レイダース 失われたゾンビ
ジャンル:ホラー
上映時間:86分
1986年アメリカ
監督:サミュエル・M・シャーマン
出演:スコット・シュワルツ
日本劇場未公開
「レイダース 失われたゾンビ」という映画タイトルを見て
「インディ・ジョーンズがゾンビと戦うのかな?面白そうだな!」
と思った人がいたら幸いである。
その人は今までバカ映画に出会った事がない純粋な人だ。
そのまま正常な映画人生を満喫して欲しい。
まあ、原題である「RAIDERS OF THE LIVING DEAD」を訳しても、
こんな邦題には絶対にならない。
しかも映画内容も、「レイダース 失われたアーク」のパロディでもない。
つまり日本でビデオ販売権を買ったときに
「レイダース」という名前が似ているからという安易な理由で
テキトーにつけられたわけである。
しかし、この映画の内容を見れば、
真面目に題名考えるのもバカらしくなった気持ちもわかる(爆)
映画の内容を紹介する前に、
ビデオパッケージに書かれた解説文をご紹介しよう。
このスゴイ題名を持った最新SFアクション・ホラーは、
昨年の第15回パリ国際ファンタスティック映画祭で上映され、
その衝撃的な内容にパリのファンが狂喜して舞台にかけ上がり、
映画の中のゾンビと格闘を始めたという伝説の映画だ。
迫り来るゾンビの群れ、暗躍するテロリスト、
そして、それを迎え撃つ勇気あるティーンエイジャー達。
50年代の"ティーンエイジャーSF"の雰囲気を
80年代に再現させた熱血アクション。
マニア必見の話題作。
(原文のまま)
日本のビデオスタッフの苦悩が伺える文面であるw
おわかり頂けただろうか?
「その衝撃的な内容にパリのファンが狂喜して舞台に」というのはつまり、
暴動が起きたという事なのである(爆)
それも「狂喜」じゃなくて、あまりの内容に怒り狂ってというのが真相との噂w
ではその内容を追っていこう。
映画がはじまるといきなり銀紙で作ったようなジェイソンマスクが
画面いっぱいに出現して期待感をあおる。
そしてゾンビの映像がテーマソングと一緒に流れるのだ。
それではそんなテーマソングの歌詞をご紹介しよう。
夜のしじまに こだます足音
怪しげな火も見える
忍び寄る火に魂も凍る
聞け 悪魔の声
死人が追ってくる
死人が俺を追ってくる
見てはならない物を見て
ゾンビに追われ
いたる所に死人の群れ
逃げきれはしない
死人が追ってくる
死人が俺を追ってくる
あやつるのはマッドマン
夜の悪魔だ
もう逃げ場はない
踏みとどまって戦うのみ
俺たちは戦士
ゾンビ狩りの戦士だ
奴らを滅ぼし
墓の中へ追い返すのだ
死人が追ってくる
死人が俺を追ってくる
ゾンビ狩りの戦士なら逃げるなよ・・。
画面が本編へ移ると突然緊迫感のあるBGMに切り替わり、
謎の男がタンカーを奪う。
銃を突き付けられ男に従うトラックの運ちゃん。
それを瞬時に察知したパトカーが追跡するが、
エンストした車に道を阻まれ見失ってしまう。
どうやら謎の男は核燃料工場を占拠したらしい。捕らわれる職員。
男はテロリストで囚人の釈放を望んでいるらしい。
男を追い詰める狙撃隊。狙撃手の放った針のようなものに刺され倒れる男。
でも針を抜くと男は蘇生。のらりくらりと素手で狙撃隊をノックアウトしていく。
逃げる男を追う狙撃隊。配線コードに足が絡まり、むき出しの電流に触れる男。
それを見て御満悦の表情を見せる狙撃兵。
場面は変わり、主人公の少年(ジョナサン)とその祖父のシーン。
「レーザーディスクが壊れたんじゃよ」
「僕が直してあげるよ」
「それじゃ任せてみるか」
レーザーディスクをどんどん分解する少年。
修理していたら
偶然「殺人レーザーガン」が出来上がってしまうw
また場面が変わり二人の新聞記者がとある施設に向かうシーン。
謎の施設を取材するためだ。
男の方(ランドール)が施設の中へ入っていく。施設の中で遭遇するゾンビ。
逃げるランドールを追い詰めるゾンビ。
ガソリンをまいて炎でゾンビの群れを撃退し、車に戻るがエンジンがかからない。
なんとか小屋に逃げようとするが、ランドールは首を絞められ失神、
もう一人の女記者はゾンビに捕らわれてしまう。
道路沿いに倒れているランドールを助ける女性シェリー。
シェリーに介抱されたランドールは銃を購入してホテル住まいを始める。
シェリーを誘ってコメディ映画を観るランドール。
(もはや捕まった女記者の事は忘れている模様w)
場面はまたジョナサンへ。
本格的にレーザーガンを作るジョナサン。
ガールブレンド(ミシェル)にからむ不良を実験台にレーザーガンで撃退。
そのガールフレンドはというと、
新たなレーザーガンを作るために
LDをせっせと盗んでジョナソンのもとへ(^^;
夜になりホテルに戻るランドール。
しかしホテルの部屋にはゾンビが待ち構えていた!
銃で応戦して外へ逃げるランドール。
そこへ通りかかったジョナサンのジイさん(職業:医者)が家へ連れて帰る。
事情を聞くジイさん。
ランドールに聞かされ、「死体を生き返らせている団体」がある事を知るシェリー。
半信半疑で家路につくシェリーだったが、家にはゾンビが待ち構えていた。
ゾンビに捕らわれるシェリー。
ここで訳の分からないゾンビのイメージカットがダラダラ続く。
ゾンビは刑務所跡から出現する事が判明。
シェリーを救出するため、ランドールはそこへ向かう。
連絡を受けたジョナサンとジイさんは、レーザーガンと弓矢を持ってかけつけた。
猿轡を掛けられたシェリーを助け出すランドール。
二人の逃げ道をはばむ黒幕登場。彼は死体を再利用しようと考える科学者だった。
次々とレーザーガンでゾンビを倒していくジョナサンたち。
ゾンビを全滅させた彼らは、黒幕を警察に引き渡してめでたしめでたし!
そのままテーマソングが流れ、無惨にも倒されたゾンビの死体が次々と映し出される。
まさに50年代のティーンエイジャーSFを蘇らせた作品と言えよう。(ウソ)
しかし冒頭の核燃料工場のシーンは何の意味があったのか!?
そして最初に捕まった女記者はどうなったのか!?
この映画は多くの謎掛けを我々の脳裏に残していったのだ。
警戒レベル: