ハットリス
(マイクロキャビン)
1991年5月24日/パズル/5800円
1984年に生まれたパズルゲーム「テトリス」は、
センセーショナルなブームを巻き起こした。
そんなテトリスの開発者であるアレクセイ・パジトノフが
2作目のゲームを開発したというではないか!
今度は一体どんなセンセーショナルを巻き起こすのか!
その画面を見て俺様は驚愕した。
生首のように並んだグラサンかけたおっさん。
上空から降ってくる帽子を被せるゲームだった・・。
俺様は思った。
だがすぐに思い直した。
アレクセイ・パジトノフさんはゲームデザイナーではない。
コンピュータ技術者だ。
ゲームビジュアルデザインに才能を発揮する人ではない。
見た目はマヌケでも、ゲームシステムは奥が深く、
テトリス並に人類を夢中にさせるに違いない。
6種類の帽子が存在し、それが横並びの2つ一組で空から降ってくる。
画面下には6人の生首。
左右移動で落下地点を定めて、頭の上に着地すると帽子を被る。
同じ帽子を5つ重ねると消える。
ボタンで帽子を左右入れ替える事も可能。
2つ一組で降りてくるので、どうしても無駄詰みが生まれる。
ときどき降りてくる炎で消したり、
セールタイム時に選択した帽子を一気に消したりできる。
帽子が上のラインまで積み上がったらゲームオーバー。
帽子の高さが違うので積み上がりを分散したり、
2つのうち一つを先にどこかに重ねたあとに
フリーになった一方を適切な場所に移動させる・・
といったところがテクニックなのだが・・
このゲーム・・
システム的な底もそんなに深くない(^^;;
つまらないわけではないが、
連鎖とかも無いし、パズルとしてシンプル。
専門学校生が卒業制作で作るゲームみたいな雰囲気だ(爆)
「テトリスの二匹目のどじょうになりそうも無い」と感づいたのか、
セガも任天堂もこのゲームはスルー。
珍しくもBPSがアーケード版をまずリリースし、
ファミコン、ゲームボーイ、PC98に移植していく。
このPCエンジン版だけはテンゲンが開発し、
マイクロキャビンが販売するという事になった。
全10ステージで、最終面をクリアしても
タイトル画面に描かれた謎の6人が拍手するだけで
スタッフロールどころか「Congratulations」のテキストすら無し。
ヒットさせる気がまったく感じられないが、
開発者の気持ちはわかる。(^^;