
テレフォンクラブストーリー
コンピューターブレイン
1988年12月10日
PC-8801
7800円
フロッピーディスク4枚組

1988年当時、“テレフォンクラブ”通称テレクラというサービスが流行していた。
まだSNSなどが存在しない時代。
不特定相手との出会いは雑誌の文通相手募集コーナーや
繁華街でのナンパ行為などに限られていた。
そんな中で、電話を使った出会いサービスが登場。
それがテレクラだ。
店内に設置された電話器に女性から電話がかかってくる。
ライバル達より早く受話器を取ると相手女性と通話が出来る。
あとは会話を楽しむも良し、外で待ち合わせるのも良し。
本人達次第。
その後、マッチングアプリなどの登場でそのサービスは廃れて行き、
いまや全国に2店舗しか残されていない。
当時の俺様は未成年の学生。
当然、そういったサービスを体験することは無く、
雑誌の体験ルポや「トゥナイトII」などの深夜番組での特集で
その文化を知るしか無かった。
そんなテレクラを体験できるゲームが登場。
それが本作「テレフォンクラブストーリー」であった。
その文化がほぼ無くなったいま、
ゲーム内で当時の雰囲気を体験するのも面白いのではないだろうか。

大阪の街の中を流れる道頓堀。
私は遠目に小さく光るテレフォンクラブのネオンを見た。

私はまだテレフォンクラブというものがどういうものかはよく知らない。
けれどもその噂たるや凄いものがあるらしい。
とにかく初めて行く不安がある私だが、興味本位のまま行ってみる事にした。

私は頭の中で友人が言っていたいるべきものを並べていた。
「身分証明書と1時間3000円、そしてそのあとにいるのが15000円ぐらいかな。」
と、金に余裕の無い自分を責めながら中へ入っていった。

店の中に入ると、前にカウンターがあり、
そこで入会金と会員証の写真を一枚撮り、
店員にこの店のシステムを聞いた。
では、ここのシステムを説明します。
まずお客様はお部屋を選んで頂き、そこへわたくしどもがご案内します。
そして中へ入ってデンワがかかってくるのを待ってもらいます。
そこでデンワのランプが点滅しだしたら素早く受話器を取って下さい。
そこからはお客様の腕の見せどころです。
その女性と話だけで終わるも良し、待ち合わせてどこかに行くも良し。
それはお客様の自由です。
それではこちらへどうぞ。
このあとにNo.1~No.5の部屋を選択する。
どの部屋が成功率が高い・・といった戦略的なものではなく、
部屋によって電話が繋がる女の子が変わるだけである。
なお、No.4は使用中で入れず、No.5はトイレなので、
実質、3人の女の子を選択しているに過ぎない。

さて、ここから攻略が始まる。
画面右にある「BONUS」というメモリに注目。
電話のベルが鳴ったらすぐにスペースキーで受話器を取る。
もし取り逃がしてしまったら「BONUS」のメモリが1つ下がる。
このメモリが0になったらゲームオーバーなので、
とにかく受話器を取ろう。

受話器を取ると相手との会話がはじまる。
プレイヤーのセリフは穴開きになっているので、
そこに当てはまる単語を選択肢から選ぶのである。
正しい単語を選ぶとシナリオが先に進む。
間違ったものを選ぶと素っ気ない返事などが返ってきて、
BOUNUSが1メモリ減る。
そして再び同じ選択肢を選ぶ。
不自然じゃないものを選んでいけばだいたい進める。

キシモトミナコさんという女性と会う事になった。

彼女は人妻だった。
旦那さんが単身赴任で寂しいのだそう。

レッツHOTEL!

いよいよ・・

というところで選択肢を連続で間違えてゲームオーバーになってしまった。
なぜかゲームオーバー画面は「かに道楽の店舗前」だw
作者の大阪愛が強いぜw
無事クリアするとエピローグを読む事が出来る。

シナリオ:主婦のはなし
毎日の生活に疲れ果てていたようで
テレクラに新しい出会いを夢見る女性だった。
実のところ夫とは現在も別居をしており、子供も3人もいるとのこと。
この
世の中こういう女性が増えたと思うと、
ふと空を見上げて色々と考えてしまう私であった・・・。

2番目の部屋で出会うのは高校生のカナリちゃん。




シナリオ:高校生のはなし
彼女のうちは先祖代々のお金持ちで
門限や規律が厳しく遊ぶ事ができないと言うので
彼女は家を飛び出してテレクラに電話をかけて来たのだった。
私のように貧乏に生きるのも大変だが
あの子のように自由を奪われる事に比べると
私はまだ幸せなのだろうか・・。

3番目の部屋は高校生のクミコちゃん。




シナリオ:高校生のはなし
彼女と初めて会ったとき、とてもかわいい子だと思い、
これはいい子に巡り合ったと思った。
僕は付き合い始め、デートを繰り返していった。
しかし僕は気付いた、
男にすがりつく卑劣な女なんだ・・と。
が、ときすでに遅く、のめり込んでいったのは無論言うまでもない事である・・・。

Director
M.Ikeuchi
Main Programer
みやりん
Assistant Programer
いけちゃん
Computer Graphic
T.Yamamoto
派奇(パキ)
Scenario Writer
Kiss KishmoⅡ
Character Design
なんば きび
Prodused by
A.Kobatashi
さて、このゲームにはもう一つ隠された要素がある。
選択肢には正解と不正解だけでなく「パワーワード」が隠されている。
それを選択するとPOWERというメモリが出現してメモリが増える。

1つのシナリオ中でパワーワードを5つ見つけると、
スタッフクレジット後に秘密のゲームを遊ぶ事が出来る。

画面右上にキノコのような図柄のスロットが回る。
これをスペースキーで止めて、
図柄が揃うと脱衣グラフィックの一部が見えていく・・というもの。
点数が無くなると終了。
図柄が揃うと点数が増えるのでそのぶん長く挑戦できる。
また、フィーバーのような要素もあり、
フィーバー中は図柄が揃い安いという謎に凝った要素もあるw
本作の仕組み的に何度もプレイしていれば正解は覚えられるので、
それほど時間がかかるゲームではない。
3人の女の子としか出会えないのはボリューム不足だ。
途中で電話を切られたり、待ち合わせをすっぽかしたりする
ダミーの女の子とか混ぜるともっとゲームっぽい厚みが出たかもね。
それとスタッフクレジットを見るとキャラクターデザインは1人がやったようだが、
3人の女の子のうちキシモトミナコさんだけかなり絵がヘタだ(爆)
タッチも違うし、別の人が描いたとしか思えないのだけど・・。
本作の開発はワイルドダックというところらしい。
(個人名なのか会社なのかは不明)
MSX2やPC98では
「テレフォンクラブストーリーSpecial」という名前でリリース。

こちらは未プレイだが、
パッケージ絵を見る限りでも88版では登場していない女の子が描かれている事から、
エピソードは3人から増えているのだろう。
また、88にも「テレフォンクラブストーリーデータ集」なる追加ディスクがリリース。
もしかしたらそれを購入すると出会える女性が増えたのかも知れない。
(単なるCG集かも知れないけど)