ランチの悲劇

全国的に日本の緊急事態宣言が解除され、
今日あたりから飲食店は通常営業を始めているところが増えてきた。
昼休み。
せっかくだから通勤が復活したら二度と行かないような地元の店を試そうと、
かなり遠くまで歩いてとある店を見つけた。
表の立て看板に「本日のオススメ」がいくつか書かれていて、
その中の「ポークソテー定食」が気になったので入店。
カウンター席はほぼ満席。
手前が一つ空いていたのでそこに座ろうとすると、
スキンヘッドのおっさんがテーブルに水を置いた。
俺様はおっさんにポークソテー定食下さい」と告げる。
するとおっさんは
水置いたから、そこ俺の席だよ」と言ってきた。
てっきり店員かと思ったら客だった・・。

気を取り直してカウンター内にいるマスターに
ポークソテー定食ください」と告げる。
すると「味は?」と言われる。
俺様が「何味があるんですか?」と聞くと、
「メニュー見てねーのかよ!」とイラッとしたように言う店主。
えー・・だって表看板にそんな事書いて無かったし・・。
俺様はメニューを探して味が5種類ある事を確認。
店主のいるところに戻ってガーリック味を注文した。

カウンターは満席だったので、4人席に座る。
すると店主から再び怒号。
「お一人様はカウンター席にお願いしますっ!」
「でもカウンターは空いてな・・」
すでに店主は厨房の奥へ消えていた・・。
仕方ないので誰かがカウンターから抜けるまで直立不動で待つ事に・・。
4人席は3箇所も空いてるけどね・・。

 

味は悪くなかったと思う。
正確には涙で少ししょっぱかった。
この店はもう来ないと思う・・。
自粛関係無く・・。

 

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