PC原人シリーズ PC電人
(ハドソン)
1992年11月20日/シューティング/6500円
PCエンジンの代表的ゲームキャラクターと言えば『PC原人』ではないだろうか?
そんな『PC原人』はアクションゲームとしてシリーズを重ねたわけだが、
『月刊PCエンジン』の「赤色パラダイス」というレッドカンパニーのコーナーで、
PC原人のスピンオフゲームとして出して欲しいのは
RPGとシューティングのどちらか読者投稿で決める
・・という企画が行われた。
結果として本作『PC電人』が選ばれ、
RPG(『RPC原人』と言われていた)はお蔵入りとなった。
本当は本作発売が既定路線で
RPGの方は企画用のネタだったのかも知れないが、
真実はもはや深い霧の中だ。
『PC電人』は本編『PC原人』と比べるとかなり異質である。
まず世界観が変わっていて、原始人の世界ではなく、
PC原人のキャラクターを元にしたSFメカ物になっている。
これがデザインとしてなかなかに魅力的だ。
(主人公もPC原人をロボ化してたキャラクターになっている)
特にボスキャラはデザインが秀逸で、戦っているだけで楽しい。
操作はオーソドックスで十字ボタンでの移動に加えて、
ショットボタンとボムボタンの構成。
ショットは最初から連射が効いていて爽快。
ボムはボタン押しっぱなしにするとパワーが溜まってウンチの形で射出される。
回数制限は無く、タメ時間のみのリスクで何度でも使える。
(溜め中にボタンを離すとタメ攻撃にもなるが、クリアまで一回も使わなかった)
アイテムを回収する事で様々な攻撃パターンが用意されている。
ショットのバリエーションが9種類ある他に、
仲間キャラが支援機として登場する。
とはいえ、ステージに合わせて攻撃を使いわけるという感じではなく、
見た目が変わる事での変化を楽しむ要素かと思う。
仲間も1回ダメージですぐ退場しちゃうしね。
(そんなチョイ役なのに10種類もいるw)
難易度は低めで大雑把にプレイしていても爽快なまま進められる。
(と言いつつ難易度は「あまくち」でプレイしたけどw)
ラストボスだけちょっと苦戦したかな。
エンドクレジットは無し。
(クリア画像もタイトル画面の使いまわしとは・・)
本作はこれまでの「PC原人」シリーズとは違う異色な作風。
それもそのはずで開発はナグザット。
でも待てよ。
本作は読者投票で『RPC原人』に勝って開発されたんだよね?
それが決まってから開発をナグザットに外注したってこと?
本作は対応機種をスーパーCDロムロムに変えた
『CD電人 ロカビリー天国』という続編があるが、
開発がナグザットから「デュアル」という会社に変わっている。
「デュアル」という会社がどんなところなのかは全くの謎だ。