88ゲーム回想録(58)「新ベストナインプロ野球」


ベストナインプロ野球
発売元:アスキー
発売時期:1985年11月
定価:6800円
対応機種::PC-8801

 


のちにファミリーコンピューターで多くの野球ファンから
優れた野球シミュレーターとして評価を受けた「ベストプレープロ野球」シリーズは、
本作が元にデザインされている。
まず1985年1月に「ベストナインプロ野球」というタイトルで1作目が発売される。
セ・リーグのみが再現された1作目にパ・リーグが追加され、
グラフィックなども強化された2作目「新ベストナインプロ野球」が登場。
俺様が当時プレイしたのはこの2作目であった。

 


12球団の旗もこの通り再現されている。
このドット絵好き。

 


チームを選択したらスターティングメンバー9人を編成する。
登録されているのは1985年当時のプロ野球選手だ。
これを見ると実名で登録されているようだが、
ちゃんと許可を得て使っているのかどうは当時の時代的に微妙なところ。
(ちなみにファミコンの「ベストプレープロ野球」が実名になったのは3作目から)

 


本作は野球シミュレーションゲームなので、アクション性は皆無だ。
攻撃時はバッターが立つごとに
ウェイト、バント、ヒッティングなどの作戦と、
オール、ストレート、カーブ、シュート、フォークといった狙い玉を決める。
読みが当たればヒットを打つし、
はずれれば空振りしたりフライを打ち上げたりする。
守備時も同様で
球種(ウエスト、ストレート、カーブ、シュート、フォーク)と、
スピード(MAX、ハヤイ、フツウ)を決める。
まさにゲームというよりシミュレーターだ。
ただ漠然と遊んでいるだけでは単調なゲームだが、
自分で目標を見つけて遊んでいく事でこのシステムが生きてくる。
(ペナントレースを自分で組み立てるとか、理想のチーム編成を試すとか)
また、選手EDITも自由自在なので、友達を集めた草野球チームを参加させたり、
最新のプロ野球データを打ち込んだりさせる事も可能。

ところでこのゲーム、1人プレイよりも対戦プレイが燃える!
アクション要素がないので読み合いのみの駆け引きとなる。
片方がキーボード、片方がテンキーを使って、
自分の指を隠しながら操作する。
俺様達がやっていたオリジナルルールでは、
EDITモードで使用出来るトータル数値を決めて、
自分達のオリジナルチームを作成して対戦するというものだった。
ここでも「チームバランスが良くても読みが悪いと勝てない」という
駆け引きが熱かった。

作者はアスキーでアルバイトから正社員になってまだ2年目の薗部博之さん