プロ野球ワールドスタジアム
(ナムコ)
1988年5月20日/野球/4900円
ファミコンで最も名を馳せたゲームタイトルと言えば、
ドラゴンクエスト、スーパーマリオブラザーズ、ファミリースタジアム、
この3本がトップ3では無いだろうか?
ファミリースタジアムは野球ゲームの決定版となり、
「ファミコンで対戦と言えばファミスタだった」という人も多いはずだ。
そんなビッグタイトルがPCエンジン初の野球ゲームとして登場した。
しかもPCエンジン本体発売のわずか7ヵ月後だ。
ナムコのPCエンジン参入タイトルとしては
「妖怪道中記」に次いで2作目であった。
同名タイトルのアーケードゲームが1988年3月に登場しているが、
本作はアーケード版の移植ではない。
X68000でリリースされた「プロ野球ワールドスタジアム」は
アーケード版の移植である。
ゲームモードは全チームと試合する1人用の勝ち抜き戦、
2P対戦、COM同士の対戦の3種類。
好きなチームとCOM対戦できるオープン戦のようなモードは存在しない。
選択できるのは10球団。
プロ野球の12球団すべては存在していない。
[L]ライオネルズ(西武ライオンズ)
[G]ガイアンツ(読売ジャイアンツ)
[R]レールウェイズ(阪急&南海&近鉄)
[D]ドラサンズ(中日ドラゴンズ)
[F]フーズフーズ(日本ハム&ロッテ)
[C]カーズ(広島東洋カープ)
[S]スパローズ(ヤクルトスワローズ)
[W]ホイールズ(横浜大洋ホエールズ)
[T]タイタンズ(阪神タイガース)
[N]ナムコスターズ
今の常識では「まとめられちゃった球団のファンは怒るだろう」と思うけど、
当時のファミスタはこれが普通だったし、
ファミコン少年の間では確かにパ・リーグファンはニッチだった(^_^;
勝ち抜き戦で全チームに勝利すると、
隠しチームが3チーム登場する。
[O]オールドスターズ(ブロ野球OBオールスター)
[M]メジャーリーガーズ(大リーグオールスター)
[A]オールドリームス(野球漫画オールスター)
さて、本当は今回も伝統の巨人vs阪神戦を遊びたかったが、
前述したように好きなチームの組み合わせで試合をするモードは無いので、
勝ち抜き戦1試合目の巨人vsナムコスターズを遊んでみる。
本作では試合前にスターティングメンバーを見る事は出来ない。
(つまり選手の入れ替えなどもなく、決められるは先発ピッチャーのみ)
試合中に確認した巨人のスターティングメンバーは以下の通り。
みのだ
こうの
くろまて
たつのり
よしむら
しのすか
なかはた
やまくら
くわた
本作までファミスタシリーズは実名で選手が登場していた。
まだプロ野球の権利関係が緩かった時代である。
システム上、濁点を含めて4文字の名前になっているので、
「しのすか」などの本名とは違う選手も存在する。
システムは超シンプルで、すぐに理解できる。
これまでシリーズになかった要素としては「エラー」が追加。
チームごとの確率によって捕球をミスする。
これによってどうみてもアウトなフライを打ち上げても、
エラーで出塁できるチャンスもあるというギャンブル要素になっている。
グラフィックやサウンドは当然ファミコン版より強化されており、
リッチなプレイ感が熱かった(当時ね)。
では試合結果。
12対5で快勝!
思い出して頂きたいのだが、
「パワーリーグ」全6作をレビューしたときは1度も試合に勝てなかった。
ナムコスターズが弱いというのもあるだろうが、
初心者に優しい難易度設計と言えるだろう。
気持ち良く攻防を楽しむ事ができた。
このあたり、キング・オブ・野球ゲームの年輪を感じさせてくれる。