風雲スーパータッグバトル
(SNK)
1996.11.8発売/32000円/格闘
ひとりで戦うか?ふたりで闘うか?!
バカゲーとして世に放たれた
新世紀の格闘ゲーム「風雲黙示録 格闘創世」の続編である。
前作はSNK格闘ゲームの様々な要素を掻き集めた器用貧乏な印象があり、
バカゲーな設定ばかりがネタにされるタイトルになってしまった。
そんなゲームの続編である本作はまずバカゲーな世界観を一新。
真面目で硬派な渋い路線へ変更。
さらにゲームシステムも前作からガラリと変えるという割り切り。
キャラクターを共有する別ゲームと言っても良いと思う。
前作ではライン移動がメインの攻防だったように思えるが、
本作ではそんなライン移動は思い切って廃止。
タイトルにもあるようにタッグバトルをメインのコンセプトで再構築した。
10人のキャラクターの中からタッグを組む二人を選んでゲームスタート。
ゲーム中にチェンジエリアに移動すればいつでもパートナーと交代可能。
戦っていない間は少しずつ体力が回復していく。
キング・オブ・ファイターズのような勝ち抜き戦ではなく、
場に出ているキャラクターがK.O.されると決着となる。
これがちょっとした駆け引きになっており、
トータルではこちらの攻撃の方が有効打を多く出していても、
タッチワークで負けてしまうという事もある。
タッチできるエリアが決まっているので、
相手にタッチさせないように誘導させる事も可能。
このシステムは結構面白く、
ゲームシステムの大改変は成功と言って良いだろう。
選択キャラクターの人数は変わらないが、前作の新体操キャロル・スタンザックと、
天才少年ニコラ・ザザがリストラとなり、
剣術使いのロサと棍棒使いのキム・スイルが加わった。
CPU専用キャラクターは中ボスの真・獅子王と、最終ボスの邪頭(ジャズウ)。
風雲シリーズとしての立て直しに成功したかに見えた本作であったが、
前作のバカゲーとしてのイメージがあまりに大きく、
本作に本気で打ち込むユーザーは少なかったし、
ゲーセンにもあまり設置されなかった。
結果として“隠れた名作”となってしまったし、
風雲シリーズはこれにて打ち止めになってしまった。
一度深く植え付けてしまったイメージを覆すのは難しい。
ゲーム自体は前作より良くなったのに、
時代の奔流に飲み込まれてしまった悲しきタイトルであった。
【選択キャラクター一覧】
ロサ
本作の主人公。
ゴズウ
中 白虎(チュン・パイフー)
ショー・疾風
前作の主人公だったが、路線変更により主人公降板となった悲しき存在(^^;
金 秀一(キム・スイル)
キム・カッファンの子孫らしい。本作は餓狼伝説と地続きの未来の舞台設定である。
メズウ
ゴードン・ボウマン
ジョーカー
マッスル・イーグル