがここのパソコンとメインコンピュータをつないでいる。これで通信ができる」
エリーヌ 「JESUSと連絡できる?」
速雄 「いま呼んでいるんだが・・・・・・変だな。うまくいかないや」
エリーヌ 「故障かしら」
COMMAND:通信する(2)
速雄 「おっ、信号がきたぞ」
速雄 「なんだ、この信号は?見たことがないぞ。どこの国のことばだ」
エリーヌ 「フランス語なら通訳するわよ」
速雄 「いや、いろんなことばのチャンポンみたいだ」
エリーヌ 「FOJYなら分かるんじゃない?」
速雄 「こいつに聞くのはしゃくだが・・・・・・おい、FOJY」
FOJY 「やっとぼくの出番だね。この信号は、きみの言うとおり、ポルトガル語・イタリア語・ドイツ語・中国語・英語・ロシア語のミックスだぜ」
速雄 「それは・・・・・・モンスターにやられた6人の母国語だ」
FOJY 「とりあえず、暗号解読のつもりで通訳してみよう。ええと・・・・・・『私はモンスター』」
速雄 「なんだって。やつがことばを使うのか。狂暴なだけじゃないのか」
FOJY 「どうやら、やつは人間をおそうと、遺伝子情報だけでなく個人的知識も身につけるようだぜ。やつなりに人間の言葉を覚えて、通信してきている」
速雄 「よし、どんどん通訳しろ。ただ、おまえ自身のことばとまぎらわしいから、モンスターのことばは声を変えろ」
FOJY 「了解。では、さっそく・・・・・・」
モンスター 「私はモンスター、コックピットにいる。この船は制圧した」
速雄 「どうするつもりだ」
モンスター 「このままJESUSまで連れていってもらう」
COMMAND:通信する(3)
速雄 「JESUSについたらどうするつもりだ」
モンスター 「ハレーの尾にいる仲間をよぶ。そして、まずJESUSを、さらに地球を征服する」
速雄 「ハレーに住んでいればいいじゃないか」
モンスター 「我々はハレーの生物ではない。住む星がなく、何万年も宇宙をさまよっていた。地球時間で数十年前、やっと住みやすそうな太陽系を見つけ、ハレーに便乗してやってきた。探査機は渡りに船だった」
速雄 「人類をどうするんだ」
モンスター 「抵抗すれば殺す」
速雄 「もちろん抵抗する」
モンスター 「むだだ。きみたちも気がついているようにエネルギー兵器は、私にとってはごちそうなのだ。冷線銃も一時しのぎだ」
COMMAND:通信する(4)
速雄 「おまえは火星とか木星に住めないのか」
モンスター 「いったん地球生命の遺伝情報を取りいれた以上、他の星は住みにくい」
速雄 「地球に住むとしても、人類と平和共存はできないのか」
モンスター 「できない」
速雄 「なぜ?」
モンスター 「理由は、きみたちにもわかっているはずだ」
速雄 「ん?・・・・・・なんのことだ」
モンスター 「まあいい。きみと話すより、コックピットの機械をいじるほうが楽しそうだ」
FOJY 「回線が切れた」
COMMAND:エリーヌと話す(4)
速雄 「エリーヌ、きいてたかい」
エリーヌ 「ええ、あいつ、機械をいじるっていってたわ」
速雄 「やつをコックピットにいさせるのはまずい。人間のことばをきちんと覚えたら、ぼくたちのふりをしてJESUSにうその情報を流すかもしれない」
COMMAND:思い出す
速雄 「6人がやられたときのようすを思い出してみよう」
COMMAND:思い出す バルカス
速雄 「バルカスは、実験中にモンスターにおそわれた。やつは、なぜ首すじをねらうのだろう」
COMMAND:思い出す ベリーニ
速雄 「ベリーニはコンピュータ室で戦った。最後のメッセージをのこして・・・・・・」
COMMAND:思い出す ハイラー
速雄 「ハイラーは【コメット】のコックピットで死んだ。きっとコックピットを守ろうとしたのだろう」
COMMAND:思い出す 芳花
速雄 「芳花をおそったあと、やつはぼくの前で変身した」
COMMAND:思い出す カーゾン
速雄 「カーゾンは、観測室で殺された。なぜあのとき、モンスターは逃げだしたのだろう」
COMMAND:思い出す ミラコフ
速雄 「ミラコフは死を覚悟でぼくたち2人を救ってくれた」
COMMAND:おびきだす
速雄 「ぼくはあいつをコックピットからおびきだす。きみはその間に、コックピットに入り、ロックするんだ」
エリーヌ 「モンスターは、体がいくつにも分かれるんでしょ。体の一部がコックピットに残っていたら・・・・・・」
速雄 「きみを危険な目にあわせたくはないけど、このまま何もせずにJESUSに向かうわけには行かない」
エリーヌ 「あなたのいうとおりにするわ。でも、どうやっておびきだすの」
速雄 「何か口実を使おう。口実は・・・・・・」
=================================================
1.取り引き 2.脱出
=================================================
FOJY 「回線がつながったぞ」
速雄 「モンスター、取り引きしよう」
モンスター 「何を?」
速雄 「ぼくとエリーヌだけ助けてくれたら、いい情報を教えるぜ」
モンスター 「お前の持っている情報など、脳をちょっと吸えば手に入る。取り引きはしない」
COMMAND:おびきだす(2)
速雄 「もう一度やってみよう。こんどの口実は・・・・・・」
=================================================
1.取り引き 2.脱出
=================================================
FOJY 「回線がつながったぞ」
速雄 「モンスター、出てこないと快速艇で逃げるぜ」
モンスター 「きみがいてもいなくても同じだ。勝手にしろ」
COMMAND:おびきだす(3)
速雄 「もう一度やってみよう。こんどの口実は・・・・・・」
=================================================
1.取り引き 2.脱出 3.降伏
=================================================
FOJY 「回線がつながったぞ」
速雄 「モンスター、われわれ2人は降伏する」
モンスター 「私にとってはどうでもいいことだ」
COMMAND:おびきだす(4)
速雄 「もう一度やってみよう。こんどの口実は・・・・・・」
=================================================
1.取り引き 2.脱出 3.降伏
=================================================
FOJY 「回線がつながったぞ」
速雄 「モンスター、取り引きしよう」
モンスター 「しないって言っただろう」
COMMAND:おびきだす(5)
速雄 「もう一度やってみよう。こんどの口実は・・・・・・」
=================================================
1.取り引き 2.脱出 3.降伏
=================================================
FOJY 「回線がつながったぞ」
速雄 「モンスター、出てこないと逃げるぞ」
モンスター 「好きにしろ」
COMMAND:おびきだす(6)
速雄 「もう一度やってみよう。こんどの口実は・・・・・・」
=================================================
1.取り引き 2.脱出 3.降伏
=================================================
FOJY 「回線がつながったぞ」
速雄 「モンスター、われわれは・・・・・・」
モンスター 「勝手にしろ」
COMMAND:おびきだす(7)
速雄 「もう一度やってみよう。こんどの口実は・・・・・・」
=================================================
1.取り引き 2.脱出 3.降伏 4.ころなを爆破
=================================================
FOJY 「回線がつながったぞ」
速雄 「モンスター、応答しろ」
モンスター 「何か用か」
速雄 「コックピットからでてこい。この船には自爆装置がある。出てこないとそれを使うぞ」
モンスター 「自分たちの命を犠牲にして、私を倒すというのか。美しい話だが、へたなウソだ」
速雄 「ウソじゃない」
モンスター 「だめだめ。私はメインコンピュータで、この船の構造・装備を調べた。自爆装置などない」
速雄 「ばれたか」
COMMAND:おびきだす(8)
速雄 「もう一度やってみよう。こんどの口実は・・・・・・」
=================================================
1.取り引き 2.脱出 3.降伏 4.ころなを爆破
=================================================
FOJY 「回線がつながったぞ」
速雄 「ぼくはポータブル爆弾を持っている。これはメインコンピュータもしらない。セットする場所によっては、この船全体がふっとぶぞ」
モンスター 「・・・・・・」
速雄 「どうした。めずらしく考えこんでるな」
モンスター 「わかった。出て行こう。どこへ行けばいい」
速雄 「どこへおびきだすのがいいかな」
=================================================
1.エアロック 2.カプセル室 3.観測室 4.倉庫
5.ミーティング室 6.コックピット 7.機関室
=================================================
速雄 「やつにここがわかるかな」
FOJY 「探しながらこさせれば時間がかせげるぞ」
速雄 「それに移動は速そうじゃないしな」
シーン67:決死の対決
(コックピットにて)
エリーヌ 「よかった。モンスターの分身はいないわ」
(エアロックにて)
COMMAND:思い出す カーゾン
速雄 「ん?あのとき・・・・・・ぼくが冷線銃を撃つ前に、やつは逃げるように機械のすきまへ消えた・・・・・・そのとき・・・・・・ちょうどBGMが変わった・・・・・・」
速雄 「FOJY、これまでのことをもう一度まとめて、やつの弱点はどこか、あらためて検討してみよう」
FOJY 「それがいい」
速雄 「まず、モンスターの性質などでわかっているのは・・・・・・モンスターは、ハレーすい星のガスから発生した」
FOJY 「そういえば、地球の生命は地球で発生したのではなく、すい星が運んできた---という説もあるな。それはともかく、やつが人間をおそうのは、何が狙いだろう?」
=================================================
1.骨 2.皮 3.肉 4.カミの毛 5.神経 6.血液 7.DNA★
=================================================
速雄 「モンスターは、ぼくらの仲間を1人殺すたびに変身し、成長していった」
FOJY 「うん・・・・・・ただ、変身中はおそってこない。やつにおそわれたことがないのは、だれだ」
=================================================
1.速雄 2.エリーヌ 3.カーゾン 4.ミラコフ
5.芳花 6.ハイラー 7.バルカス 8.ベリーニ 9.みんなおそわれた★
=================================================
FOJY 「やつはこれまでに何回変身したっけ?」
=================================================
1.1回 2.2回 3.3回 4.4回 5.5回
6.6回★ 7.7回 8.8回 9.9回
=================================================
速雄 「モンスターは火や熱による攻撃を受けると、むしろ強力になる」
FOJY 「食物からではなく、熱エネルギーを直接吸収するようだ。そのせいかな、モンスターに対して、わずかながらも効果があった武器は・・・・・・」
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1.素手 2.ナイフ 3.鉄パイプ 4.ピストル
5.冷線銃★ 6.レーザー銃 7.火炎銃 8.FOJY 9.レーザーロン
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速雄 「モンスターは、ゼリー状にもなる。しかも体の一部があれば再生する」
FOJY 「それらの多くは、1号機【コメット】でのできごとから、見当がついたことだ。でも、2号機【ころな】でも、いろいろ妙なことが起きているぜ」
速雄 「わかってるとも。倉庫の壁が傷だらけだった」
FOJY 「カプセル室のスイッチも曲がっていた」
速雄 「冷房用のスイッチがこわされていた」
FOJY 「自動修復プログラムも消されていた」
速雄 「みんなモンスターのせいだろうか?」
FOJY 「たぶんね。だが、やつは見た目以上に知的な生物だ。手当たりしだいにあばれているのではなく、何か目的があるのかもしれない」
速雄 「モンスターは、ゼリー状で観測室から消えたが、あれにも何か理由があったのか」
FOJY 「あのとき何か特別なことはなかったか?」
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1.速雄の出現 2.エリーヌの出現 3.ミラコフの負傷
4.冷線銃が切れた 5.曲が変わった★ 6.照明が変わった
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速雄 「船内放送で流れていたエリーヌのカセットが、途中でとまったこともあった」
FOJY 「カセットを途中でとめたのはだれだ?」
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1.速雄 2.エリーヌ 3.カーゾン 4.ミラコフ
5.芳花 6.モンスター★ 7.FOJY
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速雄 「そしてミーティング室の前にエリーヌのカセットがこわされていた」
FOJY 「カセットをこわしたのはだれだ?」
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1.速雄 2.エリーヌ 3.カーゾン 4.ミラコフ
5.芳花 6.モンスター★ 7.FOJY
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速雄 「・・・・・・待てよ。何かわかりそうだ。むむむ・・・・・・のどまで出ているのに」
FOJY 「速雄、おちつけ。モンスターがいちばん弱いのは何だ?」
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1.エリーヌの色気 2.低温 3.高圧 4.ある波長の光
5.あるメロディ★ 6.あるニオイ 7.地球のウィルス
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速雄 「そうか、わかったぞ」
FOJY 「結論として、何を使って戦う?」
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1.素手 2.ナイフ 3.鉄パイプ 4.ピストル5.冷線銃
6.レーザー銃 7.火炎銃 8.FOJY 9.レーザーロン★
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正しくない推理の場合
FOJY 「なんかおかしいぞ。落ちついて、始めから考え直そう」
速雄 「な、FOJY・・・・・・モンスターは観測室でカーゾンを殺したあと、冷線銃をくらってもいないのに、船内放送の曲が変わるとさっさとひっこんだ。しかもそのあと船内放送を切り、流れていたカセットをこわしている。やつはあのメロディに弱いのかもしれないぞ」
FOJY 「そうだね。人間にも『ガラスをひっかく音など耐えられない』という人がいるから・・・・・・」
速雄 「ようし、だめでもともと、やってみよう」
速雄 「たしか、【いなづま】の中にレーザーロンがあるはずだ」
FOJY 「急げ、モンスターがそこまできてるぞ」
速雄 「あった。これだ」
FOJY 「来た、通訳する・・・・・・」
モンスター 「さあ、ポータブル爆弾をわたせ」
COMMAND:ひく レーザーロン
FOJY 「そうだレーザーロンをひくんだ。例のメロディをひくんだ」
低いドならZのキー、レならXのキー・・・・・・というように、図示したキーを8回押す。同じキーを何回か押してもよい。とちゅうで(8回押す前に)やりなおす場合は、スペースキーを押す。
(レーザーロンを引く)
FOJY 「そうだ。このメロディだ」
速雄「モンスターのようすが変わったぞ」
FOJY 「やつは苦しんでいる。このメロディの効果だ・・・・・・危ないー」
モンスター 「きさまー、だましたなー」
FOJY 「速雄、いまのメロディをどんどんひくんだ」
速雄 「FOJY、やつは何か言ってるか」
FOJY 「うめき声の中からかすかにきこえる・・・・・・おや? 例のチャンポンことばじゃない。ポルトガル語だ」
速雄 「何語でも、どんどん通訳しろ」
FOJY 「ええと・・・・・・『さすがー《変身モンスター》ゲームできたえた成果が出たね』だって。変だな、モンスターのセリフにしては」
速雄 「まてよ。ポルトガル語って言ったよな。ひょっとしたら・・・・・・」
FOJY 「バルカスのセリフだ」
速雄 「モンスターが個人の知識や経験まで吸い取ったから、やられた人間の知識が残ってるんだ」
FOJY 「そうらしい。こんどはイタリア語、ベリーニだ。『ぼくたち6人の意識は、こいつに支配されていた。でも今は解放された。きみがひいたメロディのおかげだ』」
速雄 「意識だけでも生き返れないんですか?」
FOJY 「ドイツ語だ・・・・・・『速雄、ハイラーだ。残念だが、残っている意識もモンスターとともにほろぶ。いや、ほろぼさねばならない。でも、天体の研究者として、宇宙で死ぬのなら悔いはない・・・・・・』」
FOJY 「つぎは中国語。『私たちの意識が力を合わせれば、モンスターを逆支配できそうよ。こいつを宇宙空間へ送り出すわ』」
エリーヌ 「速雄」
速雄 「どうしたんだ。モンスターの分身でも出たのかい?」
エリーヌ 「ううん、あなたが心配で見にきたの。持ち場を離れてごめんなさい」
FOJY 「シーッ。英語がきこえる。『だいじょうぶだ。ぼくが調べた。今、こいつの体はぜんぶここにある。分身はいない。だけど、こいつを研究する時間がないのが心残りだ』」
エリーヌ 「カーゾンさんね」
FOJY 「またベリーニ・・・・・・『重要なことがわかった。こいつは、鏡に映ったわれわれ自身だ。こいつの性格などは、われわれ人類のものだ。こいつは遺伝情報とともに、その種族の思考・行動パターンも、取り入れる』」
速雄 「では・・・・・・」
FOJY 「『われわれが平和を好む種族なら、こいつもそうなっただろう。だが、われわれは殺し合い憎み合う種族だった』」
エリーヌ 「しかし、あなたがた6人は、みんな平和を愛していたでしょう」
FOJY 「ハイラーの声だ。『個人としてはね。だが、遺伝情報は種族のものだ。人間の歴史が反映されるのだ』」
エリーヌ 「・・・・・・」
速雄 「ロシア語はきこえないか」
FOJY 「きこえてきた。『私はミラコフだ。メロディの威力があるうちに【いなづま】に乗りこみ、宇宙の果てまで、おわりのない飛行をする。きみたちは早くエアロックから出たまえ』」
FOJY 「モンスターの・・・・・・いや、6人の声はもうきこえない」
エリーヌ 「いいえ、私にはきこえるわ」
FOJY 「テレパシーっていうやつかな。それなら、機械のぼくには無理だ」
速雄 「ぼくにも、きこえるような気がする」
ハイラー 「エリーヌ、わが1号機からきみだけでも助かってよかった。さらばだ」
カーゾン 「JESUSよ、そして地球よ、永遠なれ。さようなら」
バルカス 「もう一個、ハンバーガー食いたかったぜ。あばよ」
ミコラフ 「ハレー最接近までに、やつらを迎え討つ準備をするんだ。あとは頼むぞ」
朱芳花 「速雄、エリーヌとうまくやってね。ほんとうにお別れよ」
ベリーニ 「コンピュータも予想しなかった運命だが・・・・・・これでぼくも星になれる」
エリーヌ 「モンスターも、6人も・・・・・・みんな行ってしまったわね」
速雄 「ああ・・・・・・」
COMMAND:FOJYと話す
速雄 「ところでFOJY、前からききたかったんだが」
FOJY 「何だい?」
速雄 「おまえの名前には意味があるのかい」
FOJY 「ふふふ。アルファベット26文字を並べて、にらんでみろよ」
速雄 「?」
FOJY 「1つずつ前の文字を見るんだ」
速雄 「Fの前はE、Oの前はN・・・・・・あっ、そうか」
FOJY 「もっと前に気がついた、カンのいい人がいるかもしれない」
速雄 「エリーヌ・・・・・・2人だけになってしまった」
エリーヌ 「ええ、みんなに、もう会えないのね」
速雄 「うん。でも悲しんでいるひまはないよ。6人の死をむだにしないためにも、ハレーが地球に来るまでにいろいろ準備しないと・・・・・・」
エリーヌ 「てつだうわ」
FOJY 「おい、速雄」
速雄 「FOJY、これから忙しくなる。しばらく黙っていてくれ」
FOJY 「わかった、わかった」
速雄 「うるさいのを黙らせた」
エリーヌ 「ねえ・・・・・・任務にもどる前、あと1分だけ、こうしていてもいい?」
速雄 「うん、いいよ。司令官も、死んだ6人も、それぐらいは許してくれるだろう」
エリーヌ 「言わないで。みんなのことを思い出すと、また悲しくなるわ。1分間、静かに、このままで・・・・・・」
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FOJYのひとりごと
「しばらく充電していないので、そろそろぼくのエネルギーがなくなる。エネルギーがなくなると、ぼくの記憶の一部も消える。その前に注意してやろうと思ったのに、速雄のやつ、きこうとしない。
ミラコフの意識が最後にいったことを、あの2人は覚えているかな。『メロディの威力があるうちに』と警告していたのを。
モンスターは、あのメロディに対しても免疫ができているかもしれない。人間が、今回の最接近はあのメロディで切りぬけられたとしても、2137年は・・・・・・・・・」
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SCENARIO
KOJI MIYA
MUSIC COMPOSE
KOICHI SUGIYAMA
PROGRAM
TAKANARI SUZUKI
GRSPHIC DESIGN
SHINTARO MAJIMA
MUSIC ASSIST
YASUHIRO TAGUCHI
AUDIO CREATOR
YASUHIRO TAGUCHI
TITLE DESUGN
SHINTARO MAJIMA
MANUAL ILLUSTLATE
SHINTARO MAJIMA
MANUAL DESIGN
MARI KUSAKABE
SPECIAL THANKS TO
KEIZO MOCHIZUKI
TORU HIDAKA
DIRECTED BY
TAKANARI SUZUKI
PRODUCED BY
YUTAKA TAKANO
編集後記
「ジーザス」を初めてプレイしたときの衝撃は忘れない。
それまでのアドベンチャーゲームは、
デジタル画像をコマンドとフラグで繋いだ電子紙芝居の印象が強い。
「ジーザス」もそれに違い無いのだが、
本作のプレイ感はそれらとは明らかに違っていた。
映画「エイリアン」を模倣したシナリオを基軸として、
映画的な演出やセリフ回し、そしてインタラクティブ性を意識したスリルとドラマ。
場面を盛り上げるBGMとピンポイントでの画面の動き。
パソコンでしか味わえないそのデジタル世界は、
雅孝司さん、芸夢狂人さん、すぎやまこういちさん、真島真太郎さん・・
といった豪華スタッフによって生み出されたエンターテイメントの結晶であった。
本作の存在は「ゲームの演出」を次のステージへ押し上げ、
表現の幅を広げていったのだった。
今回、シナリオログを完成させるにあたり、再プレイしたわけだが、
古さを感じさせない普遍的な作品であった事を改めて感じさせて頂いた。
それだけに本作を初めとしたエニックスの名作パソコンタイトルが、
その後、続編やリメイクなどに恵まれなかった事が悔やまれるのである。