EGRETⅡ mini収録タイトルレビュー(12)「レイフォース」

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レイフォース
1993年リリース

 

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縦スクロールシューティング。
操作は8方向移動とショットボタン、ロックオンレーザーボタンという構成。
このロックオンシステムが革命的だった。
通常ショットでは攻撃できないラインにいる敵に対して、
自機前方に固定されている照準を合わせる事でロックオン。
ロックオンは4秒間継続し、その間複数の敵や1箇所に重ねてロックオンできる。
(同時ロックオン数はパワーアップにより増える)
ロックオンレーザーボタンを押したときに
ロックオン継続中の敵に向かってレーザーが射出される。
一度に複数の敵を撃破させる気持ち良さと、
ビジュアル的なカッコ良さを併せ持つ
魅力的な発明であった。

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わかりやすく言えば、「ゼビウス」のような
攻撃対象が対空と対地に分かれたシューティングゲーム
対地攻撃にロックオンホーミング攻撃を採用したようなものだが、
これまでロックオンシステムを採用しているゲームは
アフターバーナー」のような疑似3D視点のものであり、
それは疑似3Dのわかりにくい距離感を埋める策であった。
それをトップビューで採用し、
遊びとして昇華できている事に本作の価値がある。

 

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実際遊んでみると、ロックオンシステム自体が楽しく、
それに特化した構成になっている。
ゲームは最後まで正面に対する通常ショットとロックオンレーザーだけで突き進み、
「画面全体攻撃」や「多彩な攻撃の変化」といった要素は排除している。
それはロックオンシステムの楽しさをぼやかせない配慮だったのかも知れない。
だが、後半の激烈な敵の攻撃にさられさると、
この2種類の攻撃だけではどうにも対処し切れず、
何か危機突破の要素がもう一つ欲しくなってしまうのも事実だ。

 

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全8ステージ。
卓越したドット絵とシステムとして求められた奥行き表現が素晴らしい。

 

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PRODUCER
YUKIO ABE

DIRECTOR
YUKIO ABE
TATSUO NAKAMURA

GAME DESIGN
TATSUO NAKAMURA
YUKIO ABE
TOMOHISA YAMASHITA

SOFTWARE
TATSUO NAKAMURA
SHINJI SOYANO
HIKARU TANIGUCHI
MASAO KASHINO
ISAO OOYAMA

CHARACTER GRAPHICS
HIDEYUKI KATO
TOMOHISA YAMASHITA
TAKAYUKI ISOBE
SHINJIROU SUGITANI
HIROYO KUJIRAI
YASUHIRO NOGUCHI

SCREEN GRAPHICS
HIDEYUKI KATO
V.A.P
PEACOCK

MUSIC &SOUND EFFECTS
TAMAYO(ZUNTATA)

SOUND EFFECTS
MU-NAKANISHI(ZUNTATA)

SOUND DIRECTION
TONO(ZUNTATA)

DESIGN WORKS
KYOKO UMEZU

HARDWARE
KATSUMI KANEOKA

SPECIAL THANKS
YOSHIHISA NAGATA
YUJI IWASAKI
TOSHIAKI MATSUMOTO
TAKATSUNA SENBA
TAKAMASA HORI
VG TOKYO LAB.
VG OSAKA LAB.
AND
ALL KUMAGAYA STAFF

 

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本作は続編として「レイストーム」「レイクライシス」と
3部作まで作られた。
それらも面白いゲームに仕上がってはいるが、
2作目以降はポリゴンによる3Dでの表現になっており、
全てドット絵で表現した本作こそ至高だと俺様は思うのである。
2つのラインで攻撃を分けるという仕組み自体が
2Dゲームを前提とした面の遊びだからだ。

 

本作はセガサターンWindowsに移植されたが、
タイトルが「レイヤーセクション」に変更になっている。
当時、「スタートリングオデッセイ」を開発した
「レイ・フォース」という会社が存在しており、
そことの混同を避けるためだったと言われている。